防犯情報の共有・個人情報保護

犯罪を予防する社会インフラ

最終更新日:2016/09/20

推定市場規模
約2200億円

 世界中の災害や犯罪の被害は甚大である。世界の被災者数は、2011年に約2億5千万人にも及び、被害総額は年平均で2400億ドルにもなると見積もられている。また、国連薬物犯罪事務所によると、全世界で殺人事件の犠牲者となった人は2012年に約50万人に上るという。
そのため災害リスク予防や災害リスクの適切な管理が必要である。古くから、自分の住む町を安全にするために、地域住民と一緒に防犯運動を行う習慣があるが、更に情報通信技術や人工衛星を最大限に利用することで、災害や犯罪による被害者を減らすことが期待されている。
 また防災ソリューションという国内市場において、矢野経済研究所が発表した市場規模予測によると、2012年は1979億円だった規模が、2018年には約2200億円になり、市場平均成長率は2.5%程度と予測されている。

未来への変化の兆し

  • オープンデータ時代の個人情報保護

     政府や企業・個人が保有する膨大なデータをオープンにし、様々なジャンルに活用するという近年の流れは利便性を生み出す一方、利用者が知らぬ間に本人の意図しない形での情報流出が行われ、悪用される原因にもなっている。
     現在、アカウント情報やパスワードなどに秘密鍵を統合する方式や、より高いセキュリティ機能に特化したスマートフォン端末などが研究され実用化に向けて取り組みが進んでいる。

     近年実用化された技術の一つとして、生体認証によるロック解除方法がある。
     これは指紋や瞳あるいは指や手のひらの静脈など身体的特徴の認証により本人を特定するが、覚えやすく盗まれやすい文字列パスワードよりも高いセキュリティとされるものの「本人でありながら本人という認証が出来ない」といった事態も起きている。

     そのため新たに注目されているのがニーモニックガードと暗号ソフトの組み合わせによる本人認証である。
     画像認証による"記憶"をパスワードとしているニーモニックガードは、ボタンをひとつ間違えて押すといった起こりえるミスには何度でも入力が可能だが「記憶と全く違うものばかりを選ぶ」という本人が実行しそうにない間違いには早々にシャットアウトする「他人判定機能」を備えている。
     本人の記憶に基づくパスワードは他人に盗まれにくくエラーへの対応は柔軟とされ、既に日本ではNTTコミュニケーションズのネット決済プラットフォームが文字列パスワードに替えてニーモニックガードによる本人認証を行っている。

     今後は個人認証に更なる精度向上が求められ、また個人情報の悪用などを利用者間で共有するなど防犯ネットワークを構築することが重要である。 オープンデータ時代の個人情報保護
  • 人工衛星を利用したレスキュー活動

     予期せぬ事故が発生する場所は都市部に限らず、地上からの探索・救護が困難な場所でも起こり得る。そういった場合においても正確で効率の良いレスキュー活動を実現するため、探索・救護用人工衛星の技術が目覚ましい進歩を遂げている。

     2013年末に人工衛星から捉えたリアルタイムの映像が確認できるSkyboxImaging社のサービスが公開された。
     このSkyboxでは、衛星から撮影された映像により地球上で発生した災害把握や自然環境の保全に活用が可能となる。プライバシー保護の観点から議論が生じているほどの精密な画像・映像が取得可能となり、今後も1年ごとに約8基の衛星を打ち上げ地表をくまなくカバーできるような計画が進んでいる。
     そして懸念されるコストについても従来の20分の1程度の生産コストで衛星を完成させ、重量が軽量化されたことで打ち上げコストも大幅に削減できたと発表した。

     従来は対策のなかった不慮の事故にも徐々に対応可能な社会になりつつあり、今後も防災や防犯における様々な仕組み作りと実用化が期待されている。 人工衛星を利用したレスキュー活動
  • テロ対策に個人特定技術を活用する

     近年、国際社会では各地で発生するテロ行為に対する対策が進んでいる。
     アメリカの同時多発テロ(911)以降、世界を渡り歩くテロリストの犯罪捜査や出入国管理の強化を迫られ、顔認証技術の研究が各国で進んだ。

     人の手書き文字に、1人1人特徴があるように、目尻や口角の上がり具合や小鼻の大きさなど、それぞれの顔にも特徴がある。
     2002年にNECが開発した顔認証システムは、住所の手書き文字を読み取って郵便物を仕分ける「郵便区分機」の技術を応用した。従来は正面写真でなければ十分認識できなかったが、データベースの写真を立体加工し、横顔でも照合が可能になった。わずかに写る影で顔の表面の凹凸も比較でき、マスクやサングラスなどで変装しても、露出部分で照らし合わせられるという。

     しかし一方では「プライバシー」の問題もある。
     カメラやビデオの発達、街角の防犯カメラの普及などで、人々の顔はさまざまな場所で撮影されており、個人の行動や趣味などの情報を探り出すことも可能だ。国内では2015年に改正された個人情報保護法で、顔写真を個人情報とすることが明記され、利用目的を告げないまま収集することができなくなる。

     個人情報の問題と、世界中に潜むテロリストの特定。
      技術だけでなく、法整備の問題もはらんでいる。 テロ対策に個人特定技術を活用する

現在集まっている公募課題

  • あなたもastamuseに課題を掲載してみませんか?
    astamuseには月間150万人の技術者がサイトを訪れています。

    astamuseに課題掲載しませんか? あなたの技術的な課題に応えられる技術者がastamuseにはいるかもしれません。 技術分野問わず、未来につながる技術課題をastamuseに掲載してみませんか?

    課題掲載について問い合わせる

本ページに掲載されている公募案件については時点での内容を掲載しております。
各公募内容における報酬や条件、詳細につきましては各リンク先に記載されている内容を
ご確認頂けますようよろしくお願いいたします。

この課題を解決するために共有する

この課題に関連する成長市場

関連する成長市場はありません

「犯罪を予防する社会インフラ」に関連する未来の課題