認知行動療法・生活習慣

睡眠障害・不眠症を解決する

最終更新日:2018/01/23

関連する社会課題: 体の未来

先進国では「睡眠障害」「不眠」状態にある人が増加傾向で、日本国内では成人の5人に1人は適切な睡眠が出来ていない状態と言われている。
睡眠障害は、睡眠の量や質が悪化し精神的な健康や日常生活に支障をきたし、集中力低下によって重大な事故を引き起こす原因や生活習慣病、うつ病への原因になることが指摘されている。
近年、睡眠医療の推進や病院で処方される睡眠薬によって改善されてきているが、世界的に見ても日本と韓国は他の国と比べて睡眠時間が非常に短く、睡眠薬は依存症や効果の個人差があることも問題視されている。
現在、薬に頼らず認知行動療法を手軽に受けられるアプリや、医学的知見に基づいた生活習慣の見直しなどを指導するベンチャーなど、世界中の人が自分に合った十分な睡眠を取り、健康的な生活を送るための試みが動き始めている。

睡眠障害・不眠症を解決する

未来への変化の兆し

  • 電子パルスによる睡眠改善

     Fisher Wallaceは、精神疾患のための医療デバイスの研究・開発を行っている企業です。
     同社は電子パルスによる脳刺激で精神疾患や睡眠障害などの治療・改善を行う医療デバイス「Fisher Wallace Stimulator」の販売や、それをさらに発展させた「Kortex」の開発を行っています。

     「Fisher Wallace Stimulator」は、電子パルスで脳を刺激することで、うつ病や不安障害、睡眠障害、慢性疼痛の緩和や、注意力・集中力の改善を行う医療機器です。また、コカインやアルコールなどの中毒の治療にも効果があります。1990年にFDAの審査を通って医療機器として認定されています。
     「Kortex」は脳に電気刺激を送ることで、就寝前には少なくなるコルチゾールの量を低下させ、良い眠りに効果的なセラトニンやメラトニンを増加させることでユーザの眠気を誘います。また、単体でも使えますが、VRを併用することでより高い効果を発揮します。

     「Fisher Wallace Stimulator」はすでに病院などで提供されており、「Kortex」も2017年にはクラウドファンディングで20万ドルを調達し、今後の展開に向けて準備を進めています。 電子パルスによる睡眠改善
  • 医学的知見に基づいた眠りの上達メソッド「ニューロスペース」

     株式会社ニューロスペースは、睡眠の研究と睡眠教育の普及を目指すサイエンスベンチャー企業です。眠りは技術であり、正しい知識と習慣化によって向上するものとしています。

     同社は企業現場の睡眠改善に特化した睡眠改善プログラムを医療機関と連携して開発し、提供しています。
     モバイルアプリ等によって労働者の睡眠を記録し、多くの業種・職種のデータを元にした睡眠ビッグデータを用いて分析。一人ひとりに最適な睡眠改善プログラムを導出、改善効果をモニタリングし、働き方の改善を図ることが可能です。また、企業に特有の睡眠問題を特定し研修を行ったり、オンラインチャットで医療スタッフが個人の悩みに答えるなど、睡眠に関する包括的なサポートを行っています。

     自分に適した睡眠スタイルを知り活用すれば、薬や寝具に頼らずに質の良い睡眠を得られる可能性があります。こうした睡眠教育は、個人の生活と企業の生産活動の質を同時に高めるのではないかと期待されています。

    (関連記事)
    企業向けの睡眠改善プログラムを通じて「誰でも睡眠のプロになれる世界」を実現 ―ニューロスペース
    http://astavision.com/contents/interview/4161 医学的知見に基づいた眠りの上達メソッド「ニューロスペース」
  • 医学的エビデンスに基づいた不眠症改善アプリ

     不眠症の治療としては睡眠薬が一般的ですが、副作用が問題視されています。別の方法として認知行動療法もありますが、日本では保険適用外なため高額になり、あまり提供されていないのが現状です。

     この問題に取り組んでいる会社がサスメド社というベンチャー企業です。
     彼らはスマホアプリ「yawn」に認知行動療法のアルゴリズムを搭載することで、不眠症の認知行動療法の普及を目指しています。認知行動療法においては医師と患者の信頼関係に治療効果が左右されるケースもありますが、不眠症の場合はこの影響が少なく、アルゴリズム化しやすいと考えられています。
     サスメド社はこのアプリに保険を適用させることを目指し、科学的なエビデンスを取得し、臨床試験を行っています。保険適用の対象となれば、不眠症に低コストで効果の高い治療が提供されます。

     不眠症はうつ病との併発や高血圧、糖尿病にも繋がるとされており、こうした不眠症治療の技術は多くの疾患の予防にも繋がるかもしれません。 医学的エビデンスに基づいた不眠症改善アプリ
  • 安眠に誘うAIゴーグル

     SANAは質の高い睡眠のためのウェアラブルデバイスの開発を行っています。
     同社の開発したAIゴーグル「Sana Sleep」は、光と音の刺激によってリラックスさせ、睡眠障害者でも10分で眠りにつくことができるとされています
     ゴーグルには心拍センサーがついており、心拍変動の状態に合わせて最適な光と音になるよう調整します。
    この睡眠への誘導は不眠症の人にも効果があることが確認されています。

     現在はまだ発売されていませんが、2017年にはFounders Fundなどから130万ドルのシード資金を調達し、アスリートや飛行士などに試験的に提供しており、今後は英国軍などと臨床実験を予定しています。 安眠に誘うAIゴーグル

現在集まっている公募課題

  • あなたもastamuseに課題を掲載してみませんか?
    astamuseには月間150万人の技術者がサイトを訪れています。

    astamuseに課題掲載しませんか? あなたの技術的な課題に応えられる技術者がastamuseにはいるかもしれません。 技術分野問わず、未来につながる技術課題をastamuseに掲載してみませんか?

    課題掲載について問い合わせる

本ページに掲載されている公募案件については時点での内容を掲載しております。
各公募内容における報酬や条件、詳細につきましては各リンク先に記載されている内容を
ご確認頂けますようよろしくお願いいたします。

この社会課題に関連するタグ

この課題を解決するために共有する

「睡眠障害・不眠症を解決する」に関連する解決すべき社会課題