リアル感の再現・知覚コントロール

VR技術を様々な市場で活用する

最終更新日:2016/05/02

推定市場規模
約10億ドル

 危険が伴う作業、高度な外科手術など、高度な技術を習得するための訓練は特に医療やセキュリティ、災害などの現場において必要不可欠であり、古くからシミュレータの活用が取り入れられてきた。しかし”現実とほぼ見分けがつかない”くらいの精度や、視覚や触覚などの五感の再現が出来なければあくまで「練習台」の域を出ない。
 近年Oculus VRなどを筆頭に、現実と見分けがつかないほどの臨場感、3次元空間の投射、時間の相互作用性が飛躍的に高まったVR技術の発達により、未来における仮想現実はエンターテイメントに留まらず、遠隔地医療、極限状態における訓練など現実における問題を解決する手段として期待されている。
 こうしたAR/VRに関する活用市場はMarketsandMarkets「Augmented Reality & Virtual Reality Market」の調査によれば2018年に約10億ドルもの規模になると予測されている。

未来への変化の兆し

  • 遠隔医療

     従来、高度な医療を受けるには医療機関施設への移動が必須であり、過疎地や途上国と都市部・先進国との格差を生む理由にもなっていた。 そして継続した通院や入院による医療費も患者にとって大きな負担であったがこれらを解決する研究が徐々に実用化に近づきつつある。

     香川県で行われた遠隔医療データ連携システムの導入は、データセンターを介して患者の症状データ・撮影画像などを医療機関へ送信し遠隔で専門医が診断することを可能にした。
     これにより過疎地の診療所にいながら都市部にある大病院での診察を受けられるほか病院同士で専門医に症状の相談をしたりし合うなど病身連携の効率的活用により早い診断が可能にし患者の安心感の醸成と医療機関の信頼性向上を実現した。
     また米国Intuitive Surgical社の開発した医療用ロボットは患部の3D画像を見ながら遠隔操作でアームを動かし手術を行うことを可能にした。更にこうした研究を内視鏡手術に活用する事で、手術のための切開などを最低限に抑えた低侵襲な手術の実現によって患者の負担を減らすと共に入院期間の短縮にも繋げられると期待されている。

     こうした技術の実用化や標準化には安定し優れた通信技術も必須であり、ドイツの国策として取り組まれているインダストリー4.0と呼ばれるものや、IoT(Internet of Things)の世界的な推進によって従来よりもより実現しやすい環境が整ってきたと言える。

     "仮想現実"を指すVR技術を活用し、三次元立体可視化や遠隔にいる患者の触診などが実現する事で高度な医療を世界中のどこでも受けられるようにする仕組みの実現に日々研究が進んでいる。 遠隔医療
  • 試作品のコストを大幅に削減

     巨大な建築物や生産現場における機械や部品の試作品は、その作成時点でも膨大な資金・時間を必要とする。しかし知覚コントロールや五感を完全に代替するシステムの実用化によりそうしたコストを必要とせず、実物を作ることなく試作品の確認ができるようになる研究が進んでいる。

     VR研究会とI.Uファッション研究会などが共同でVR・コンピュータマネキン技術による実験を行った。これはデジタルファッションショーとして実際には存在しないモデルにコンピュータ上で服を着せ歩かせるというものである。
     しかしこの実験は単なるキャラクターや映像の作成技術の事例に留まらず、服の生地自体が曲げ剛性や光の反射角度・光学特性など素材ごとの質感情報を持っているため、実際に人間がファッションショーをするようにシワの入り方・体へのフィット感・着用した際のシルエットなどが再現されるのである。
     そして早稲田大学では「映像を見るだけで感触が伝わる」VR技術として、視覚情報により温冷感や風覚などを制御して錯触現象をおこす研究を進めている。

     現在VR技術は様々な分野・業界との共同により模索研究されている。この技術が実用化されることで、あらゆる分野において「実物を精巧に作らないといけない」という考え方に捉われず、膨大なコスト削減とリソースの活用が可能になると期待されている。 試作品のコストを大幅に削減

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