予防医療・個別化医療

適切な投薬治療を実現する

最終更新日:2018/06/15

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適切な投薬治療がされると、患者の副作用を減らすだけでなく、多くの患者へのより良い医療の提供にも繋がるでしょう。

必要以上の投与は抗生物質を無効化する耐性菌を生み、薬の効き目が弱まったり、全く効果が出なくなります。
他にも、耐性菌によって感染症を発症することもあります。

特に、複数の慢性疾患を持つ高齢者の中には毎日何種類もの薬を服用する患者も多いですが、複数薬の併用は臓器障害などの副作用が出る恐れもあります。
また、長期間の併用が及ぼす影響は未だ解明されていません。

併用薬は医療費全体の2割を占めるとされており、国の財源確保の観点からも、患者にとって適切な量で投薬されることが望まれます。
現在この問題を解決するため、脳に異常がないか自分自身で手軽に確認出来る方法や、健康維持を目的としたモニタリング装置などの技術が開発されています。

適切な投薬治療を実現する

未来への変化の兆し

  • 正しい服薬と生活習慣サポート「カケハシ」

    カケハシは、薬局・薬剤師向けSaaS「Musubi」を提供する日本のベンチャー企業です。

    Musubiは患者への服薬指導や服薬の履歴が電子化されていることで、業務負担を軽減すると共に、患者への服薬指導をコミュニケーションのきっかけにできるよう工夫されたサービスです。
    単なる服薬指導だけに留まらず、症状や投薬内容と患者自身の年齢や性別も踏まえた生活指導アドバイスも自動で生成され、薬剤師は長年の経験から「目の前の患者さんにとって必要なアドバイス」を提示することができます。

    適切な投薬治療のために、薬剤師の専門知識はとても重要ですが、一方でこれまでは薬剤師の指導がどの程度患者の健康に貢献したか?がデータ化されていない状態でもありました。

    既にMusubiは数千店舗を超える薬局・医療機関から問い合わせが殺到し、2018年以降順次そのシステム導入を拡大していく予定です。

    (関連記事)
    薬局向けSaaS「Musubi」は、患者が健康になるために薬剤師の価値を上げるサービス ―― 株式会社カケハシ
    https://astavision.com/contents/interview/5172 正しい服薬と生活習慣サポート「カケハシ」
  • 医薬品を目的とする生体内部位に正確に送り届ける技術

    近年、難治性疾患の治療などを中心に期待を寄せられているのが、遺伝子レベルでアプローチが出来る核酸医薬です。しかし、核酸は単体では不安定な構造であるため、薬効が発揮される前に体内で分解されてしまう課題を有しています。

    この課題を解決するため、生体内部位に医薬品を正確に送り届ける技術をDDSと呼び、医薬品開発会社のNapaJen Pharama社はこの技術の研究や医薬品の開発を進めています。

    同社のDDS技術は、天然多糖に核酸を内包させ複合体を形成することで、核酸を分解酵素から保護し、特定の細胞(樹状細胞)に送り込むことが可能です。対象としない細胞には導入されないため、非常に少ない投与量で有効な薬理効果をもたらし、対象外の細胞が吸収することによる副作用も抑制できます。

    このような必要最低限の量の薬で、他の部位に影響を与えないように薬を摂取できる技術は薬による治療をより安全にするのに役立つでしょう。

    (関連記事)
    副作用の無い核酸医薬品の実現へ、ドラッグデリバリーシステムの未来 ――NapaJen Pharma Inc.
    https://astavision.com/contents/interview/4912 医薬品を目的とする生体内部位に正確に送り届ける技術
  • 常在菌叢で個人ごとの状態を判断「MyMetagenome」

    MyMetagenomeは、健康状態評価と効用評価技術によって、一人一人に適切な薬の種類と量を処方することを目指すベンチャー企業です。

    常に体内の決まった部位に集団で存在する「常在菌叢」の特性解析、細菌・マーカー探索、食事・サプリメント・薬の効用評価を行っています。これにより、健康状態を評価するとともに日常的に変化する薬や食事による効用なども把握することが可能です。

    投薬の種類や量、治療方法が「適切か、過剰か」は1人1人の体質や外的環境によって変化するため一律的な基準を設けづらいのが実情です。病態の常在(腸内)菌叢は健常者細菌叢から大きく変容するため、それによって病気などの評価が行えます。

    病気の治療において、投薬は重要な治療法ですが、その個人にとって適切でない投薬は副作用や依存症の原因にもなり得ます。こうした薬だけでない総合的な評価・判断基準技術は、より良い投薬治療、個別最適化医療において注目を集めています。 常在菌叢で個人ごとの状態を判断「MyMetagenome」
  • ピンポイントで治療する血管内カテーテル「renovorx」

    renovorxは、体内の末梢血管に至るまで診断薬や治療薬をピンポイントで届ける、アメリカのベンチャー企業です。

    彼らの技術は、高濃度の薬を狙った場所へ、安全に他の部位へ影響を与えないように開発された独自の血管内カテーテルと、治療による副作用を減らすための工夫が施されている点が大きな特徴です。
    特に膵臓部分の腫瘍やがんについては多くの知見を持ち、数々の臨床結果の発表や、術後の生存率などについて多くの技術的裏付けを公表しています。

    2013年~2018年にかけて、段階的に総額10億円の資金を調達し、今後は胃などほかの内臓に関する癌や腫瘍の効果的な診断・治療を行うため、技術開発を続けています。 ピンポイントで治療する血管内カテーテル「renovorx」

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