メンタルケア・ストレス

精神疾患(5大疾病)のない社会を実現する

最終更新日:2018/06/11

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精神疾患のない社会を実現することで、患者や周囲の家族が心身ともに健康的に過ごすことができます。

厚労省の5大疾病に新たに加えられた「精神疾患」は、いまだ明確な発症原因や完治への治療法が確立していません。
患者本人の経済的な余裕や周囲との人間関係に影響し、医療費や生活保護費によって国の財政を圧迫する一因とも指摘されています。

近年では、企業でストレスチェックが義務化され、障害者雇用の法定雇用率にも精神障害者が加えられるなど、社会復帰支援体制の強化が進んでいます。
今後は、長期治療で社会復帰しづらくなった患者のケアにも目が向けられています。
こうした状況の解決に向け、情動をコントロールする磁気技術や、幸せを感じるセロトニンを生成する物質の活用など、投薬だけに頼らない治療技術が開発されています。

精神疾患(5大疾病)のない社会を実現する

未来への変化の兆し

  • メタボロミクスで科学的に判断する「ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ」

    ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズは、生物の生命活動の解明から病気の原因や状態の解明、創薬にわたって幅広く注目を集める「メタボローム解析技術」のベンチャー企業です。

    メタボローム解析(メタボロミクス)の対象は、タンパク質を構成するアミノ酸や糖、脂肪酸、DNAを構成するヌクレオチドなど、分子1000以下の低分子の物質が対象で、タンパク質やDNAそのもののような高分子のものは含まれていません。

    精神疾患は、背景や症状が異なる様々な病型を含み多様であるため、 他の病気との鑑別も含め、確度の高い診断は容易ではありません。
    しかし、リン酸エタノールアミン(PEA)の血中濃度がうつ病患者において著しく低下していることが明らかになっており、治療経過に相関した変動も認められ、将来的にうつ病のバイオマーカーとしての有用性が示唆されています。実際に、PEA濃度の大うつ病に対する感度94.4%、特異度92.8%と精度は非常に高い数値です。

    PEAは分子量が小さく血中濃度も低いため、従来の分析法では精密な測定が困難でしたが、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズの技術は血漿中のPEA濃度の測定を可能とし、PEAに特化した測定法の開発と改良を経て現在は研究用の検体検査となっています。
     将来、こうした技術が実用化することで科学的な基準によって精神疾患を適切に判断する仕組みが実現するかもしれません。 メタボロミクスで科学的に判断する「ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ」
  • 治療効果が高く、副作用や中毒性の低い抗不安薬

    Bionomicsは、不安障害やうつ病などの中枢神経系障害の治療を目指して、バイオ医薬品の研究・開発を行うオーストラリアのベンチャー企業です。

    同社が開発した新しい抗不安薬『BNC210』は、不安障害に関係すると考えられている脳領域・扁桃体の活動を抑制することで不安障害を治療する薬として期待されています。

    BNC210はフェイズ2の臨床試験において、メジャーな抗不安薬『ロラゼパム』よりも治療効果が高い結果が出ており、重大な鎮静作用や記憶障害といった副作用の少なさや中毒性が無い点も注目されています。

    2017年6月時点で、全般性不安障害(GAD)とPTSDにおけるフェイズ2の臨床試験が進行・終了しており、2018年3月時点でオーストラリア証券取引所(ASX)と米国OTCQX市場に上場し今後の実用化に向けた取り組みと加速しています。 治療効果が高く、副作用や中毒性の低い抗不安薬
  • 世界初となる免疫障害性統合失調症バイオマーカー

    精神疾患の代表的な疾病の一つである統合失調症は、患者の30%が免疫障害が原因で発症していることが明らかになりました。

    株式会社RESVOは、この疾病原因を客観的に判別できるマーカーを世界で初めて研究・開発しているバイオベンチャーです。
    これまで、実験動物には行動観察によって有病性を診断していましたが、今後はマーカーによる診断が用いられ、より信頼性の高い薬の開発が期待出来ます。また、人に対してもこれまでの問診から検査マーカ―に変わることにより、発症原因が免疫障害であるかどうかをより正確に特定可能になります。

    精神疾患の治療は、個人の認知を変える、環境を変えるといった主に心理的なアプローチと、投薬によって脳内の状態を適切に保つといった身体的なアプローチに分けられます。
    個人に相応しい治療法を判別できるRESVOのような技術は、治療の長期化や副作用を低減すると期待されています。 世界初となる免疫障害性統合失調症バイオマーカー
  • 行動療法を患者・医師の両面でサポート「Quartet」

    Quartetは、うつ病やドラッグ、アルコール依存症などの精神・行動関係の疾患の治療を円滑にするアメリカ・ニューヨークのベンチャー企業です。

    彼らのサービスは医師の数が少なく最適な治療を受けづらい疾患について、患者の状況に応じた最適な医師とのマッチングやオンラインでの相談、医師向けにエビデンスに基づいた治療ガイドラインを提供しています。
    医師・患者の双方に継続的なサービスを提供することで、正しい医師との出会いや自分にフィットした治療プランの検討、人と会う・外出するのが困難な人へのオンラインサポートなどを提供しています。

    依存症や精神疾患は無駄な治療や入院、投薬などで患者自身のストレスを増加させ、完治に向けて正しい治療をうけるためのサポートが不足しています。

    既にQuartetは100億円以上の資金調達を著名ベンチャーキャピタルから実施し、アメリカをはじめ英語圏やアジアなどにサービスを順次拡大しています。 行動療法を患者・医師の両面でサポート「Quartet」
  • 精神を安定させるブランケット「Gravity Blanket」

    Gravity Blanketは精神を安定させ快適な睡眠を得られるブランケットを開発するアメリカのベンチャー企業です。

    気持ちを安定させるためのセロトニン・メラトニンの分泌を促すため、全身に均一で体重の10%の負荷が掛かるように設計されています。
    マイクロビーズ部分を外すことで、洗濯機での丸洗いが可能となり、快適な睡眠を促す以外にも自閉症、PTSDの症状によい効果が出るよう、医学的な研究も重ねています。

    クラウドファンディングで5億円以上を売り上げる反響を得て、現在は意欲的な販売戦略を展開しつつ、次モデルの販売についても2018年夏以降に向けて準備しています。
    精神を安定させるブランケット「Gravity Blanket」

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