インスリン・未病・生活習慣

糖尿病(5大疾病)のない社会を実現する

最終更新日:2018/06/11

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世界の糖尿病患者数は、推定約4億人。

適切な治療を受け、その後も合併症を発症せずに過ごしている人は10%に満たないと言われています。
もし症状が悪化すれば失明や死亡につながる病であるにも関わらず、患者のうちの半数は自分が糖尿病だと知らないまま暮らしています。
その背景には、患者の約8割が住む低・中所得国において、糖尿病に対する治療が必要だと認識されていない状況があります。

一方、先進国においては、診断率や治療率は年々改善傾向にあります。
しかし、毎日欠かせないインスリン注射が患者の心身の負担となっていたり、災害時の継続的な治療の難しさも課題となっています。

これらの状況を踏まえ、低・中所得国では早期診断と治療体制の整備が求められおり、先進国では未病対策として生活習慣見直しの重要性が高まっています。

そこで現在、これまでのインスリン治療の枠に囚われず、無痛針を使ったインスリン注射の技術や、早期発見技術などが実用化に向けて動き始めています。

糖尿病(5大疾病)のない社会を実現する

未来への変化の兆し

  • 日々のインスリン注射の苦痛を和らげる「無痛針」

    糖尿病患者にとって、心身共に大きな負担となるのが「インスリン注射」です。
    日常的に行う必要があり、特に小さな子どもやその家族にとっては大きな負担となることがあります。

    この領域に挑戦するベンチャー、シンクランド社の開発した「ヒアルロン酸で出来た無痛針」は、インスリン注射を大きく変える可能性があります。
    光渦レーザーという特殊なレーザーを用いて、外径100ミクロンという小さな針をつくり、しかもその針は体内で溶けてなくなります。使用後の処理も簡単にできるようになるため、多くの企業から注目を浴びています。
    現在は開発が進められており、2021年に患者への提供を実現することを目指しています。

    ヒアルロン酸の無痛針が実用化されれば、世界中の糖尿病患者にとって大きな変化となる可能性を秘めています。

    (参考記事)
    世界中の糖尿病患者を、ヒアルロン酸の「無痛針」が救う ――シンクランド株式会社
    http://astavision.com/contents/interview/4192 日々のインスリン注射の苦痛を和らげる「無痛針」
  • 糖尿病による足の切断を防ぐ靴下「siren」

    米国のヘルスケア企業sirenは、「糖尿病性神経障害」の悪化に取り組んでいます。

    この神経障害は、糖尿病の3大合併症のひとつで、足を失うことも珍しくないとされています。
    糖尿病によって高血糖状態が続き血流が悪くなるためだと考えられており、この神経障害が進行すると、やがて手足は感覚が鈍ります。怪我で負傷しても気付きにくく、その傷口を介して細菌の侵入が進み、抵抗力の低下した足は壊疽に至ります。

    sirenの開発した靴下は、センサーが埋め込まれており、足の温度変化から怪我の可能性を検知し、そのデータをスマホのアプリやメール・電話などで通知し、重症化する前の治療につなげます。

    sirenは2017年にはTech Crunchのハードウェア企業部門で優勝し、同年から販売も開始しています。 糖尿病による足の切断を防ぐ靴下「siren」
  • 2型糖尿病患者をすくう「Virta」

    Virtaは、糖尿病患者をなくすための食事指導・健康指導プログラムを提供する、アメリカのベンチャー企業です。

    彼らの特徴は、2型糖尿病へとつながるメタボリックシンドロームや健康上の変化を防ぐため、オンラインサービスを通じた治療サービスを提供している点です。
    過度なカロリー制限や運動などではなく、医師や栄養士との定期的なカウンセリング、日常的なアドバイス、必要に応じたバイオマーカーなど機器の提供、投薬指南によって、全方位的にサポートします。

    彼らのサービスは研究成果に沿って行われており、これまでにインスリン使用者の87%が3か月以内に投薬量の減少につながり、手術やカロリー制限をせずに1年以内に平均13Kgの体重減少を実現し、60%の患者が1年以内に血糖値コントロールを必要としない状態まで改善するなどの結果を得ています。

    同じプログラムで高血圧などいくつかの心臓血管疾患を改善することも判明してきており、すでにベンチャーキャピタルから80億円以上の資金調達を実施し、アメリカ全土にこのサービスを提供しています。
    2型糖尿病患者をすくう「Virta」
  • 糖尿病の合併症を早期発見「Podimetrics」

    Podimetricsは糖尿病が原因で足に腫瘍ができる症状を早期発見する、アメリカのベンチャー企業です。

    彼らが開発した足の体温を測定するデバイス「Podimetrics Mat」は、マット型の機器に足を20秒乗せることで、異常がないかを正確に診断することができます。
    このデバイスは無線通信が可能なため、計測場所から離れた場所にいる家族や主治医などに、迅速に足の異常を通知することも可能です。

    糖尿病を患うと、糖尿病足病変と呼ばれる合併症になる確率も高くなると言われおり、この合併症の治療費は1回200万円以上する高価なものと言われています。
    また、症状が重い場合は足を切断するケースもあるため、早期発見が重要なカギとなります。

    治験結果では97%の精度で足の状態を正確に診断しており、ベンチャーキャピタルから10億円以上の資金調達も行い、今後広く医療機関や一般家庭に提供できるよう事業推進を行っております。 糖尿病の合併症を早期発見「Podimetrics」

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