ワクチン・下痢・途上国

マラリア(三大感染病)のない社会を実現する

最終更新日:2018/08/27

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マラリアの解決は、年間約40万人の命を救います。

マラリアとは蚊を媒介して発生する感染症で、40度近くの高熱と下痢によって数日置きにうなされる症状が出ます。最悪、死に至るケースも少なくありません。
その生体は特殊で、遺伝子を変化させて薬剤への耐性を獲得していくことから、有効なワクチンの開発が長らく困難でした。近年になって、ようやくマラリア重症化のメカニズムが解明されたものの、ワクチンはまだ実用化には至っていません。

これは途上国だけの問題ではありません。
たとえば日本のように既にマラリアの流行が収まった国でも、温暖化や自然災害により天候が変化した場合には再び流行を起こす可能性があると指摘されています。よって、即効性の高い治療法の開発は、どの国においても有事の対策として重要であると言えます。

そこで現在、マラリアを迅速・正確に検出する人工知能を搭載した顕微鏡の開発などが進められ、マラリアのない社会の実現に向けた動きが世界中で起きています。

マラリア(三大感染病)のない社会を実現する

未来への変化の兆し

  • 渡航者向けのワクチンを開発「ノーベルファーマ」

    ノーベルファーマは、大阪大学と共にマラリアのワクチンを渡航者向けに提供しようとしています。

    同社は既に東アフリカ・ウガンダでの治験によって安全性の確認を行い、70%以上の予防効果があるという結果を出しました。2018年にはドイツでも臨床試験を開始する予定です。5歳以下の乳幼児や非流行地域に住む人は抗体が出来やすいため、さらに高い予防効果が見込まれます。

    マラリア患者の多くはサハラ以南のアフリカで発生しています。
    しかし、東南アジアやラテンアメリカ、中東でも感染は発生しており、2013年には約2億人が感染し58万人が死亡しています。感染地域に住む人たちだけではなく、その地域へ渡航する人の安にも、予防ワクチンの開発は欠かせません。

    ノーベルファーマの取り組みは、今後のマラリアによる犠牲者や感染拡大を防ぐ意味で、大きな効果を上げる可能性を秘めています。 渡航者向けのワクチンを開発「ノーベルファーマ」
  • マラリア感染をその場で発見「SightDX」

    マラリアが疑われる症例に対しては、治療前に血液検査を行い確定診断することをWHOは推奨しています。しかし、顕微鏡などの専門機材が必要であるため容易に検査ができないのが現状です。

    マラリアの1つである熱帯熱マラリアは、24時間以内に治療しなければ重症化し、最悪死に至ることもあると言われています。

    Sight Diagnosticsでは、血液検査を即座に実施できる機器を販売しています。
    AIとハードウェアを使ったこの検査は、血液たった2滴で行うことが可能です。15秒で血液が撮影されて診断が始まり、数分後には結果が出ます。オフィスに設置できる大きさのため、その場で検査を行うことも可能です。また、マラリア以外の血液異常からわかる病気も測定可能としている点が特長です。

    同社の血液検査機器は、これまでにアジアやアフリカ、ヨーロッパの18か国で30万機が普及しています。

    このような検査技術は、マラリアのように治療可能な病の患者を大きく減らすと期待されています。 マラリア感染をその場で発見「SightDX」
  • 原虫疾患の治療薬「シンスタージャパン」

    シンスタージャパンは、原虫が原因の伝染病に関する治療薬を開発する、日本のベンチャー企業です。

    同社が開発する治療薬は、クロロキン耐性マラリア原虫に対しても効き目があると考えられています。現時点で、有効な治療薬のない原虫疾患に対しても有望な化合物を発見している点が特徴です。

    世界では年間1億人以上もの人がマラリアに感染し60万人以上が死亡していると言われています。また、現状の治療薬に対して耐性を持つ原虫の出現や、未だ効果的な治療薬が存在しない原虫疾患も多く存在しています。

    そこでシンスタージャパンは、自社の技術を活かしながらJSTの支援を受けて、臨床試験に向けた活動をしています。

    原虫疾患をなくすことで、発展途上国を中心に感染し亡くなるマラリアなどの感染症患者が救われると期待されています。 原虫疾患の治療薬「シンスタージャパン」
  • スピーディな新薬開発スキーム「Medicines for Malaria Venture」

    Medicines for Malaria Ventureは、マラリアの新薬を開発する、モンゴルのベンチャー企業です。

    同社の特徴は2点あります。
    それは公的機関や慈善団体と連携し、コストを抑えて新薬開発に取り組めるスキームを組んだ点、そして企業と連携することで新薬開発のスピードを速めている点です。
    この結果、マラリアを引き起こす原虫への攻撃対象部位を5種類から26種類にまで増やすことに成功しました。これにより、効果のある新薬開発の可能性を広げました。

    同社のサービスは国外でも注目されており、アメリカやイギリス、マラリアに苦しむアフリカ各国からもウェブサイトにアクセスがある状況です。

    過去には、従来の薬剤に対して耐性を持つマラリア原虫も発生している一方で、コスト回収の難しさからマラリアの新薬はあまり開発が盛んではない時期もありました。

    ですが、すでにパートナー団体と協力して6種の薬を開発・提供しており、今後も発展途上国を中心に多くの人たちを救っていくと期待されています。 スピーディな新薬開発スキーム「Medicines for Malaria Venture」

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