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技術 砂型鋳造用塗型剤組成物

出願人 発明者
出願日 2011年7月20日 (3年3ヶ月経過) 出願番号 2011-159079
公開日 2013年2月4日 (1年8ヶ月経過) 公開番号 2013-022616
登録日 - 登録番号 -
特許期限 2031年7月20日 (残16年8ヶ月) 状態 未査定
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課題

たれ筋を低減し、適切な厚み塗型膜が得られる砂型鋳造用塗型剤組成物を提供すること。

解決手段

耐火性骨材粘結剤焼結剤、水、分散剤およびナトリウムベントナイト含有する、砂型鋳造用塗型剤組成物であって、分散剤が、アクリル酸および/またはマレイン酸由来構造単位を有し、かつ全構成単位中アクリル酸およびマレイン酸由来の構成単位合計含有量が90mol%以上である重合体またはそのアルカリ金属塩であり、分散剤の含有量が、前記耐火性骨材100重量部に対して0.04〜1.2重量部であり、前記ナトリウムベントナイトの含有量が、前記耐火性骨材100重量部に対して1.5〜15重量部である砂型鋳造用塗型剤組成物。

背景

鋳造用塗型剤としては、溶融金属が接する砂型鋳型表面塗布して塗型膜塗装することにより、鋳型の表面を保護するものが知られている。このような鋳造用塗型剤は、溶融金属と砂型表面との化学反応や、鋳物焼着欠陥の発生を防止するために用いられる。

従来の砂型鋳造用塗型剤組成物として、例えば、下記特許文献1には、耐火性骨材および粘結剤含有し、粘結剤として、アクリル酸および/またはメタクリル酸アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルとの共重合体((メタアクリル酸エステル系共重合体)のアルカリ金属塩アンモニウム塩またはアミン塩を用いる砂型鋳造用塗型剤組成物が記載されている。また、下記特許文献2には、耐火性骨材、粘結剤および有機溶剤必須成分とし、さらに多価カルボン酸またはその誘導体所定量含有する砂型鋳造用塗型剤組成物が記載されている。下記特許文献3には、水性コーティング配合物乾燥方法であって、a)水性コーティング配合物を準備することと、b)鋳造鋳型の表面の少なくとも一部に前記水性コーティング配合物を塗布することと、c)前記コーティング配合物のキャリア液体の一部が、時間経過に伴い基板浸透し、任意に、前記の塗布した水性コーティング配合物を部分的にまたは完全にマット化することと、d)前記水性コーティング配合物の任意にマット化した層に可燃性液体を塗布することと、e)前記可燃性液体を完全に燃焼させることとを含む、水性コーティング配合物の乾燥方法が記載されている。

概要

たれ筋を低減し、適切な厚みの塗型膜が得られる砂型鋳造用塗型剤組成物を提供すること。耐火性骨材、粘結剤、焼結剤、水、分散剤およびナトリウムベントナイトを含有する、砂型鋳造用塗型剤組成物であって、分散剤が、アクリル酸および/またはマレイン酸由来構造単位を有し、かつ全構成単位中アクリル酸およびマレイン酸由来の構成単位合計含有量が90mol%以上である重合体またはそのアルカリ金属塩であり、分散剤の含有量が、前記耐火性骨材100重量部に対して0.04〜1.2重量部であり、前記ナトリウムベントナイトの含有量が、前記耐火性骨材100重量部に対して1.5〜15重量部である砂型鋳造用塗型剤組成物。なし

目的

本発明は、たれを低減し、適切な厚みの塗型膜を得る砂型鋳造用塗型剤組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項

請求項1

耐火性骨材粘結剤焼結剤、水、分散剤およびナトリウムベントナイト含有する、砂型鋳造用塗型剤組成物であって、前記分散剤が、アクリル酸および/またはマレイン酸由来構成単位を有し、かつ全構成単位中アクリル酸およびマレイン酸由来の構成単位の合計含有量が90mol%以上である重合体またはそのアルカリ金属塩であり、前記分散剤の含有量が、前記耐火性骨材100重量部に対して0.04〜1.2重量部であり、前記ナトリウムベントナイトの含有量が、前記耐火性骨材100重量部に対して1.5〜15重量部である砂型鋳造用塗型剤組成物。

請求項2

ナトリウムベントナイトと分散剤の重量比(ナトリウムベントナイト/分散剤)が4〜150である請求項1に記載の砂型鋳造用塗型剤組成物。

請求項3

前記分散剤の中和率が30〜100%である請求項1または2に記載の砂型鋳造用塗型剤組成物。

請求項4

前記分散剤が、水溶性である請求項1〜3のいずれかに記載の砂型鋳造用塗型剤組成物。

請求項5

前記耐火性骨材が、ムライトシリカアルミナマグネシアジルコンアルミナシリケート黒鉛黒曜石オリビンタルクおよび雲母からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載の砂型鋳造用塗型剤組成物。

請求項6

前記粘結剤が、糖類、フェノールロジンおよび石油樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載の砂型鋳造用塗型剤組成物。

詳細

技術分野

0001

本発明は、鋳鋼鋳鉄アルミニウム、銅およびこれらの合金などの鋳造に使用される塗型剤組成物に関する。


背景技術

0002

鋳造用塗型剤としては、溶融金属が接する砂型鋳型表面塗布して塗型膜塗装することにより、鋳型の表面を保護するものが知られている。このような鋳造用塗型剤は、溶融金属と砂型表面との化学反応や、鋳物焼着欠陥の発生を防止するために用いられる。

0003

従来の砂型鋳造用塗型剤組成物として、例えば、下記特許文献1には、耐火性骨材および粘結剤含有し、粘結剤として、アクリル酸および/またはメタクリル酸アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルとの共重合体((メタアクリル酸エステル系共重合体)のアルカリ金属塩アンモニウム塩またはアミン塩を用いる砂型鋳造用塗型剤組成物が記載されている。また、下記特許文献2には、耐火性骨材、粘結剤および有機溶剤必須成分とし、さらに多価カルボン酸またはその誘導体所定量含有する砂型鋳造用塗型剤組成物が記載されている。下記特許文献3には、水性コーティング配合物乾燥方法であって、a)水性コーティング配合物を準備することと、b)鋳造鋳型の表面の少なくとも一部に前記水性コーティング配合物を塗布することと、c)前記コーティング配合物のキャリア液体の一部が、時間経過に伴い基板浸透し、任意に、前記の塗布した水性コーティング配合物を部分的にまたは完全にマット化することと、d)前記水性コーティング配合物の任意にマット化した層に可燃性液体を塗布することと、e)前記可燃性液体を完全に燃焼させることとを含む、水性コーティング配合物の乾燥方法が記載されている。

0004

特開平4−342778号公報 特開平4−75745号公報 特表2009−525872号公報


発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、従来の砂型鋳造用塗型剤組成物では、砂型表面に塗布した後、塗布面筋状のたれが発生する場合があり、このたれを修復するのに長時間を要していた。また、従来の砂型鋳造用塗型剤組成物では、塗型膜の厚みを適切な範囲に保ちながら、たれを抑制することが困難であった。即ち、たれが認められない場合には、塗型剤が砂型に浸透してしまい、十分な厚みの塗型膜が得られないという問題があった。このような課題について、従来の砂型鋳造用塗型剤組成物は充分に検討されていなかった。

0006

本発明は、たれを低減し、適切な厚みの塗型膜を得る砂型鋳造用塗型剤組成物を提供する。即ち、換言すれば、本発明の目的はたれ抑制と塗型膜の厚み低減抑制の両立を目的とする。


課題を解決するための手段

0007

本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構成単位を有する重合体からなる分散剤を、耐火性骨材に対して特定量含有し、かつ特定のベントナイトを、耐火性骨材に対して特定量含有する砂型鋳造用塗型剤組成物により、前述した課題を解決できることを見出した。

0008

即ち、本発明に係る砂型鋳造用塗型剤組成物は、耐火性骨材、粘結剤、ナトリウムベントナイト以外の焼結剤(以下単に「焼結剤」ともいう)、水、分散剤およびナトリウムベントナイトを含有する、砂型鋳造用塗型剤組成物であって、前記分散剤が、アクリル酸および/またはマレイン酸由来の構成単位を有し、かつ全構成単位中アクリル酸およびマレイン酸由来の構成単位の合計含有量が90mol%以上である重合体であり、前記分散剤の含有量が、前記耐火性骨材100重量部に対して0.04〜1.2重量部であり、前記ナトリウムベントナイトの含有量が、前記耐火性骨材100重量部に対して1.5〜15重量部である砂型鋳造用塗型剤組成物に関する。


発明の効果

0009

本発明の砂型鋳造用塗型剤組成物は、アクリル酸および/またはマレイン酸由来の構成単位を含有し、かつ全構成単位中アクリル酸およびマレイン酸由来の構成単位の合計含有量が90mol%以上である重合体を分散剤として含有し、該分散剤を耐火性骨材100重量部に対して0.04〜1.2重量部含有し、かつ該ナトリウムベントナイトを耐火性骨材100重量部に対して1.5〜15重量部含有することにより、たれを低減し、適切な厚みの塗型膜を得る。

0010

前記効果を発現する理由は定かではないが、ナトリウムベントナイトと分散剤としてアクリル酸及び/又はマレイン酸の重合体またはアルカリ金属塩を特定量含有することにより、塗型剤組成物中でお互い陽イオン交換しても、ナトリウムベントナイトが持つ塗膜の厚みを確保する作用への影響が少なく、また、分散剤とナトリウムベントナイトの比が一定の範囲であると、分散剤のたれを抑制する働きと、ナトリウムベントナイトの塗膜の厚みを確保する働きを、極めてバランスよく両立できるものと推察される。


実施例

0011

本発明の砂型鋳造用塗型剤組成物(以下、単に「塗型剤組成物」ともいう)は、耐火材骨材、粘結剤、焼結剤、水、分散剤およびナトリウムベントナイトを含有する。

0012

以下、本発明の塗型剤組成物に含有される各成分について説明する。

0013

<分散剤> 前記分散剤は、アクリル酸および/またはマレイン酸由来の構成単位を含有し、かつ全構成単位中アクリル酸およびマレイン酸由来の構成単位の合計含有量が90mol%以上である重合体からなる。 アクリル酸由来の構成単位は、下記式(1)で示される。

0014

式中、MはH、アルカリ金属塩を示す。)

0015

また、マレイン酸または無水マレイン酸由来の構成単位は、それぞれ下記式(2)または下記式(3)で示される。 (式中、X、Yは同一または異なって、H、アルカリ金属塩を示す。)

0016

アクリル酸および/またはマレイン酸の中和率は、0〜100%の間で任意に調整可能である。中和率はたれを低減する観点及び浸透深さを増大させる観点から30〜100%が好ましく、50〜100%がより好ましく、80〜100%が更に好ましい。上記式(1)におけるM、及び上記式(2)におけるX、Yは、それぞれ水素原子、アルカリ金属塩である。上記アルカリ金属塩は、たれを低減する観点から、リチウムナトリウム及びカリウムが好ましく、ナトリウム及びカリウムがより好ましく、ナトリウムが更に好ましい。

0017

本発明の分散剤は、たれを低減し、適切な厚みの塗型膜を得る観点から、上記式(1)で表されるアクリル酸由来の構成単位及び上記式(2)で表されるマレイン酸由来の構成単位のみを有するものが好ましく、上記式(1)で表されるアクリル酸由来の構成単位のみを有するものがより好ましい。重量平均分子量は、同様の観点から、1000〜100000が好ましく、2000〜70000がより好ましく、3000〜50000が更に好ましい。

0018

アクリル酸およびマレイン酸(無水マレイン酸を含む)を共重合したものの場合、アクリル酸の含有量が20mol%以上であることが好ましく、50mol%以上であることがより好ましい。アクリル酸とマレイン酸及び/又はマレイン酸無水物とのモル比は、塗型剤組成物の流動性好適に維持し、たれをより確実に低減する観点から、アクリル酸/(マレイン酸及び/又はマレイン酸無水物)=40/60〜100/0が好ましく、50/50〜100/0がより好ましい。

0019

塗型剤組成物の流動性を好適に維持し、たれをより確実に低減するためには、全構成単位中アクリル酸およびマレイン酸由来の構成単位の合計含有量が90mol%以上であり、95mol%以上であることがより好ましく、98mol%以上であることが更に好ましく、実質100mol%であることがより更に好ましい。重合体を構成するアクリル酸およびマレイン酸由来の構成単位以外の構成単位としては、メタクリル酸、イタコン酸フマル酸由来の構成単位などが挙げられる。

0020

本発明の塗型剤組成物中、耐火性骨材100重量部に対する分散剤の含有量を0.04〜1.2重量部、好ましくは0.08〜1.0重量部、より好ましくは0.1〜1.0重量部とすることにより、塗型剤組成物の流動性を適切な範囲に維持し、たれを低減することができる。耐火性骨材100重慮部に対し、分散剤の含有量が1.2重量部超では塗型剤組成物の砂型への浸透量が過大になりすぎ、適切な塗型膜の厚みを得られなくなるので好ましくない。

0021

本発明の塗型剤組成物は、溶媒として水を含有するため、分散剤が水溶性であることが好ましい。なお、本発明において「水溶性」とは、20℃の水100gに該分散剤を1g以上溶解することを意味する。

0022

<ベントナイト> 本発明の塗型剤組成物は、ベントナイトの交換性陽イオンナトリウムイオンであるナトリウムベントナイトを含有する。ナトリウムベントナイトと特定構造の分散剤(アルカリ金属塩)を用いることで、ベントナイトのナトリウムイオンとアルカリ金属イオンの陽イオンがイオン交換しても悪影響を生じることなく、円滑な相互作用が可能になる。その結果、塗型剤組成物の配合定性を維持するとともに、塗型剤組成物のレオロジーを制御し、たれ抑制と塗型膜の厚み低減抑制の効果を発現する。陽イオンにカルシウムを用いた場合は、2価の陽イオンのため電気的引力が強くなり膨潤性が低く、そのため沈降性など保存安定性に問題があるとともに、適度な粘度が得られないために、たれが悪化する。本発明の組成物のナトリウムベントナイトの含有量は、塗型膜の厚みを適切な範囲に維持する観点、およびたれを低減する観点から耐火性骨材100重量部に対し1.5〜15重量部であるが、2.0〜12重量%が好ましく、2.5〜8.0重量%がより好ましく、3.0〜5.5重量%が更に好ましい。

0023

本発明の、ナトリウムベントナイトと分散剤の重量比(ナトリウムベントナイト/分散剤)は、たれを低減し、適切な厚みの塗型膜を得る観点から、4〜150が好ましく、4〜50がより好ましい。

0024

以下、本発明の塗型剤組成物に含有される各成分について説明する。

0025

<耐火性骨材> 本発明で使用される耐火性骨材は、特に限定されないが、耐火性経済性、および溶融金属との耐反応性の観点から、ムライトシリカアルミナマグネシアジルコンアルミナシリケート黒鉛黒曜石オリビンタルクおよび雲母からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、シリカ、黒曜石、雲母、ムライト、および黒鉛(中でも鱗状黒鉛)からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、シリカ、黒曜石、および雲母からなる群より選択される少なくとも1種であることが更に好ましい。

0026

本発明で使用される耐火性骨材は、塗布作業性を向上させる観点から、平均粒径が0.5〜100μmであることが好ましく、1〜50μmであることがより好ましく、5〜40μmであることが更に好ましい。耐火性骨材を2種以上混合して用いる場合には、塗布作業性を向上させる観点から、耐火性骨材の混合物としての平均粒径は、0.5〜100μmであることが好ましく、1〜50μmであることがより好ましく、5〜40μmであることが更に好ましい。ここで、耐火性骨材の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所社製LA−920)を用いて測定された体積中位粒径(D50)である。分析条件は下記の通りである。 測定方法フロー法 分散媒イオン交換水ヘキサメタリン酸ナトリウム(0.1重量%)を加えた溶媒 分散方法攪拌、内蔵超音波照射(3分間試料濃度:2mg/100ml

0027

<粘結剤> 本発明の塗型剤組成物には、粘結剤として、常温で強い塗型膜を形成できるアラビアガム多糖類などの糖類、フェノールロジン石油樹脂のような有機粘結剤や、鋳込み時に塗型膜の熱間強度上げるためのエチルシリケートケイ酸ソーダなどの無機粘結剤が含有されていてもよい。条件によりこれらの粘結剤を併用してもよい。塗型剤組成物中の粘結剤の含有量は、塗型膜強度の向上および熱分解ガス量の低減の観点から、耐火性骨材(球状耐火性骨材および非球状耐火性骨材)の合計100重量部に対し、0.5〜10重量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。

0028

<焼結剤> 本発明の塗型剤組成物には、焼結剤として、高熱時においても強い塗型膜を維持できるアタパルジャイトセピオライトなどの鎖状粘土鉱物カオリナイト、タルク、緑泥石モンモリロナイトおよびヘクトライトなどの層状粘土鉱物を含有しても良い。高熱時の強度とともに耐火性、経済性、作業性の観点からアタパルジャイト、セピオライト、モンモリロナイトおよびヘクトライトからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、アタパルジャイトであることが更に好ましい。本発明の塗型剤組成物の焼結剤の含有量は、塗型膜の厚みを適切な範囲に維持する観点、およびたれを低減する観点から耐火性骨材100重量部に対し1〜10重量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。

0029

<溶媒> 本発明の塗型剤組成物では、溶媒として水を含有する。水以外の溶媒を含有してもよいが、安全性および経済性の観点から、溶媒中の水の含有量は98重量%以上であることが好ましく、99重量%以上であることがより好ましく、実質100重量%であることが更に好ましい。水以外の溶媒としては、例えばメタノールエタノールプロパノールブタノール、およびヘキサノールなどのアルコールが挙げられる。これらの中でも、コストおよび塗布作業性の観点からエタノールが好ましい。塗型剤組成物中の溶媒の含有量は、塗型膜の厚みを適切な範囲に維持する観点、およびたれを低減する観点から、耐火性骨材100重量部に対し、10〜500重量部が好ましく、10〜100重量部がより好ましい。

0030

<その他の成分> 本発明の塗型剤組成物に配合できるその他の成分として、顔料染料などの着色剤、塗布作業性を向上させるレオロジー調整剤沈降防止剤界面活性剤などの添加剤を使用できる。また、ヒドロキシアルキル化セルロースなどのセルロース誘導体ポリビニルアルコールアルギン酸ソーダなどの増粘剤防腐剤などの添加剤も使用できる。

0031

本発明の塗型剤組成物は、砂型表面に塗型剤組成物を塗布してなる鋳造用砂型を使用する鋳物の製造方法に好適である。即ち、本発明の鋳物の製造方法は、砂型表面に前記本発明の塗型剤組成物を塗布してなる鋳造用砂型を使用する鋳物の製造方法である。

0032

本発明の塗型剤組成物を砂型(鋳型)に塗布する方法は、特に限定されず、例えば、流し塗り(ブッカケ法)、浸漬(ドブ漬け法)、刷毛塗りスプレー塗布などの従来知られている方法が使用できる。なかでも、本発明の塗型剤組成物を流し塗りで塗布すると、本発明の効果(たれ筋の低減)が有効に発揮されるため好ましい。また、砂型に用いる鋳物砂としては、石英質を主成分とする珪砂の他、ジルコン砂クロマイト砂合成ムライト砂などの新砂またはこれらの再生砂が使用される。鋳物砂は、粘結剤を添加せずに用いることもでき、その場合には充填性が良好であるが、高い砂型強度要求される場合には、粘結剤を添加し、硬化剤により硬化させるのが好ましい。

0033

なお、上記砂型は、一般的に、フラン樹脂アルカリフェノール樹脂などの有機粘結剤や水ガラスなどの無機粘結剤を鋳物砂に混合し、製品(鋳物)と同一形状木型まわりに充填した後、硬化、抜型して得られるものである。

0034

また、一般的に、塗型剤組成物は、保存時においては溶媒濃度が低い(固形分濃度が高い)状態の組成物(保存用組成物)としておき、使用時に適正な粘度が得られるように、溶媒で希釈して使用される。上記高固形分濃度の組成物(保存用組成物)は、溶媒量などを調整して、通常、針入度200程度とすればよい。上記使用時の適正な比重は、30〜80ボーメである。なお、ボーメ単位で表される比重は、塗型剤の粘度と濃度の因子をまとめて表現でき、塗型剤の砂型への塗布時目安となるものである。

0035

塗型膜の厚みは、塗型剤本来の働きを発揮させる観点から、50〜300μmが好ましく、75〜150μmがより好ましく、更に80〜120μmが好ましい。

0036

<塗型剤組成物配合方法> 保存時の配合組成は、コスト、運搬性、保存安定性の観点から水に対する耐火性骨材の重量比が3以上が好ましい。混練機に所定量の水の半分とナトリウムベントナイトと増粘剤を添加し混練する。前記混練物に、ナトリウムベントナイト、増粘剤、水及び耐火性骨材以外の残りの成分、例えば、粘結剤、焼結剤及び防腐剤等を添加し混練する。さらにこの混練物に耐火性骨材と残りの水を加え、混練する。得られた塗型剤組成物の水分濃度は25重量%以下が好ましい。

0037

本発明の塗型剤組成物を用いて鋳物を製造すると、焼着欠陥が少なく、鋳肌が美麗な鋳物が得られるため、複雑な構造や、鋳肌表面の美しさが要求されるものなどに好適である。具体的な鋳物の例としては、建設機械油圧バルブモーター金型エンジンフレーム工作機械建築部材などに用いられる、部材、部品などが挙げられる。

0038

以下、本発明を具体的に示す実施例などについて説明する。

0039

<塗型剤組成物の調製> 耐火性骨材100重量部、増粘剤4.5重量部、粘結剤1.2重量部、水19.7重量部、添加剤2.2重量部、表1に示す含有量の分散剤及びベントナイトを以下に示す配合方法で混練した。即ち、その配合方法は、水9.85重量部(所定量の水の半分)に、ナトリウムベントナイトと増粘剤を添加した。この後、25℃において、1軸式ミキサーにより回転数300rpmで5分混練した。前記混合物に、その他の添加物混入し、同じ温度同じ速度で、2分混練した。この混合物に耐火性骨材を加えて残りの水を全て加え、同じ温度同じ速度で10分混練し、ペースト状の塗型剤組成物を得た。 上記耐火性骨材は、いずれも、シリカ(平均粒径4μm)と、黒曜石(平均粒径91μm)と、雲母(平均粒径80μm)とを、シリカ:黒曜石:雲母=67:25:8の重量比で混合したものを用いた。混合後の上記耐火性骨材の平均粒径は34μmであった。 また、上記増粘剤はポリアミン陽イオン界面活性剤ケミカル(株)製、ソフテクスK−370〕であり、上記粘結剤はアラビアガムであり、上記添加剤は、焼結剤(アタパルジャイト)と、臭素系防腐剤(ケイアイ化成社製、バイオホープ)とを、焼結剤:臭素系防腐剤=92.15:7.85の重量比で混合したものを用いた。得られた塗型剤組成物を離合社製針入度測定装置800S−01により測定したところ、針入度は何れも200であった。 本発明に用いた、表1の分散剤は以下に示すものである。 ・分散剤A:アクリル酸重合体部分Na中和物;(1)式において、M=Naが90%、M=Hが10%;重量平均分子量 Mw=30000;中和度90%;〔花王(株)製、ポイズ530〕 ・分散剤B:アクリル酸重合体部分Na中和物;(1)式において、M=Naが35%、M=Hが65%;重量平均分子量 Mw=30000;中和度35%;〔東亜合成(株)製、アロンビスAH−106X〕 ・分散剤C:アクリル酸重合体Na中和物;(1)式において、M=Naが100%;重量平均分子量 Mw=3000;中和度100%;(アルドリッチ社製、ポリアクリル酸ナトリウム) ・分散剤D:アクリル酸重合体;(1)式において、M=Hが100%;重量平均分子量 Mw=25000;中和度0%;(アルドリッチ社製、ポリカルボン酸) ・分散剤E:(1)式、及び(3)式または(2)式に示すアクリル酸と無水マレイン酸の共重合体(モル比 1:1)Na中和物;M=Na、X=Na及びY=Na;重量平均分子量 Mw=20000;中和度100%;〔花王(株)製、ポイズ520〕 ・分散剤F:ナフタレンスルホン酸Na縮合物;重量平均分子量 Mw=100000;中和度100%;〔花王(株)製、デモールRN〕 ・分散剤G:アクリル酸重合体アンモニウム塩;(1)式において、M=NH4が100%;重量平均分子量 Mw=30000;中和度100%;〔花王(株)製、ポイズ532A〕 ・分散剤H:ジイソブチレンとマレイン酸の共重合体(モル比 1:1)Na中和物;重量平均分子量 Mw=20000;中和度100%;〔花王(株)製、デモールEP〕

0040

<たれ試験フラン再生砂(AFS45)100重量部に対して、花王クエーカー製フラン樹脂(340B)0.8重量部を添加し、更に花王クエーカー製硬化剤(TK−3)をフラン樹脂100重量部に対して40重量部添加し、混練して得られた混練砂型込めし、幅15mm×深さ5mmの溝部を設けた高さ300mm×幅200mm×厚み30mmの板状試験片作製した。この試験片を75度の傾斜壁立てかけ、各塗型剤組成物を流し塗り可能な比重(40〜44ボーメ)に水で希釈調整(希釈組成物中の水が約50重量%)し流し塗りを行った。そして、流し塗り直後から30秒経過した後、試験片を135度傾斜させ、その際に発生するたれの程度を目視により下記の3段階評価した。結果を表1に示す。 (たれ試験評価基準) 1:たれが多く発生する。(目視で、明らかに凹凸があり、そのまま鋳込んだ場合たれ筋がはっきり転写される。) 2:たれがやや発生する。(目視で、凹凸分かりにくいが、そのまま鋳込んだ場合たれ筋が転写される。) 3:たれがわずかに発生する。(目視で、ほぼ平滑であり、そのまま鋳込んだ場合たれ筋が転写されない。) 4:たれが発生しない。(そのまま鋳込んだ場合、転写はみられない)

0041

<塗型膜の厚み> エルコメター社製ロータリー式ウエットフィルム膜圧計(型番:ELCOMETER3230)を用いて測定した。濡れた塗膜の上で膜圧計を回転させ、中央ホイールが膜に触れたところの目盛読み取る。この値が、膜の厚み(μm)である。結果を表1に示す。

0042

<浸透深さ> 砂型に塗型剤を塗布した後、垂直方向切断し、その断面の塗型剤が浸透した深さ(mm)を測定した。結果を表2に示す。

0043

0044

表1の結果から、実施例1〜14に係る塗型剤組成物では、たれ筋が低減され、適切な厚みの塗型膜が得られることがわかる。一方、比較例1〜2および5〜8に係る塗型剤組成物では、たれの発生が見られ、実施例1〜14に係る塗型剤組成物に比べて、たれ性が悪化することがわかる。なお、分散剤の含有量が多い比較例3やナトリウムベントナイトの含有量が少ない比較例4に係る塗型剤組成物では、たれ性については実施例1〜9に係る塗型剤組成物と同等の結果を示したが、塗布した塗型剤組成物が砂型に染み込むことで、塗型膜が薄くなり、焼着が起こる恐れがある。

0045

表2の結果から、中和度が高いほど、浸透深さが大きく耐焼着性に優れる。


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