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技術 神経調節性低血圧症の治療のためのドロキシドパおよびその医薬組成物

出願人 発明者
出願日 2008年3月12日 (6年5ヶ月経過) 出願番号 2009-553744
公開日 2010年6月24日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2010-521479
登録日 - 登録番号 -
特許期限 2028年3月12日 (残13年6ヶ月) 状態 未査定
技術分野
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図面 (3)

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課題・解決手段

本発明は、神経調節性低血圧症治療する方法に関する。特に、本発明は、ドロキシドパを単独で、または神経調節性低血圧症の治療のために患者投与することのできる1つまたは複数のさらなる有効成分組み合わせて含む医薬組成物を提供する。

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背景

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ドロキシドパは、ドーパ脱炭酸酵素DDC)の作用を介してノルエピネフリン直接変換される、既知のノルエピネフリンの合成アミノ酸前駆体である。ドロキシドパは、一般に起立性低血圧症(OH)を治療するために用いられ、抗パーキンソン病薬として分類することができる;しかし、ドロキシドパには複数薬理活性観察されており、それには次のものが含まれる:(1)生体に広く分布する芳香族L−アミノ酸脱炭酸酵素の作用により1−ノルエピネフリンに直接変換され、従ってノルエピネフリンを補充する効果を有する;(2)血液脳関門を通過する脳への透過性制限されている;(3)中枢および末梢神経系で低下したノルエピネフリン活性神経機能(norepinephrine activated nerve function)を特異的に回復する;さらに(4)様々な組織においてアドレナリン受容体を介してノルエピネフリンとして様々な作用を示す。

神経調節性低血圧症(NMH)は、線維筋痛症および慢性疲労症候群関連づけることができる。しかし、多くの個体において、NMHは「独立型の」状態(すなわち併存症を示さない)である。NMHはまた、「卒倒反射」、神経心臓性失神血管抑制性失神、血管迷走神経反射、および自律神経障害用語によっても知られ、その状態は、通常は構造的に正常な心臓脳の両者間の異常な反射相互作用に起因する。この伝達不良は、一般に結果的に心拍数の適切な上昇を維持できなくし、長時間起立した後にめまいおよび卒倒を導く。長時間の起立により血圧変動引き起こされることは珍しいことではないが、身体は心拍数を適切に上昇させることによって一般にそのような変動を補う。しかし、NMHの個体に関して、心拍数は上昇する代わりに一定のままであるかまたは実際に低下し、それにより必要な量の血液が身体内、特に脳へ循環することが妨げられる。

NMHに感受性の高い個体は、多様な状況でその状態を経験する可能性がある。例えば、NMHは、次の設定状況:長時間の静かな直立姿勢(例えば、一列に並んで立っている、シャワーで立っている、またさらには長時間上体を起こしているなど)の後;暖かい環境(例えば、暑い天候、暑く多くの人がいる部屋、または熱いシャワーもしくは風呂の中など)にいた後;運動の直後;および感情的なストレスイベント(例えば、血液または血だらけの場面を見る、怖がる、または不安になるなど)の後で起こり得る。また、一部の個体は、消化のプロセスの間に血流腸管循環移動した食後間もなく症状が出る。すべてのヒトは、結果として血圧低下(NMH)をもたらす血管迷走神経反射の活性化に感受性が高い;しかし、各人の感受性は、その人の遺伝子構造食事要因心理的構造、ならびに感染およびアレルギーなどの急性の誘因(acute triggers)に影響される。従って、すべてのヒトがNMHに罹患するのではない。むしろ、症状を引き起こすこの反射が十分に早期に誘発される場合に、NMHの臨床上の問題は起こる。

神経調節性低血圧症は、一般に、血圧を調節する薬物とともに、塩分摂取量水分摂取量の増加の組合せを用いて治療される。一部の薬物は腎臓ナトリウムを保持させることにより作用し、他の薬物は血圧異常を促進し得るアドレナリンへの身体応答遮断することにより作用する。NMHの既知の治療は、一般に、 持続性コミットメント、および長期間にわたっていくつかの可能性のある薬物および組合せを試す意欲を必要とする。この既知の治療のなかには重大な副作用リスク、例えば血圧の上昇、ナトリウムレベルの上昇、カリウムレベルの低下、または抑鬱状態などがあるので、治療はしばしば医師注意深くモニターする必要がある。NMHの患者を治療するために使用されている薬物の例としては、フルドロコルチゾンβ遮断薬ジソピラミドフルオキセチンセルトラリンエフェドリンプソイドエフェドリンテオフィリンメチルフェニデート、およびミドドリンが挙げられる。これらの薬物はすべて望ましくない副作用を引き起こす可能性があり、NMHを十分に治療するには効果的でない場合がある。従って、当技術分野ではNMHの効果的な薬物治療に対する必要性がなお存在する。

概要

本発明は、神経調節性低血圧症を治療する方法に関する。特に、本発明は、ドロキシドパを単独で、または神経調節性低血圧症の治療のために患者に投与することのできる1つまたは複数のさらなる有効成分組み合わせて含む医薬組成物を提供する。

目的

本発明は、神経調節性低血圧症の治療において有用な医薬組成物を提供する

効果

実績

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牽制数
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請求項

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請求項1

神経調節性低血圧症治療するための方法であって、治療上有効な量のドロキシドパを神経調節性低血圧症に罹患している患者投与するステップを含む方法。

請求項2

前記神経調節性低血圧症に罹患している患者が、めまい卒倒頭のふらつき、疲労、筋肉痛頭痛錯乱、および悪心からなる群から選択される症状を示し、かつ、前記治療上有効な量が、症状を低下または除去するために十分な量である請求項1に記載の方法。

請求項3

前記神経調節性低血圧症に罹患している患者が、既にめまい、卒倒、頭のふらつき、疲労、筋肉痛、頭痛、錯乱、および悪心からなる群から選択される症状を示し、かつ、前記治療上有効な量が、症状の再発を防ぐために十分な量である請求項1に記載の方法。

請求項4

前記治療上有効な量が、神経調節性低血圧症に関連するめまいまたは卒倒のエピソードの発生を低下または除去するために十分な量である請求項1に記載の方法。

請求項5

めまいまたは卒倒のエピソードが1日に1回未満の発生まで減少するように、神経調節性低血圧症に関連するめまいまたは卒倒が減少する、請求項4に記載の方法。

請求項6

めまいまたは卒倒のエピソードが、1週に1回未満の発生まで減少するように、神経調節性低血圧症に関連するめまいまたは卒倒が減少する請求項4に記載の方法。

請求項7

前記治療上有効な量が、少なくとも1週間の間、神経調節性低血圧症のどのような症状も示すことなく、患者が通常の日常活動を行うことができるように十分な量である請求項1に記載の方法。

請求項8

請求項9

前記1つまたは複数のさらなる活性薬剤が、ベンセラジドカルビドパジフルオロメチルドパ、α−メチルドパ、およびそれらの組合せからなる群から選択される1つまたは複数のDOPAデカルボキシラーゼ阻害化合物を含む請求項8に記載の方法。

請求項10

前記1つまたは複数のさらなる活性薬剤が、エンタカポントルカポン、ニテカポン、およびそれらの組合せからなる群から選択される1つまたは複数のカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ阻害剤を含む請求項8に記載の方法。

請求項11

前記1つまたは複数のさらなる活性薬剤が、ピリドスチグミンドネペジルリバスチグミンガランタミンタクリンネオスチグミンメトリホナート、フィゾスチグミンアンベノニウム、エドロホニウム、デマカリウムチアフィベニンフェンセリンシムセリン、およびそれらの組合せからなる群から選択される1つまたは複数のコリンエステラーゼ阻害剤を含む請求項8に記載の方法。

請求項12

前記1つまたは複数のさらなる活性薬剤が、イソカルボキサジド、モクロベミド、フェネルジントラニルシプロミンセレギリンザベミド、ニアラミド、イプロニアジドイプロクロジドトロキサトンハルマラ、ブロファロミン、ベンモキシン、5−メトキシ−N,N−ジメチルトリプタミン、5−メトキシ−α−メチルトリプタミン、およびそれらの組合せからなる群から選択される1つまたは複数のモノアミンオキシダーゼ阻害剤を含む請求項8に記載の方法。

請求項13

前記1つまたは複数のさらなる活性薬剤が、選択的セロトニン再取り込み阻害剤三環系抗鬱薬セロトニンノルエピネフリン再取り込み阻害剤、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤、ノルエピネフリンおよびドーパミン再取り込み阻害剤、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される1つまたは複数の抗鬱薬を含む請求項8に記載の方法。

請求項14

請求項15

前記1つまたは複数のさらなる活性薬剤が、ドロキシドパと同じ医薬組成物中に処方される請求項8に記載の方法。

請求項16

前記1つまたは複数のさらなる活性薬剤が、ドロキシドパとは別の医薬組成物中で投与される請求項8に記載の方法。

請求項17

神経調節性低血圧症の治療に有用なキットであって、1つまたは複数の治療上有効量のドロキシドパを含有する容器、および、治療上有効な量のドロキシドパを神経調節性低血圧症に罹患している被験体に投与するための方法を説明する取扱説明書セットを含むキット。

詳細

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技術分野

0001

出願は、神経調節性低血圧症などの状態の治療方法に関する。特に、本願は、神経調節性低血圧症などの状態の治療のための、ドロキシドパの単独での、または1つまたは複数のさらなる成分組み合わせた使用に関する。


背景技術

0002

ドロキシドパは、ドーパ脱炭酸酵素DDC)の作用を介してノルエピネフリン直接変換される、既知のノルエピネフリンの合成アミノ酸前駆体である。ドロキシドパは、一般に起立性低血圧症(OH)を治療するために用いられ、抗パーキンソン病薬として分類することができる;しかし、ドロキシドパには複数の薬理活性観察されており、それには次のものが含まれる:(1)生体に広く分布する芳香族L−アミノ酸脱炭酸酵素の作用により1−ノルエピネフリンに直接変換され、従ってノルエピネフリンを補充する効果を有する;(2)血液脳関門を通過する脳への透過性制限されている;(3)中枢および末梢神経系で低下したノルエピネフリン活性神経機能(norepinephrine activated nerve function)を特異的に回復する;さらに(4)様々な組織においてアドレナリン受容体を介してノルエピネフリンとして様々な作用を示す。

0003

神経調節性低血圧症(NMH)は、線維筋痛症および慢性疲労症候群関連づけることができる。しかし、多くの個体において、NMHは「独立型の」状態(すなわち併存症を示さない)である。NMHはまた、「卒倒反射」、神経心臓性失神血管抑制性失神、血管迷走神経反射、および自律神経障害用語によっても知られ、その状態は、通常は構造的に正常な心臓脳の両者間の異常な反射相互作用に起因する。この伝達不良は、一般に結果的に心拍数の適切な上昇を維持できなくし、長時間起立した後にめまいおよび卒倒を導く。長時間の起立により血圧変動引き起こされることは珍しいことではないが、身体は心拍数を適切に上昇させることによって一般にそのような変動を補う。しかし、NMHの個体に関して、心拍数は上昇する代わりに一定のままであるかまたは実際に低下し、それにより必要な量の血液が身体内、特に脳へ循環することが妨げられる。

0004

NMHに感受性の高い個体は、多様な状況でその状態を経験する可能性がある。例えば、NMHは、次の設定状況:長時間の静かな直立姿勢(例えば、一列に並んで立っている、シャワーで立っている、またさらには長時間上体を起こしているなど)の後;暖かい環境(例えば、暑い天候、暑く多くの人がいる部屋、または熱いシャワーもしくは風呂の中など)にいた後;運動の直後;および感情的なストレスイベント(例えば、血液または血だらけの場面を見る、怖がる、または不安になるなど)の後で起こり得る。また、一部の個体は、消化のプロセスの間に血流腸管循環移動した食後間もなく症状が出る。すべてのヒトは、結果として血圧低下(NMH)をもたらす血管迷走神経反射の活性化に感受性が高い;しかし、各人の感受性は、その人の遺伝子構造食事要因心理的構造、ならびに感染およびアレルギーなどの急性の誘因(acute triggers)に影響される。従って、すべてのヒトがNMHに罹患するのではない。むしろ、症状を引き起こすこの反射が十分に早期に誘発される場合に、NMHの臨床上の問題は起こる。

0005

神経調節性低血圧症は、一般に、血圧を調節する薬物とともに、塩分摂取量水分摂取量の増加の組合せを用いて治療される。一部の薬物は腎臓ナトリウムを保持させることにより作用し、他の薬物は血圧異常を促進し得るアドレナリンへの身体応答遮断することにより作用する。NMHの既知の治療は、一般に、 持続性コミットメント、および長期間にわたっていくつかの可能性のある薬物および組合せを試す意欲を必要とする。この既知の治療のなかには重大な副作用リスク、例えば血圧の上昇、ナトリウムレベルの上昇、カリウムレベルの低下、または抑鬱状態などがあるので、治療はしばしば医師注意深くモニターする必要がある。NMHの患者を治療するために使用されている薬物の例としては、フルドロコルチゾンβ遮断薬ジソピラミドフルオキセチンセルトラリンエフェドリンプソイドエフェドリンテオフィリンメチルフェニデート、およびミドドリンが挙げられる。これらの薬物はすべて望ましくない副作用を引き起こす可能性があり、NMHを十分に治療するには効果的でない場合がある。従って、当技術分野ではNMHの効果的な薬物治療に対する必要性がなお存在する。

0006

本発明は、神経調節性低血圧症の治療において有用な医薬組成物を提供する。医薬組成物は、一般に、ドロキシドパを単独で、または1つまたは複数のさらなる薬学的に活性な化合物と組み合わせて含む。

0007

態様では、本発明は、神経調節性低血圧症を治療する方法を提供する。一実施形態では、本発明の方法は、神経調節性低血圧症に罹患している被験体に、治療上有効な量のドロキシドパを含む医薬組成物を投与することを含む。

0008

ある種の実施形態では、治療は、神経調節性低血圧症に罹患し、かつ、神経調節性低血圧症を示すと知られている症状、例えば、めまい、卒倒、頭のふらつき(lightheadedness)、疲労、筋肉痛頭痛錯乱、または悪心を示している被験体において示すことができる。かかる実施形態では、治療方法は、症状を低下させること、または排除することを含む。

0009

さらなる実施形態では、治療は、神経調節性低血圧症に罹患し、かつ、以前に神経調節性低血圧症を示すと知られている症状、例えば、めまい、卒倒、頭のふらつき、疲労、筋肉痛、頭痛、錯乱、または悪心を示したことが分かっている被験体において指示され得る。かかる実施形態では、治療方法は、症状の再発予防することを含んでよい。

0010

本発明はまた、活性薬剤の多様な組合せを提供し、その組合せは神経調節性低血圧症の治療に特に有用であり得る。ある種の実施形態では、1つまたは複数のさらなる薬学的に活性な化合物は、神経調節性低血圧症に関連する症状の治療または予防に有用な化合物を含む。例えば、かかるさらなる薬学的に活性な化合物は、抗鬱薬(例えば、選択的セロトニン再取り込み阻害剤三環系抗鬱薬セロトニンノルエピネフリン再取り込み阻害剤、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤、およびノルエピネフリンおよびドーパミン再取り込み阻害剤など)、コルチコステロイド、β遮断薬、セロトニン受容体アンタゴニストセロトニン受容体アゴニスト抗不整脈薬、エフェドリン、プソイドエフェドリン、テオフィリン、メチルフェニデート、またはミドドリン、を含んでよい。具体的な実施形態では、本発明は、ドロキシドパを1つまたは複数の抗鬱薬、例えばフルオキセチン、パロキセチンシタロプラムエシタロプラムフルボキサミン、セルトラリン、アミトリプチリンノルトリプチリンデシプラミントラゾドンベンラファキシンデュロキセチンミルナシプランネホパムブプロピオン、およびそれらの組合せと組み合わせて含む組成物に関する。

0011

本発明はまた、ドロキシドパの活性に対する補完活性(complimentary activity)を有する1つまたは複数のさらなる活性薬剤とドロキシドパを組み合わせて投与することを含む、神経調節性低血圧症を治療する方法を含む。特定の一実施形態では、本発明は、ドロキシドパおよび1つまたは複数のDOPAデカルボキシラーゼ阻害化合物を含む医薬組成物を投与することを含む、神経調節性低血圧症を治療する方法を提供する。好ましくは、DOPAデカルボキシラーゼ阻害化合物は、ベンセラジドおよびカルビドパからなる群から選択される。

0012

さらなる実施形態では、本発明は、ドロキシドパおよび1つまたは複数のカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ阻害化合物を含む医薬組成物を投与することを含む、神経調節性低血圧症を治療する方法を提供する。優先的に、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ阻害化合物は、特定の群の化合物、例えば、エンタカポントルカポン、およびニテカポンなどから選択される。

0013

もう一つの実施形態では、本発明は、ドロキシドパおよび1つまたは複数のコリンエステラーゼ阻害化合物を含む医薬組成物を投与することを含む、神経調節性低血圧症を治療する方法を提供する。優先的に、コリンエステラーゼ阻害化合物は、特定の群の化合物、例えば、ピリドスチグミンドネペジルリバスチグミンガランタミンタクリンネオスチグミンメトリホナート、フィゾスチグミンアンベノニウムデマカリウム(demarcarium)、チアフィベニン(thiaphysovenine)、フェンセリン、エドロホニウム、シムセリン、およびそれらの組合せから選択される。

0014

さらにもう一つの実施形態では、本発明は、ドロキシドパおよび1つまたは複数のモノアミンオキシダーゼ阻害化合物を含む医薬組成物を投与することを含む、神経調節性低血圧症を治療する方法を提供する。優先的に、モノアミンオキシダーゼ阻害化合物は、特定の群の化合物、例えば、セレギリン、モクロベミド、およびザベミドから選択される。

0015

ドロキシドパを1つまたは複数のさらなる活性薬剤を組み合わせる場合、同時投与は多様な方法を介して行ってよい。例えば、ドロキシドパとさらなる活性薬剤は、同じ医薬組成物中にあってよい。その他の実施形態では、ドロキシドパとさらなる活性薬剤は、別個の組成物中で投与されてよい。そのような実施形態では、別個の組成物は、同時に、または相互に極めて近接して投与されてよい。あるいは、別個の組成物は、同時投与された活性薬剤の効果を最適化するために望ましい、異なる時間に投与されてよい。

0016

本発明にはまた、本発明の方法を実践するために有用なキット、例えば、1つまたは複数の治療上有効量のドロキシドパを含有する容器、および、治療上有効な量のドロキシドパを神経調節性低血圧症に罹患している被験体に投与するための方法を説明する取扱説明書セットを含むキットなど、が含まれる。

0017

上に述べたように、本発明を一般用語で説明したので、以下に添付図面を参照する。


図面の簡単な説明

0018

単独で、または本発明の特定の実施形態に従う様々なさらなる活性薬剤と組み合わせて投与した場合の、哺乳類におけるドロキシドパの半減期を表すグラフである。


実施例

0019

以下に、様々な実施形態を参照することにより、本発明をより完全に説明する。これらの実施形態は、本開示徹底的かつ完全であるように提供され、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるものである。確かに、本発明は多くの異なる形態で具体化されてよく、本明細書に示される実施形態に限定されると解釈されるべきではない;むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用され得る法的必要条件満足するように提供される。本明細書、および添付される特許請求の範囲で用いられる、単数形の「a」、「an」、「the」には、文脈上明らかに指示されている場合を除いて、複数の参照対象が含まれる。

0020

本発明は、神経調節性低血圧症(NMH)の治療に使用することのできる医薬組成物および方法を提供する。治療には、単一の活性薬剤としてドロキシドパの使用が含まれ得る。その他の実施形態では、治療には、1つまたは複数のさらなる活性薬剤と組み合わせたドロキシドパの使用が含まれ得る。かかる組合せは、参照によりその全文が本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2008/0015181号に開示されている。本発明で使用される具体的な医薬組成物(類)、および本発明により提供される治療方法は、下でさらに説明される。

0021

I.活性薬剤 本発明の医薬組成物は、一般に活性薬剤としてドロキシドパを含む。ある種の実施形態では、医薬組成物は1つまたは複数のさらなる活性薬剤を含んでよい。

0022

A.ドロキシドパ 本発明の方法で使用するための組成物は、有効成分として、トレオ−3−(3,4−ジヒドロキシフェニルセリンを一般に含む。これはドロキシドパとして一般に公知であり、下に提供される式(1)の構造を有する。 ドロキシドパは、トレオ−β,3−ジヒドロキシ−L−チロシン、(−)−(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロピオン酸、およびトレオ−ドパセリン(dopaserine)、ならびに一般的な用語であるDOPS、トレオ−DOPS、およびL−DOPSとしても公知である。化合物は、光学活性であってよく、かつ、L−トレオ−DOPS、D−トレオ−DOPS、L−エリトロ−DOPS、およびD−エリトロ−DOPSを含む、様々な形態で提供されてよい。化合物はまた、ラセミ体で存在してもよい。本発明に照らして、L−トレオ異性体が一般に好まれる;しかし、本発明はまた、その他の形態のドロキシドパを組み入れる組成物および使用方法包含する。したがって、本開示を通して用いられるように、用語「ドロキシドパ」は、ドロキシドパのあらゆる単離もしくは精製された異性体(例えば、L−トレオ異性体)、ならびにラセミ体を包含することが意図される。

0023

本発明に従う有用なドロキシドパは、ドロキシドパL−異性体を単離するために特に有用な方法を含む従来法により調製されてよい。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,920,728号;同第4,319,040号;同第4,480,109号;同第4,562,263号;同第4,699,879号;同第5,739,387号;および同第5,864,041号を参照されたい。

0024

本発明はまた、ドロキシドパの1つまたは複数の製薬上許容されるエステルアミド、塩、溶媒和物、またはプロドラッグを含む組成物を包含する。一実施形態では、本発明は、エステル結合加水分解または酵素分解によるドロキシドパの脱炭酸化減速または遅延を可能にする、ドロキシドパエステルの使用を伴う。当業者に理解されるように、ドロキシドパのエステルは、カルボン酸エステル基水素任意の適したエステル形成基置換することにより形成することができる。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,288,898号は、N−メチルフェニルセリンの様々なエステルを開示しており、それには、メチルエステルエチルエステル、n−プロピルエステルイソプロピルエステル、n−ブチルエステル、イソブチルエステル、tert−ブチルエステル、n−ペンチルエステルイソペンチルエステル、n−ヘキシルエステルなどが含まれ、本発明はかかるエステル、ならびにその他のエステルを包含する。本発明に従って使用され得るエステル形成基のさらなる例は、参照によりその全文が本明細書に組み込まれる米国特許第5,864,041号に開示されている。

0025

B.さらなる活性薬剤 上に記載されるように、ある種の実施形態では、本発明の方法に従う使用のための組成物は、ドロキシドパに加えて1つまたは複数の活性薬剤を含んでよい。神経調節性低血圧症の治療のためにドロキシドパと組み合わせることのできる様々な好ましい活性薬剤が下に開示される。当然、かかる開示は、ドロキシドパと組み合わせてよいさらなる活性薬剤の範囲を限定するものと考えられるべきではない。むしろ、さらなる活性化合物、特に神経調節性低血圧症を治療するために、あるいは神経調節性低血圧症に関連する症状を治療または予防するために有用であるとして確認される化合物が、本明細書において具体的に開示される化合物に加えて用いられ得る。

0026

特定の一実施形態では、ドロキシドパと組み合わせて用いられる活性薬剤は、1つまたは複数のDOPAデカルボキシラーゼ(DDC)阻害剤を含む。DDCは、レボドパL−ドーパもしくは3,4−ジヒドロキシ−L−フェニルアラニン)および5−ヒドロキシトリプトファン5−HTP)の脱炭酸触媒して、それぞれドーパミンおよびセロトニンを得る。同様に、DDCはドロキシドパのノルエピネフリンへの変換触媒する。DDC阻害剤は上記の変換を妨げるとともに、前駆型の薬物(ドロキシドパなど)と共同して変換を中枢神経系内に集中させ、従ってCNSでのドロキシドパの濃度を増加させるために有用である。

0027

一般にDDCの活性を阻害または低下させると認識されているあらゆる化合物を、本発明に従って使用することができる。本発明に従って有用なDDC阻害剤の限定されない例には、ベンセラジド、カルビドパ、ジフルオロメチルドパ、α−メチルドパが含まれる。

0028

さらなる実施形態では、ドロキシドパと組み合わせて用いられる活性薬剤は、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼの機能を少なくとも部分的に阻害する1つまたは複数の化合物を含む(かかる化合物は一般に「COMT阻害剤」と呼ばれる)。カテコール−O−メチルトランスフェラーゼは、S−アデノシル−L−メチオニンから、ドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリン、およびドロキシドパを含む、様々なカテコール化合物(例えば、カテコールアミン)へのメチル基の移動を触媒する。COMT酵素は、カテコールアミンおよびカテコール構造をもつ薬物の神経外不活性化(extraneuronal inactivation)において重要であり、一般にカテコールアミンおよびそれらの代謝産物の代謝に関与する最も重要な酵素の一つである。それは末梢神経系および中枢神経系を含む大部分の組織に存在する。

0029

COMTの阻害剤は、それらの半減期を増大させることによりカテコール化合物の代謝および排出遅らせる。したがって、COMT阻害剤は、天然に存在するカテコール化合物のレベルを増大させる働きをすることができ、同時に、投与されたカテコール化合物(L−β−3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン(L−DOPA)など、一般にパーキンソン病対症療法に用いられる、ドーパミンの直接前駆体)の薬物動態を変えることができる。COMTの阻害剤は、末梢に作用することができ(エンタカポン化合物など)、一方、他方(トルカポンなど)は、血液脳関門を通過することが可能であり、従って中枢および末梢に作用することが可能である。

0030

一般にCOMT阻害剤であると認識されるいずれの化合物も、本発明に従うさらなる活性薬剤として使用することができる。ドロキシドパと組み合わせて本発明に従う神経調節性低血圧症の治療に有用なCOMT阻害剤の限定されない例としては、以下が挙げられる:エンタカポン(COMTAN(登録商標))とも呼ばれる[(E)−2−シアノ−N,N−ジエチル−3−(3,4−ジヒドロキシ−5−ニトロフェニルプロペンアミド];トルカポン(TASMAR(登録商標))とも呼ばれる4−ジヒドロキシ−4’−メチル−5−ニトベンゾフェノン;およびニテカポンとも呼ばれる3−(3,4−ジヒドロキシ−5−ニトロフェニル)メチレン2,4−ペンタンジオン。上の例に加えて、米国特許第6,512,136号(その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる)には、本発明に従うCOMT阻害剤としても有用であり得る、様々な置換2−フェニル−1−(3,4−ジヒドロキシ−5−ニトロフェニル)−1−エタノン化合物が記載されている。同様に、米国特許第4,963,590号;英国特許第GB2200109号;米国特許第6,150,412号;および欧州特許第EP237929号には、本発明に従い有用であり得るCOMT阻害化合物の群が各々記載されており、上記の文書の各々の開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。

0031

本発明のもう一つの実施形態によれば、ドロキシドパと組み合わせて用いられる活性薬剤は、コリンエステラーゼの機能を少なくとも部分的に阻害する1つまたは複数の化合物を含む。かかるコリンエステラーゼ阻害化合物は、抗コリンエステラーゼ化合物とも称され得る。コリンエステラーゼ阻害化合物は可逆性であっても非可逆性であってもよい。本発明は、可逆性コリンエステラーゼ阻害剤競合的阻害剤または非競合的阻害剤のいずれか)と判断されるあらゆる化合物を包含することが好ましい。非可逆性コリンエステラーゼ阻害剤は、一般に殺虫剤ダイアジノンおよびSevinなど)および化学兵器タビン(tabin)およびサリンなど)としての使用が見出され、本発明に照らして好ましくない。

0032

コリンエステラーゼ阻害剤は、一般に、アセチルコリンエステラーゼなどのアセチルコリン分解に関与する化学物質の活性を低下させるかまたは妨げることにより、アセチルコリンのレベルを増大させる化合物(またはコリン作動薬)を含むものと考えられる。また、コリンエステラーゼ阻害剤には、例えばアセチルコリンの放出刺激すること、アセチルコリン受容体の応答を強化すること、またはゴナドトロピン放出ホルモン(GNRH)に誘導される成長ホルモン放出を増強することなどの、その他の作用機序を有する化合物も含まれてよい。さらに、コリンエステラーゼ阻害剤は、神経節伝達を強化することにより作用してもよい。

0033

一般にコリンエステラーゼ阻害剤(または抗コリンエステラーゼ化合物)として認識されているあらゆる化合物が、本発明に照らして有用であり得る。本発明に従う組成物を調製するためにドロキシドパと組み合わせて有用なコリンエステラーゼ阻害剤の限定されない例としては、以下が挙げられる:3−ジメチルカルバモイルオキシ−1−メチルピリジニウム(ピリドスチグミン(MESTINON(登録商標)またはRegonol)ともいう);(±)−2,3−ジヒドロ−5,6−ジメトキシ−2−[[1−(フェニルメチル)−4−ピペリジニル]メチル]−1H−インデン−1−オン(ドネペジル(ARICEPT(登録商標))ともいう);(S)−N−エチル−3−((1−ジメチル−アミノ)エチル)−N−メチルフェニル−カルバメート(リバスチグミン(Exelon)ともいう);(4aS,6R,8aS)−4a,5,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−3−メトキシ−11−メチル−6H−ベンゾフロ[3a,3,2ef][2]ベンザゼピン−6−オール(ガランタミン(REMINYL(登録商標)またはRAZADYNE(登録商標))ともいう);9−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン(タクリン(COGNEX(登録商標))ともいう);(m−ヒドロキシフェニルトリメチルアンモニウムメチルサルフェートメチルカルバメート(ネオスチグミンともいう);1−ヒドロキシ−2,2,2−トリクロロエチルホスホン酸ジメチルエステル(メトリホナートまたはトリクロロホンともいう);1,2,3,3A,8,8A−ヘキサヒドロ−1,3a,8−トリメチルピロロ−[2,3−b]−インドール−5−オールメチルカルバメートエステル(フィゾスチグミンともいう);[オキサリルビスイミノエチレン)]−ビス−[(o−クロロベンジル)ジエチルアンモニウムジクロリド(アンベノニウム(MYTELASE(登録商標))ともいう);エチル(m−ヒドロキシフェニル)ジメチルアンモニウム(エドロホニウム(ENLON(登録商標))ともいう);デマルカリウム;チアフィゾベニン;フェンセリン;およびシムセリン。

0034

より一般には、本発明に従うコリンエステラーゼ阻害剤として有用な化合物は、カルバメート化合物、特にフェニルカルバメート有機リン酸化合物ピペリジン、およびフェナントリン(phenanthrine)誘導体を含んでよい。本発明は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2005/0096387号に開示されるようなカルバモイルエステルであるコリンエステラーゼ阻害剤をさらに含む。

0035

上記の群の化合物、および具体的な化合物は、本発明に照らして有用なコリンエステラーゼ阻害剤の種類を例示するために提供されるものであり、本発明の範囲を制限すると見なされるべきではない。実際に、本発明は様々なさらなるコリンエステラーゼ阻害剤を組み込むことができ、それには、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、以下の文書に記載される化合物が含まれる:Brzostowska,Malgorzata,et al.「Phenylcarbamates of(−)−Eseroline,(−)−N1−Noreseroline and(−)−Physovenol:Selective Inhibitors of Acetyl and,or Butyrylcholinesterase」 Medical Chemistry Research.(1992)Vol.2,238−246;Flippen−Anderson,Judith L.,et al.「Thiaphysovenol Phenylcarbamates:X−ray Structures of Biologically Active and Inactive Anticholinesterase Agents.」Heterocycles.(1993)Vol.36,No.1;Greig,Nigel H.,et al.「Phenserine and Ring C Hetero−Analogues:Drug Candidates for the Treatment of Alzheimer’s Disease」Medicinal Research Reviews.(1995)Vol.15,No.1,3−31;He,Xiao−shu,et al.「Thiaphysovenine and Carbamate Analogues:A New Class of Potent Inhibitors of Cholinesterases」Medical Chemistry Research.(1992)Vol.2,229−237;Lahiri,D.K.,et al.「Cholinesterase Inhibitors,β−Amyloid Precursor Protein and Amyloid β−Peptides in Alzheimer’s Disease」Acta Neurologica Scandinavia.(December 2000)Vol.102(s176),60−67;Pei,Xue−Feng,et al.「Total Synthesis of Racemic and Optically Active Compounds Related to Physostigimine and Ring−C Heteroanalogues from 3[−2’−(Dimethylamino0ethyl]−2,3−dihydro−5−methoxy−1,3−dimentyl−1H−indol−2−ol」Helvetica Chimica ACTA.(1994)Vol.77;Yu,Qian−sheng,et al.「Total Syntheses and Anticholinesterase Activities of(3aS)−N(8)−Norphysostigmine,(3aS)−N(8)−Norphenserine,Their Antipodal Isomers,and Other N(8)−Substituted Analogues」J.Med.Chem.(1997)Vol.40,2895−2901;およびYu,Q.S.,et al.「Novel Phenserine−Based−Selective Inhibitors of Butyrylcholinesterase for Alzheimer’s Disease」Reprinted with permission from J.Med.Chem.,May 20,1999,42,1855−1861。

0036

本発明のさらにその他の実施形態によれば、ドロキシドパと組み合わせて用いられる活性薬剤は、モノアミンオキシダーゼの機能を少なくとも部分的に阻害する1つまたは複数の化合物を含む。モノアミンオキシダーゼ阻害剤MAOI)は、モノアミンオキシダーゼの活性を阻害することにより作用すると考えられる化合物のクラスを含み、モノアミンオキシダーゼは一般にヒトの身体の脳および肝臓に見られる酵素であり、その機能は一般に脱アミノ化によってモノアミン化合物を分解することである。

0037

モノアミンオキシダーゼ阻害剤には2つのイソ型、MAO−AおよびMAO−Bがある。MAO−Aイソ型は、一般に神経伝達物質として生じるモノアミン(例えば、セロトニン、メラトニン、エピネフリン、ノルエピネフリン、およびドーパミン)を優先的に脱アミノ化する。従って、MAOIはこれまで抗鬱薬として、さらにその他の社会性障害、例えば広場恐怖症および社会不安症などの治療のために、歴史的に処方されている。MAO−Bイソ型は、優先的にフェニルエチルアミンを脱アミノ化し、アミンを追跡する。ドーパミンは、両方のイソ型によって等しく脱アミノ化される。MAOIは、可逆性であっても非可逆性であってもよく、特定のイソ型に選択的であり得る。例えば、MAOIモクロベミド(ManerixまたはAurorixとしても公知)は、MAO−BよりもMAO−Aにおよそ3倍選択的であることが知られている。

0038

MAOIであるとして一般に認識されているいずれの化合物も、本発明に照らして有用であり得る。本発明に従う組成物を調製するためにドロキシドパと組み合わせて有用なMAOIの限定されない例としては、以下が挙げられる:イソカルボキサジド(MARPLAN(登録商標));モクロベミド(Aurorix、Manerix、またはMoclodura);フェネルジン(NARDIL(登録商標));トラニルシプロミン(PARNATE(登録商標));セレギリン(ELDEPRYL(登録商標)、EMSAM(登録商標)、または1−デプレニール);ラザベミド;ニアラミド;イプロニアジド(Marsilid、Iprozid、Ipronid、Rivivol、またはPropilniazida);イプロクロジドトロキサトンハルマラ;ブロファロミン(Consonar);ベンモキシン(Neuralex);およびある種のトリプタミン、例えば5−MeO−DMT(5−メトキシ−N,N−ジメチルトリプタミン)または5−MeO−AMT(5−メトキシ−α−メチルトリプタミン)。

0039

具体的な実施形態では、ドロキシドパと組み合わせて用いられる活性薬剤は、神経調節性低血圧症を治療するために、あるいは神経調節性低血圧症に関連する症状の発生を低下させるかまたは予防するために有用な1つまたは複数の化合物を含む。既に考察されたように、神経調節性低血圧症は心拍数の適切な上昇を維持できないことに起因し、その状態は一般にめまいおよび卒倒の期間に現れる。その他の神経調節性低血圧症に関連する症状としては、頭のふらつき、疲労、筋肉痛、頭痛、錯乱、および悪心が挙げられる。驚くことではないが、神経調節性低血圧症は、慢性疲労症候群および線維筋痛症と共存する場合が多い。本発明のさらなる活性薬剤は、従って神経調節性低血圧症に関連する上記の症状のいずれかを治療する、低下させる、または予防するために有用な化合物を含むことができる。さらに、さらなる活性薬剤は、慢性疲労症候群または線維筋痛症の症状を治療する、低下させる、または予防するために有用な化合物を含むことができる。

0040

ある種の実施形態では、本発明は、ドロキシドパと1つまたは複数の抗鬱薬の組合せを投与することを含む、神経調節性低血圧症を治療するための方法を提供する。本発明に照らして有用な抗鬱薬は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、三環系抗鬱薬、セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(5−HT−NE二重再取り込み阻害剤)、およびノルエピネフリンおよびドーパミン再取り込み阻害剤(NDRI)を包含する。本発明に照らして有用な具体的な抗鬱薬の限定されない例は、フルオキセチン、パロキセチン、シタロプラム、エシタロプラム、フルボキサミン、セルトラリン、アミトリプチリン、ノルトリプチリン、デシプラミン、トラゾドン、ベンラファキシン、デュロキセチン、ミルナシプラン、およびブプロピオンを含む。

0041

上記の化合物および化合物のクラスは、神経調節性低血圧症の治療のためにドロキシドパと組み合わせて用いることのできる活性薬剤の種類の単なる例であって、本発明を制限するものではない。むしろ、様々なさらなる活性薬剤を、本発明に照らしてドロキシドパと組み合わせることができる。さらに、本発明によれば神経調節性低血圧症の治療のために、2以上のさらなる活性薬剤をドロキシドパと組み合わせることが可能である。神経調節性低血圧症の治療で用いるために、本発明に従ってドロキシドパと組み合わせることのできるさらなる活性薬剤の限定されない例としては、以下が挙げられる: ・コルチコステロイド類−例えば、プレドニゾンコルチゾンデキサメタゾン、メチルプレドニゾン、およびフルドロコルチゾン類; ・β遮断薬−例えば、アルプレノロールカルテオロールレボブノロール、メピンドロール、メトリプラノロール(metripranolol)、ナドロールオクスプレノロールペンブトロール、ピンドロール、プロパノロール、ソタロールチモロールアセブトロールアテノロールベタキソロールビソプロロールエスモロールメトプロロールネビボロールカルベジロールセリプロロール、およびラベタロール; ・セロトニン受容体アンタゴニスト(5−HT2および5−HT3アンタゴニスト)−例えば、オンダンセトロントロピセトロンカテンセリン(katenserin)、メチセルジドシクロヘプタジン、およびピゾチフェン; ・セロトニン受容体アゴニスト(5−HT1A受容体アゴニスト)−例えば、ブスピロン); ・抗不整脈薬−例えば、ナトリウムチャネル遮断薬、例えばジソプリアミド(disopryamide)、プロカインアミドキニジンリドカインフェニトインフレカイニド、およびプロパフェノンなど、カリウムチャネル遮断薬、例えばアミオダロン、ソタロール、およびブレチリウムなど、ならびにカルシウムチャネル遮断薬、例えばベラパミルおよびジルチアジム(diltiazim);ならびに ・神経調節性低血圧症の治療に処方され得るその他の様々な薬物、限定されるものではないが、エフェドリン、プソイドエフェドリン、テオフィリン、メチルフェニデート、およびミドドリンが含まれる。

0042

上記の化合物は、化合物のクラスおよび具体的な化合物に関して記載されているが、ある種の化合物のクラス間相当重複が存在することは理解される。従って、具体的な化合物のクラスを例示する具体的な化合物はまた、1つまたは複数のさらなる化合物のクラスを用いて適切に確認され得る。したがって、上記の分類は、神経調節性低血圧症を治療するためにドロキシドパと組み合わせて有用な化合物の種類の範囲を制限すると見なされるべきではない。

0043

II.治療方法 本発明は、具体的な実施形態において、神経調節性低血圧症の治療のための方法を提供する。一実施形態では、本発明は、NMHに罹患している患者に、ドロキシドパを単独で、または1つまたは複数のさらなる活性薬剤と組み合わせて投与することを含む、神経調節性低血圧症を治療する方法を提供する。本明細書において、神経調節性低血圧症を「治療する」とは、具体的にNMHエピソードの発生を予防することまたは低下させることを意味し得る。既に指摘したように、神経調節性低血圧症は、血圧および/または心拍数の適切な上昇を維持できないことであり、めまいおよび卒倒を導く。NMHの治療は、神経調節性低血圧症と既に診断されていて、めまいおよび/または卒倒の発生を被る患者の治療を包含し得る。かかる実施形態では、治療は、めまいおよび/または卒倒の再発を予防することを含むことができるか、あるいは、めまいおよび/または卒倒の発生を低下させることを含むことができる。神経調節性低血圧症の治療はまた、これまでNMHと明確に診断されていないが、神経調節性低血圧症を示し得るめまいおよび/または卒倒の発生(incidences)を被ることの分かっている患者の治療も包含し得る。例えば、慢性疲労症候群および線維筋痛症などの疾患に罹患している患者は、神経調節性低血圧症を示す症状を示すことがよくある。そういった患者はほかの状態で診断されているので、そのような患者が神経調節性低血圧症と明確に診断されていないことはよくあることである。それにもかかわらず、そのような患者もまた、本明細書に記載される治療方法から利益を得ることができる。

0044

神経調節性低血圧症は、めまいおよび卒倒に加えて複数の症状を示すため、本発明に従う治療は、NMHの症状の発生を予防することまたは低下させることも包含することができる。したがって、本発明は、めまい、卒倒、頭のふらつき、疲労、筋肉痛、頭痛、錯乱、および悪心からなる群から選択される症状の発生を予防することまたは低下させることにより、神経調節性低血圧症に罹患している患者を治療することを包含する。具体的な実施形態では、治療は、通常の日常活動(長時間の着座、長時間の起立、および間欠的な着座と起立を含む)を神経調節性低血圧症の症状を示すことなく行うことのできる患者で証明することができる。好ましい実施形態では、治療は、かかる通常の日常活動を神経調節性低血圧症の症状を少しも示すことなく行うことのできる患者により証明することができる。好ましくは、該患者は、通常の日常活動を少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも1週、少なくとも2週、少なくとも3週、または少なくとも4週の間、症状を少しも示すことなく行うことができ、前記期間は連続している(例えば、少なくとも2つの連続する日、少なくとも2つの連続する週、など)。もう一つの実施形態では、治療は、めまいまたは卒倒の時間に苦しむことなく、かかる通常の日常活動を行うことのできる患者により証明することができる。好ましくは、治療は、あらゆる神経調節性低血圧症の症状の発生を、1日に1回未満の発生、1週に1回未満の発生、2週に1回未満の発生、3週に1回未満の発生、または4週に1回未満の発生に制限するために有効である。

0045

神経調節性低血圧症は、いわゆる「傾斜テーブル検査」を用いて診断することができ、その検査は血圧の低下を明らかにし、かつ心拍数の低下を明らかにすることができる。一部の例では、神経調節性低血圧症は血圧の低下だけにより診断される。その他の例では、かかる診断は血圧の低下が心拍数の低下も伴う場合にのみ行われる。傾斜テーブル検査は、横になり(静止状態の間)、次に70度の角度で45分間起立している間の心拍数および血圧を測定する。イソプロテレノールなどの薬物が静脈内投与されている間、患者を低くして心拍数を安静時の心拍数よりも約10%高く上昇させ、次に、患者を15分間70度の角度に戻す。心拍数をさらに上昇させるために薬物を増加し、患者は10分間直立の位置に戻される。試験環境は、注意散漫をなくすために静かで刺激がないことが好ましい。患者は、試験前の深夜以降絶食することが要求され得る(悪心および嘔吐発生率を低下させるため)。患者は、卒倒した場合の負傷を避けるために、また、「身動きする(fidgeting)」ことにより脚の血液の貯留量を補う人間性質を低下させるために、テーブルにで固定される。患者のバイタルサインは傾斜テーブル検査を通じてモニターされ、「有意な」血圧の低下および心拍数の低下があるならばNMHについて検査は肯定的な結果を有すると決定される。上に記載されるように、一部の医師らは血圧の低下だけで肯定的な診断を考える。

0046

ドロキシドパは、芳香族L−アミノ酸脱炭酸酵素であるDDCの作用によりノルエピネフリンに変換される。理論に縛られることを望むものではないが、ドロキシドパは、記述された変換プロセスを介してノルエピネフリンレベルを増加させるその能力のために、神経調節性低血圧症を治療するために有用である可能性があると考えられる。例えば、ヒトの身体は、ノルエピネフリンおよびエピネフリンを放出して心臓をさらに力強く拍動させ、脳への血流が減少した時間を補うために血管を締めるかまたは収縮させることが知られている。本発明によれば、神経調節性低血圧症に罹患している患者において、ドロキシドパは、利用できるノルエピネフリンを増加させ、場合によっては血圧、心拍数、および脳血液量を調節するために必要な反射応答を促進し、それによりNMHの症状の発症を予防するために有用である可能性のあることが見出されている。

0047

1つまたは複数のさらなる有効成分のドロキシドパとの様々な組合せは、ある種の実施形態では、神経調節性低血圧症を治療するために特に有益である。ある種の実施形態では、1つまたは複数のさらなる活性薬剤により、ドロキシドパに保存効果がもたらされる。さらなる実施形態では、1つまたは複数のさらなる活性薬剤によりドロキシドパの作用(好ましくは神経調節性低血圧症の発生(incidence)を治療するかまたは低下させること)に補完効果(complimentary effect)がもたらされる。

0048

特定の実施形態では、ドロキシドパは、1つまたは複数のDDC阻害剤と組み合わされる。そのような組合せは、ノルエピネフリンレベルを上昇させている状況でドロキシドパの効果を集中させるために特に有用である。多くのDDC阻害剤、例えばベンセラジドおよびカルビドパなどは、中枢神経系に進入しない。むしろ、それらは末梢内にとどまり、そこで化合物(レボドパまたはドロキシドパなど)の活性代謝物(ノルエピネフリンなど)への脱炭酸を妨げる。従って、非CNSのDDC阻害剤をドロキシドパと組み合わせて投与する場合、そのDDC阻害剤は末梢でドロキシドパの脱炭酸を妨げ、従ってより多くのドロキシドパをCNSにインタクトのままで進入することを可能にする。ひとたびCNS内に入ると(かつ、従ってDDC阻害剤から分離されると)、ドロキシドパはノルエピネフリンに変換され得る。したがって、DDC阻害剤とドロキシドパの組合せは、CNS内部にノルエピネフリンをもたらし、神経調節性低血圧症を治療するのに効果の高い、必要なドロキシドパの用量を低下させる、ドロキシドパの効果的な能力を増加させることができる。

0049

既に記載したように、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼは、ドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリン、およびドロキシドパを含む、カテコールアミンの代謝に直接関与する。したがって、ドロキシドパをCOMT阻害剤と組み合わせて提供することにより、神経調節性低血圧症に及ぼすドロキシドパの効果が保護される。具体的には、COMTの作用を阻害することにより、COMT阻害化合物はドロキシドパの(ならびにノルエピネフリン自体の)代謝を遅くするかまたは遅延させる。これは、投与されたドロキシドパのピーク血漿中濃度(Cmax)と半減期の両方を増加させることにより、ドロキシドパの総血漿中濃度に影響を及ぼす。これは、神経調節性低血圧症の効果的な治療を制限することなくドロキシドパの投与量引き下げを可能にする点で特に有益である。さらに、COMT阻害剤とドロキシドパの組合せは、ドロキシドパ活性の持続時間を増加させる(すなわち、ノルエピネフリン活性の持続時間を増加させる)ために効果的である可能性があり、それによりドロキシドパの投薬頻度の引き下げが可能となり得る。

0050

ドロキシドパとMAOIの組合せは、身体のノルエピネフリンレベルを保存する同様の効果を有する。特定の実施形態では、MAOIは、ドロキシドパの変換から生成したものを含む、ノルエピネフリンを分解する際のモノアミンオキシダーゼの作用を阻害する。したがって、ドロキシドパ血漿中濃度は、ドロキシドパの半減期が増加するにつれて正の(positively)影響を受ける。これも同様に、神経調節性低血圧症の効果的な治療を制限することなくドロキシドパ投与量の引き下げを可能にする点で特に有益である。さらに、MAOIとドロキシドパの組合せもドロキシドパの活性持続時間を増加させるために効果的であり、それも同様に、ドロキシドパの投薬頻度の引き下げを可能にすることができる。

0051

ある種の実施形態では、ドロキシドパとコリンエステラーゼ阻害剤の組合せは、相乗的特性に起因して特に効果的である。既に記載したように、ある種のコリンエステラーゼ阻害剤(ピリドスチグミンなど)は神経節伝達を強化することが見出されており、それにより神経伝達物質の機能に直接影響する。それ故にコリンエステラーゼ阻害剤とドロキシドパの相乗作用を想定することができる。例えば、具体的な実施形態では、ピリドスチグミンとドロキシドパを組み合わせることができ、ピリドスチグミンは神経節の神経伝達を促進し、一方ドロキシドパは節後神経にノルエピネフリンを負荷する働きをする。

0052

ドロキシドパとさらなる有効成分の組合せもまた、神経調節性低血圧症の治療に特に有用である。例えば、ドロキシドパを神経調節性低血圧症の治療に有用であることが既に分かっている1つまたは複数の化合物と組み合わせることにより、相乗作用を導くことができる。さらに、ドロキシドパを既知の治療と組み合わせて投与することにより、さらなる薬剤に関する投薬要件の減少を導くことができ、従ってさらなる薬剤に関連するあらゆる副作用を減らすことができる。したがって、ドロキシドパを1つまたは複数のさらなる活性薬剤と組み合わせることにより、神経調節性低血圧症の治療の有効性を増大させることができる。

0053

独立した研究により、神経調節性低血圧症と線維筋痛症の症状間の強い関連性示唆された。したがって、本発明の方法は、上記のように、線維筋痛症に関連する神経調節性低血圧症の治療を特に包含してよい。したがって、線維筋痛症に罹患していて、また神経調節性低血圧症に関連する症状も経験している患者を本発明の方法に従って治療して、線維筋痛症に関連する症状とNMHに関連する症状の両方の治療を実現することができる。

0054

当然、本発明の方法は、線維筋痛症にも罹患している患者における神経調節性低血圧症の治療に明確に限定されない。むしろ、本発明は、併存症がなく神経調節性低血圧症に罹患している患者か、または線維筋痛症に関連しない他の状態がありNMHに罹患している患者の治療方法も提供する。したがって、本発明は、NMHに感受性が高いか、または罹患している患者において、神経調節性低血圧症を治療または予防する方法を提供する。

0055

III.生物活性変異体 活性薬剤として本明細書に開示される様々な化合物の生物活性変異体も、特に本発明に包含される。かかる変異体は、元の化合物の一般的な生物活性を保持するべきである;しかし、さらなる活性が存在することは、本発明において必ずしもその使用を制限するものではない。かかる活性は、標準的試験法、およびかかる活性を確認するために一般に有用であるとして当業者の認識できるバイオアッセイを用いて評価してよい。

0056

本発明の一実施形態によれば、適した生物活性変異体は、本明細書に記載される化合物の類似体および誘導体を含む。実際に、単一の化合物、例えば本明細書に記載される化合物は、同様の活性を有し、それ故に本発明に照らして有用性を有する類似体または誘導体の全ファミリーを生じることができる。同様に、本明細書に記載されるものなどの単一の化合物は、本発明に照らして有用な化合物のより大きなクラスの単一のファミリーメンバーを表すことができる。したがって、本発明は、本明細書に記載される化合物だけでなく、特に当技術分野で一般に公知であり、当業者に認識できる方法により確認できる、かかる化合物の類似体および誘導体を完全に包含する。

0057

活性薬剤として本明細書に開示される化合物は、キラル中心を含んでよく、キラル中心は、(R)または(S)配置のいずれであってもよく、あるいはその混合物を構成してもよい。したがって、本発明はまた、適用可能な場合には、個別にまたは任意の比率混合された、本明細書に記載される化合物の立体異性体を含む。立体異性体には、限定されるものではないが、エナンチオマージアステレオマーラセミ混合物、およびそれらの組合せが含まれ得る。かかる立体異性体は、従来技法を用いて、エナンチオマーの出発物質反応させることによるか、または本発明の化合物の異性体を分離することにより、調製および分離することができる。異性体には幾何異性体が含まれてよい。幾何異性体の例としては、限定されるものではないが、二重結合を挟んだシス異性体またはトランス異性体が挙げられる。その他の異性体は、本発明の化合物の中に含めると意図される。異性体は、純粋な形態か、または本明細書に記載される化合物のその他の異性体との混合物のいずれかで用いてよい。

0058

光学活性形態を調製し、活性を決定するための様々な方法が当技術分野で公知である。かかる方法には、本明細書に記載される標準的な試験、当技術分野で周知のその他の同様の試験が含まれる。本発明に従う化合物の光学異性体を得るために用いることのできる方法の例としては、以下が挙げられる: i)結晶物理的な分離−個々のエナンチオマーの巨視的結晶を手作業で分離する。この技法は、別個のエナンチオマーの結晶が存在し(すなわち、物質集塊状であり)、結晶が目で見てはっきりと識別できる場合に特に使用することができる; ii)同時結晶化−個々のエナンチオマーがラセミ化合物溶液から別々に結晶化される。ラセミ化合物が固体状態の集塊である場合にのみ可能である; iii)酵素的分割−エナンチオマーの酵素との異なる反応速度により、ラセミ化合物を部分的または完全に分離する; iv)酵素的不斉合成−合成の少なくとも1つの段階酵素反応を用いて、所望のエナンチオマーのエナンチオマー的に純粋、または豊富合成前駆体を得る合成技法である; v)化学的不斉合成−生成物中に非対称(すなわちキラリティー)を生じる条件下でアキラルな前駆体から所望のエナンチオマーを合成する。キラル触媒またはキラル補助剤を用いて達成することができる; vi)ジアステレオマー分離−個々のエナンチオマーをジアステレオマーに変換するエナンチオマー的に純粋な試薬(キラル補助剤)とラセミ化合物を反応させる。得られるジアステレオマーは、次に、より明確なそれらの構造的差異によってクロマトグラフィーまたは結晶化により分離し、その後にキラル補助剤を除去して所望のエナンチオマーを得る; vii)一次および二次不斉転換−ラセミ化合物からジアステレオマーを平衡化して、所望のエナンチオマーからジアステレオマーの溶液中優勢となるか、または、所望のエナンチオマーからのジアステレオマーの優先晶出平衡攪乱することにより、最終的には原則として全ての物質が所望のエナンチオマーから結晶ジアステレオマーに転換される。所望のエナンチオマーは、次に、ジアステレオマーから放出される; viii)速度論的分割−動的条件下、キラル、非ラセミ試薬または触媒とのエナンチオマーの同じでない反応速度による、ラセミ化合物の(または部分的に分割された化合物のさらなる分割の)部分的または完全な分割を含む; ix)非ラセミ前駆体からのエナンチオ特異的合成−所望のエナンチオマーが非キラル出発物質から得られ、合成の過程の間に立体化学的完全性が損なわれないかまたはごく僅かにだけ損なわれる; x)キラル液体クロマトグラフィー−液体移動相において、ラセミ化合物のエナンチオマーを固定相とのその異なる相互作用により分離する。固定相はキラル物質からなってよく、または移動相に異なる相互作用を誘発するさらなるキラル物質を含めてよい; xii)キラルガスクロマトグラフィー−ラセミ化合物を揮発させ、気体移動相での固定された非ラセミキラル吸着相を含有するカラムとその相互作用が異なることによって、エナンチオマーを分離する; xii)キラル溶媒による抽出−1種類のエナンチオマーを特定のキラル溶媒へ優先的に溶解することにより、エナンチオマーを分離する;および xiii)キラル膜を通過する輸送−ラセミ化合物を薄膜バリアと接触しておく。バリアは一般に2種類の混和性流体を分離する。一方がラセミ化合物を含み、濃度または圧力差などの推進力により膜バリアを通過する優先的輸送をもたらす。分離は、ラセミ化合物の一方のエナンチオマーのみを通過させることのできる膜の非ラセミのキラル性の結果として起こる。

0059

化合物は、所望によりエナンチオマー的に豊富な組成物、例えば1種類のエナンチオマーが過剰に、特に100%を含めて95%またはそれ以上、あるいは98%またはそれ以上の程度まで存在するエナンチオマーの混合物の状態で提供されてよい。

0060

本明細書に活性薬剤として記載される化合物はまた、それらが本発明に従う薬理活性を維持しているという条件で、エステル、アミド、塩、溶媒和物、プロドラッグ、または代謝産物の形態であってもよい。本発明の化合物のエステル、アミド、塩、溶媒和物、プロドラッグ、およびその他の誘導体は、一般に当技術分野で公知の方法、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、J.MarchによるAdvanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure,4th Ed.(New York:Wiley−Interscience,1992)に記載される方法に従って調製することができる。

0061

本発明に照らして有用な化合物の製薬上許容される塩の例には、酸付加塩が含まれる。しかし、製薬上許容されない酸の塩は、例えば、化合物の調製および精製において有用であり得る。本発明に従う適切な酸付加塩には、有機酸および無機酸が含まれる。好ましい塩には、塩酸臭化水素酸硫酸リン酸クエン酸酒石酸乳酸ピルビン酸酢酸コハク酸フマル酸マレイン酸オキサロ酢酸メタンスルホン酸エタンスルホン酸p−トルエンスルホン酸ベンゼンスルホン酸(benzesulfonic)、およびイセチオン酸から形成されたものが含まれる。その他の有用な酸付加塩としては、プロピオン酸、グリコール酸シュウ酸リンゴ酸マロン酸安息香酸桂皮酸マンデル酸サリチル酸などが挙げられる。製薬上許容される塩の特定の例としては、限定されるものではないが、 硫酸塩ピロ硫酸塩、重硫酸塩亜硫酸塩亜硫酸水素塩リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩メタリン酸塩ピロリン酸塩塩化物臭化物ヨウ化物酢酸塩プロピオン酸塩デカン酸塩カプリル酸塩アクリル酸塩ギ酸塩イソ酪酸塩カプロン酸塩ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩マロン酸塩コハク酸塩スベリン酸塩セバシン酸塩フマル酸塩マレイン酸塩ブチン−1,4−ジオエート、ヘキシン−1,6−ジオエート、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩メトキシ安息香酸塩(methoxyenzoate)、フタル酸塩スルホン酸塩キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩乳酸塩γ−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩酒石酸塩メタンスルホン酸塩プロパンスルホン酸塩ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、およびマンデル酸塩が挙げられる。

0062

酸付加塩は、適した塩基処理することにより遊離塩基に再転換することができる。本発明に照らして有用な化合物に存在し得る酸性部分の塩基性塩の調製は、製薬上許容される塩基、例えば水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化アンモニウム水酸化カルシウムトリエチルアミンなどを用いて同様に調製することができる。

0063

本発明に従う活性薬剤化合物のエステルは、化合物の分子構造内に存在し得るヒドロキシル基および/またはカルボキシル基官能基化によって調製することができる。アミドもプロドラッグも当業者に公知の技法を用いて調製してよい。例えば、アミドは適したアミン反応体を用いてエステルから調製してもよいし、またはそれらはアンモニアまたは低級アルキルアミンとの反応により無水物または酸塩化物から調製してもよい。さらに、本発明の化合物のエステルおよびアミドは、0℃〜60℃の温度の適した有機溶媒(例えば、テトラヒドロフランアセトンメタノールピリジンN,N−ジメチルホルムアミド)中、カルボニル化剤(例えば、ギ酸エチル無水酢酸、メトキシ塩化アセチル塩化ベンゾイルイソシアン酸メチル、クロロギ酸エチル、塩化メタンスルホニル)と、適した塩基(例えば、4−ジメチルアミノピリジン、ピリジン、トリエチルアミン、炭酸カリウム)との反応により作製することができる。プロドラッグは一般に部分の共有結合により調製され、その結果、個体の代謝系により修飾されるまで治療上不活性な化合物がもたらされる。製薬上許容される溶媒和物の例としては、限定されるものではないが、水、イソプロパノールエタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、またはエタノールアミンと組み合わせた本発明に従う化合物が挙げられる。

0064

固体の組成物の場合、本発明の方法において使用される化合物は、異なる形態で存在し得ることが理解される。例えば、化合物は安定性および準安定性の結晶形ならびに等方性および非晶質形態で存在してよく、それらは全て本発明の範囲内であるものとする。

0065

本発明に従う活性薬剤として有用な化合物が塩基であれば、所望の塩は、当技術分野で公知の任意の適した方法により調製することができ、それには遊離塩基を無機酸で、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などで処理するか、あるいは有機酸で、例えば酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(例えばグルクロン酸およびガラクツロン酸など)、α−ヒドロキシ酸(例えばクエン酸および酒石酸など)、アミノ酸(例えばアスパラギン酸およびグルタミン酸など)、芳香族酸(例えば安息香酸および桂皮酸など)、スルホン酸(例えばp−トルエンスルホン酸またはエタンスルホン酸など)などで処理することが含まれる。

0066

活性薬剤として本明細書に記載される化合物が酸である場合、所望の塩は、当技術分野で公知の任意の適した方法により調製することができ、それには遊離酸を無機もしくは有機塩基で、例えば(第一級第二級または第三級アミンアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属水酸化物などで処理することが含まれる。適した塩の説明となる例としては、グリシンおよびアルギニンなどのアミノ酸、アンモニア、第一級、第二級および第三級アミン、ならびにピペリジン、モルホリンおよびピペラジンなどの環状アミンから誘導される有機塩、ならびに、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムマンガン、鉄、銅、亜鉛アルミニウムおよびリチウムから誘導される無機塩が挙げられる。

0067

本発明は、本明細書に記載される活性薬剤化合物のプロドラッグおよび活性代謝物をさらに含む。本明細書に記載される化合物はいずれもプロドラッグとして投与され、化合物の活性、バイオアベイラビリティ、または安定性を増大させるか、またあるいは化合物の特性を変えることができる。プロドラッグの典型的な例としては、活性化合物の官能部分生物学的不安定な保護基を有する化合物が挙げられる。プロドラッグには、酸化還元、アミノ化、脱アミノ化、ヒドロキシル化脱ヒドロキシル化、加水分解、脱加水分解、アルキル化脱アルキル化アシル化脱アシル化リン酸化、および/または脱リン酸化されて活性化合物を生じることのできる化合物が含まれる。好ましい実施形態では、本発明の化合物は、異常増殖細胞に対する抗増殖活性を有するか、またはかかる活性を示す化合物へと代謝される

0068

多数のプロドラッグリガンドが公知である。一般に、化合物の1つまたは複数のヘテロ原子、例えば遊離アミンまたはカルボン酸残基をアルキル化、アシル化、またはその他の親油性修飾すると、極性が低下し、細胞への通過が可能となる。遊離アミンおよび/またはカルボン酸部分の1つまたは複数の水素原子を置換することのできる置換基の例としては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:アリールステロイド炭水化物(糖を含む);1,2−ジアシルグリセロールアルコールアシル(低級アシルを含む);アルキル(低級アルキルを含む);スルホン酸エステル(アルキルもしくはアリールアルキルスルホニル、例えばメタンスルホニルおよびベンジルを含む、この際、フェニル基は所望により本明細書に記載されるアリールの定義に記載される1つまたは複数の置換基で置換される);所望により置換されているアリールスルホニル;脂質(リン脂質を含む);ホスフォチジルコリンホスホコリンアミノ酸残基または誘導体;アミノ酸アシル残基または誘導体;ペプチドコレステロール;あるいは、インビボに投与されると遊離アミンおよび/またはカルボン酸部分をもたらすその他の製薬上許容される脱離基。これらのいずれもが、所望の効果を達成するために本開示の活性薬剤と組み合わせて使用することができる。

0069

IV.医薬組成物 本発明の方法で用いられる個別の活性薬剤化合物は未加工の化学形態で投与することができるが、化合物は医薬組成物として送達されることが好ましい。したがって、本発明は、活性薬剤として本明細書に記載される1つまたは複数の化合物を含む医薬組成物を提供する。それ自体は、本発明の方法で用いられる組成物は、上記のような薬学的に活性のある化合物、あるいはその製薬上許容されるエステル、アミド、塩、溶媒和物、類似体、誘導体、またはプロドラッグを含む。さらに、組成物は多様な組合せで調製および送達することができる。例えば、組成物は全ての有効成分を含有する単一の組成物からなってよい。あるいは(Alternately)、組成物は、別々の有効成分を含むが、同時に、連続して、またはそうでなければ近接した時間に投与することが意図される複数の組成物を含んでよい。

0070

本明細書に記載される活性薬剤化合物は、従って1つまたは複数の製薬上許容されるキャリアと、所望によりその他の治療成分とともに調製および送達することができる。キャリアは、それらが組成物の任意のその他の成分と相溶性であり、かつ、そのレシピエントに有害でないという点で容認可能であるべきである。また、キャリアは薬剤の任意の望ましくない副作用を低下させ得る。かかるキャリアは当技術分野で公知である。参照により全文が本明細書に組み込まれる、Wang et al.(1980)J.Parent.Drug Assn.34(6):452−462を参照されたい。

0071

組成物には、短期、急速作用発現、急速消失制御放出持続放出遅延放出、およびパルス放出組成物が含まれてよく、本明細書に記載される化合物の投与を達成する組成物をもたらす。参照により全文が本明細書に組み込まれる、Remington’s Pharmaceutical Sciences(18th ed.;Mack Publishing Company,Eaton,Pennsylvania,1990)を参照されたい。

0072

本発明の方法で用いる医薬組成物は、経口、非経口静脈内筋肉内皮下皮内関節内滑膜内、くも膜下腔内動脈内心臓内、皮下、眼窩内の関節内の脊髄内胸骨内、および経皮を含む)、局所真皮口内、および舌下)、尿道、ならびに直腸投与を含む、様々な送達様式に適している。また、投与は鼻腔スプレー外科的移植、内部手術用ペイント(internal surgical paint)、輸液ポンプ経由であっても、あるいは、カテーテルステントバルーンまたはその他の送達装置経由であってもよい。最も有用かつ/または有益な投与様式は、特にレシピエントの状態および治療される障害によって変動し得る。

0073

医薬組成物は、好都合単位投与形で利用可能に作成されてよく、かかる組成物は、医薬分野で一般に公知のいずれの方法により調製されてもよい。一般的に言えば、かかる調製方法は、本発明の活性化合物を、適したキャリアまたは1つまたは複数の成分からなってよいその他のアジュバントと(様々な方法により)組み合わせることを含む。次に、有効成分と1つまたは複数のアジュバントとの組合せを物理的に処理して、組成物を送達に適した形態で提示する(例えば、錠剤への成形または水性懸濁液の形成)。

0074

経口投薬に適した医薬組成物は、例えば各々が所定の量の活性薬剤を含有する、錠剤、カプセル剤カプレット、およびオブラート(急速溶解または発泡するものを含む)などの様々な形態をとってよい。組成物はまた、粉末または顆粒水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液の形態であっても、液体乳濁液(水中油型および油中水型)として存在してもよい。活性薬剤はまた、ボーラス舐剤、またはペースト剤として送達されてよい。上記の投薬形態の調製方法が一般に当技術分野で公知であり、かかる方法はいずれも本発明に従う組成物の送達で用いる個別の投薬形態の調製に適し得ることは一般に理解される。

0075

一実施形態では、活性薬剤化合物は、不活性希釈剤または食用キャリアなどの製薬上許容されるビヒクルと組み合わせて経口的に投与されてよい。経口組成物は、硬質もしくは軟質のシェルゼラチンカプセル封入されてもよいし、錠剤に圧縮されてもよいし、患者の食事の食物に直接組み込まれてもよい。組成物および調製物の割合は変動する可能性がある;しかし、かかる治療上有用な組成物中の物質の量は、効果的な投薬レベルが得られるようなものであることが好ましい。

0076

活性薬剤化合物を含有する硬カプセルは、生理学的分解性の組成物、例えばゼラチンなどを用いて作製され得る。かかる硬カプセルは化合物を含み、さらに、例えば、炭酸カルシウムリン酸カルシウム、またはカオリンなどの不活性の固体希釈剤を含む、さらなる成分を含んでよい。化合物を含有する軟ゼラチンカプセルは、生理学的に分解性の組成物、例えばゼラチンなどを用いて作製され得る。かかる軟カプセルは化合物を含み、化合物は水、あるいはピーナッツ油流動パラフィン、またはオリーブ油などの油性媒質と混合されてよい。

0077

舌下錠は、非常に急速に溶けるように設計されている。かかる組成物の例としては、酒石酸エルゴタミン硝酸イソソルビド、およびイソプロテレノール塩酸塩が挙げられる。これらの錠剤の組成物には、薬剤に加えて、様々な可溶性賦形剤、例えばラクトース、粉末スクロースデキストロース、およびマンニトールが含まれる。本発明の固体投薬形態は、所望によりコーティングされてよく、適したコーティング材料の例としては、限定されるものではないが、セルロースポリマー(例えば酢酸フタル酸セルロースヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、および酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)、酢酸フタル酸ポリビニルアクリル酸ポリマーおよびコポリマー、ならびにメタクリル樹脂(例えばEUDRAGIT(登録商標)の商標名市販されているもの)、ゼインセラック、および多糖が挙げられる。

0078

医薬品の粉末および顆粒組成物は、公知の方法を用いて調製されてよい。かかる組成物は直接患者に投与されるか、または、例えば錠剤を形成する、カプセル剤を充填する、または水性もしくは油性ビヒクルをそれに付加することにより水性もしくは油性懸濁液もしくは溶液を調製するなどのための、さらなる投薬形態の調製に用いられ得る。これらの組成物の各々は、1つまたは複数の添加剤、例えば分散もしくは湿潤剤沈殿防止剤、および防腐剤などをさらに含んでよい。さらなる賦形剤(例えば、増量剤甘味料香味料、または着色剤)をこれらの組成物に含めてもよい。

0079

経口投与に適した医薬組成物の液体組成物は、液体形態か、あるいは、使用前に水または別の適したビヒクルで再構成するための乾燥製品の形態のいずれかで調製され、包装され、販売されてよい。

0080

本発明に従う1つまたは複数の活性薬剤化合物を含有する錠剤は、当業者に公知の任意の標準的なプロセスにより、例えば、所望により1つまたは複数のアジュバントまたは副成分とともに圧縮または成形により製造することができる。錠剤は、所望によりコーティングするかまたは溝をつけてよく、さらに、活性薬剤の遅延放出または制御放出をもたらすように処方されてよい。

0081

組成物で用いるアジュバントまたは副成分には、当技術分野で一般に許容されると考えられる任意の薬剤成分、例えば結合剤、増量剤、滑沢剤崩壊剤希釈剤界面活性剤、安定剤、防腐剤、香味料および着色剤などが含まれてよい。結合剤は、一般に錠剤の粘着性を促進し、圧縮後の錠剤を確実に無傷のままにしておくために用いられる。適した結合剤としては、限定されるものではないが:デンプン、多糖、ゼラチン、ポリエチレングリコールプロピレングリコール、ならびに天然および合成ゴムが挙げられる。許容される増量剤としては、二酸化ケイ素二酸化チタンアルミナタルク、カオリン、粉末セルロース、および微晶質セルロース、ならびに可溶性物質、例えばマンニトール、尿素、スクロース、ラクトース、デキストロース、塩化ナトリウム、およびソルビトールが挙げられる。滑沢剤は、錠剤の製造を促進するために有用であり、植物油グリセリンステアリン酸マグネシウムステアリン酸カルシウム、およびステアリン酸が挙げられる。錠剤の崩壊を促進するために有用な崩壊剤としては、一般にデンプン、粘土、セルロース、アルギン、ゴム、および架橋ポリマーが挙げられる。一般に錠剤の嵩を増すために含められる希釈剤としては、第二リン酸カルシウム硫酸カルシウム、ラクトース、セルロース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプン、および粉糖を挙げることができる。本発明に従う組成物中での使用に適した界面活性剤は、アニオン性カチオン性両性、または非イオン性界面活性剤であってよい。安定剤を組成物中に含めて、活性薬剤の分解を導く反応(酸化反応など)を阻害または低減してもよい。

0082

固体投薬形態は、例えばコーティングを施すことなどにより、活性薬剤の遅延放出がもたらされるように処方することができる。遅延放出コーティングは当技術分野で公知であり、それを含む投薬形態は、任意の公知の適法により調製されてよい。かかる方法には、一般に、固体投薬形態(例えば、錠剤またはカプレット)の調製の後に、遅延放出コーティング組成物を適用することが含まれる。適用は、例えばエアレススプレー流動床コーティング、コーティングパンの使用などの方法によるものであってよい。遅延放出コーティングとして使用する材料は、本来ポリマー性のもの、例えばセルロース系材料(例えば、酪酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびカルボキシメチルエチルセルロース)、ならびにアクリル酸メタクリル酸、およびそのエステルのポリマーおよびコポリマーなどであってよい。

0083

本発明に従う固体投薬形態は、持続放出(すなわち活性薬剤を長時間にわたって放出する)であってもよく、かつ、遅延放出であってもなくてもよい。持続放出組成物は当技術分野で公知であり、一般に、徐々に分解可能なまたは加水分解可能な材料、例えば不溶性プラスチック親水性ポリマー、または脂肪族化合物などのマトリックス内に薬剤を分散させることにより調製される。あるいは、固体投薬形態をそのような材料でコーティングしてもよい。

0084

非経口投与のための組成物には、水性および非水滅菌注射液が含まれ、それらはさらなる薬剤、例えば抗酸化剤バッファー制菌剤、および、組成物を対象レシピエントの血液と等張にする溶質などをさらに含んでよい。組成物には、沈殿防止剤および増粘剤を含む、水性および非水性滅菌懸濁液が含まれてよい。かかる非経口投与のための組成物は、単位用量または多用量容器、例えば、密封されたアンプルおよびバイアルなどに入れて提示されてよく、使用直前滅菌液体キャリア、例えば、水(注射用)を添加することのみを要するフリーズドライの(凍結乾燥した)状態の貯蔵物であってよい。即時注射液および懸濁液は、既に記載した種類の滅菌粉末顆粒剤、および錠剤から調製されてよい。

0085

本発明の方法で用いる組成物はまた、経皮的に投与されてよく、この際、活性薬剤は、レシピエントの表皮に長時間密着したままになるように適合させた積層構造(一般に「パッチ」と呼ばれる)の中に組み込まれる。一般に、かかるパッチは、単一層の「薬剤入り粘着剤」パッチとして、または活性薬剤が粘着剤層とは別の層に含まれている多層パッチとして利用可能である。両方の種類のパッチはまた、一般に、裏打ち層、および、レシピエントの皮膚へ貼付する前に取り除かれるライナーを含む。経皮薬剤送達パッチはまた、レシピエントの皮膚から半透膜および粘着剤層で隔てられている裏打ち層の裏にあるリザーバからなってよい。経皮薬剤送達は、受動拡散によって生じさせるか、電気輸送またはイオン導入法を用いて促進させてよい。

0086

直腸送達のための組成物としては、直腸坐剤クリーム軟膏、および液体が挙げられる。坐剤は、一般に当技術分野で公知のキャリア、例えばポリエチレングリコールなどと組み合わせた活性薬剤として提示されてよい。かかる投薬形態は、急速に、または長時間かけて崩壊するように設計することができ、崩壊の完了する時間は、短時間、例えば約10分から、長時間、例えば約6時間に及び得る。

0087

局所組成物は、経皮、口内、および舌下を含む、身体表面への活性薬剤の送達のために適し、当技術分野で容易に公知のいずれの形態であってもよい。局所組成物の典型的な例としては、軟膏、クリーム、ゲルペースト、および溶液が挙げられる。口内の局所投与のための組成物にはトローチ剤も含まれる。

0088

ある種の実施形態では、本明細書に開示される化合物および組成物は、医療用具を介して送達することができる。かかる送達は、一般に任意の挿入可能または埋め込み可能な医療用具を介するものであってよく、それには、限定されるものではないが、ステント、カテーテル、バルーンカテーテルシャント、またはコイルが含まれる。一実施形態では、本発明は、医療用具、例えばその表面が本明細書に記載される化合物または組成物でコーティングされているステントなどを提供する。本発明の医療用具は、例えば、本明細書に開示されるものなどの疾患または状態の治療、予防、またはそうでなければ経過に影響を及ぼすためのいずれの用途で使用してもよい。

0089

本発明のもう一つの実施形態では、本明細書に記載される1つまたは複数の活性薬剤を含む医薬組成物は間欠的に投与される。治療上有効量の投与は、例えば持続放出組成物を用いるような継続的な方法で達成してもよいし、あるいは、例えば1日あたり1回、2回、3回、またはそれ以上の投与を用いるような所望の一日の投与計画に従って達成してもよい。「中断期間」は、組成物の連続する持続放出または連日投与中断を意図する。中断期間は、連続する持続放出または連日投与の期間よりも長くても短くてもよい。中断期間の間、当該組織における組成物の成分のレベルは、治療中に得られる最大レベルよりも実質的に低い。好ましい中断期間の長さは、有効量の濃度および使用する組成物の形態によって決まる。中断期間は少なくとも2日、少なくとも4日または少なくとも1週間であってよい。その他の実施形態では、中断期間は少なくとも1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月またはそれ以上である。持続放出組成物を使用する場合、中断期間は、身体での組成物のより長い滞留時間を考慮して延長する必要がある。あるいは、有効量の持続放出組成物の投与頻度はそれに応じて低下し得る。本発明の組成物の投与の間欠的なスケジュールは、所望の治療効果、および最終的に疾患または障害の治療が達成されるまで継続されてよい。

0090

組成物の投与は、本明細書に記載されるような薬学的に活性な薬剤を投与すること、または本明細書に記載される1つまたは複数の薬学的に活性な薬剤を1つまたは複数のさらなる薬学的に活性な薬剤と組み合わせて投与すること(すなわち同時投与)を含む。したがって、本明細書に記載される薬学的に活性な薬剤は、固定された組合せ(すなわち、両方の活性薬剤を含む単一の医薬組成物)で投与することができることが認識される。あるいは、薬学的に活性な薬剤は同時に投与されてよい(すなわち、別個の組成物が同時に投与される)。もう一つの実施形態では、薬学的に活性な薬剤は順次に投与される(すなわち、1つまたは複数の薬学的に活性な薬剤の投与の後に1つまたは複数の薬学的に活性な薬剤の別の投与が続く)。当業者は、最も好ましい投与方法が所望の治療効果を可能にすることを認識するであろう。

0091

本発明に従う組成物の治療上有効な量の送達は、治療上有効量の組成物の投与によって得ることができる。したがって、一実施形態では、治療上有効な量は、神経調節性低血圧症を治療するために効果的な量である。もう一つの実施形態では、治療上有効な量は、神経調節性低血圧症の症状を治療するために効果的な量である。さらに、治療上有効な量は、NMHに感受性の高い個体において神経調節性低血圧症の発症を予防するために効果的な量であってよい。例えば、既に記載したように、慢性疲労症候群および線維筋痛症に罹患している患者はまた、神経調節性低血圧症の症状を示すかまたは発現する場合が多い。したがって、本発明に従う組成物を投与することにより慢性疲労症候群または線維筋痛症に罹患している(従って神経調節性低血圧症に感受性の高い)患者を治療すること、および従って神経調節性低血圧症の症状の発症を予防することは、本発明によれば可能である。

0092

医薬組成物に含められる活性薬剤は、重大な毒作用不在下で、インビボで有効成分の治療量を患者に送達するために十分な量で存在する。薬剤組成物中の活性薬剤の濃度は、薬剤の吸収、不活性化、および排泄速度ならびに当業者に公知のその他の要因によって決まる。投与量の値はまた、軽減されるべき状態の重篤度とともに変動することに留意されたい。任意の特定の被験体に関して、具体的な投与計画は、個々の必要性および組成物を投与するかまたは組成物の投与を監督する人物の専門的な判断に従って経時的に調節されるべきであり、本明細書に示される投与量の範囲は単なる例であって、特許請求される組成物の範囲または実施を限定するものではないこともさらに理解されるべきである。有効成分は、一度に投与されてもよいし、変動する時間間隔で投与される予定の多数のより小さい用量に分割されてもよい。

0093

本発明に従う治療上有効な量は、レシピエントの体重に基づいて決定することができる。あるいは、治療上有効な量は、固定された用量で表すことができる。なおさらなる実施形態では、本明細書に開示される1つまたは複数の活性薬剤の治療上有効な量は、活性薬剤の投与により達成されるピーク血漿中濃度で表すことができる。当然、治療量は1日を通じて投与される、多数の分割投与量に分割され得ることが理解される。製薬上許容される塩およびプロドラッグの効果的な投与量範囲は、送達されるべき親ヌクレオシド重量に基づいて計算することができる。塩またはプロドラッグがそれ自体活性を示す場合、効果的な投与量は、塩またはプロドラッグの重量を用いて、または当業者に公知のその他の手段により上のように推定することができる。

0094

本明細書に記載される1つまたは複数の活性薬剤を含む本発明の組成物は、治療上有効な量で哺乳類、好ましくはヒトに投与されることが企図される。本明細書に記載されるあらゆる状態または疾患の治療のための化合物または組成物の有効量は、従来技法を用いることにより、かつ、同じような状況下で得られる結果を観察することにより、容易に決定することができる。組成物の有効量は、被験体の体重、性別年齢、および病歴によって変動することが予期される。当然、その他の要因も、送達されるべき組成物の有効量に影響を及ぼし得、それには、限定されるものではないが、関与する具体的な疾患、関与の程度もしくは疾患の重篤度、個々の患者の応答、投与される特定の化合物、投与様式、投与される調製物のバイオアベイラビリティ特性、選択される用量計画、および併用薬物療法の使用が含まれる。化合物は、望ましくない症状および治療される状態に関連する臨床徴候を軽減するために十分な時間、優先的に投与される。有効性および投与量を決定するための方法は当業者に公知である。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Isselbacher et al.(1996)Harrison’s Principles of Internal Medicine 13 ed.,1814−1882を参照されたい。

0095

ある種の実施形態では、治療上有効な量のドロキシドパは約10mg〜約3gからなる。かかる治療上有効な量は、本発明に従う組合せの一部として用いられる場合に、単一用量で提供することのできるドロキシドパの量を表す。ドロキシドパが塩、エステル、アミド、またはその他の製薬上許容される形態として提供される場合、ドロキシドパの製薬形態の量は、治療上有効な量のドロキシドパを送達するために必要な程度まで変動する可能性のあることは理解される。さらに、治療上有効な量のドロキシドパが単一用量のための量として提供される時、本明細書に示される投与量は、必ずしも24時間の間に投与されてよいドロキシドパの最大量を表すものではない、なぜなら、この組合せの複数回の用量が様々な状態の治療に適応される可能性があるためである。

0096

さらなる実施形態では、ドロキシドパの治療上有効な量は変動する範囲を含んでよく、適切な範囲は、治療される状態の重篤度およびドロキシドパと組み合わせる1つまたは複数のさらなる化合物に基づいて決定することができ得る。具体的な実施形態では、ドロキシドパの治療上有効な量は、約10mg〜約2g、約10mg〜約1g、約20mg〜約900mg、約30mg〜約850mg、約40mg〜約800mg、約50mg〜約750mg、約60mg〜約700mg、約70mg〜約650mg、約80mg〜約600mg、約90mg〜約550mg、約100mg〜約500mg、約100mg〜約400mg、または約100mg〜約300mgからなる。

0097

さらにその他の実施形態では、ドロキシドパの治療上有効な量は、持続放出、延長放出(extended−release)、または連続放出製剤として提供される場合などに、さらに大きくなる可能性がある。当技術分野で理解されるように、かかる製剤は、経時的に薬物を徐々に放出する単一投薬形態中に増加した薬物量を供給する。そのような製剤中で用いるドロキシドパの治療上有効な量は、上記の有効量、および、通常なら所与状態を治療するために必要なはずの、決定された投薬頻度を踏まえ算出することができる。

0098

本発明に従ってドロキシドパと組み合わされる1つまたは複数のさらなる化合物の治療上有効な量は、投薬形態に含められるドロキシドパの量、およびドロキシドパのさらなる化合物(1または複数)に対する所望の比に関して決定することができる。有利には、本発明は、組合せを処方する際の柔軟性を大きくする。例えば、1つまたは複数のさらなる化合物によりもたらされる保存効果により、より少ない量のドロキシドパを用いてもなお、ドロキシドパ単独を用いて達成される治療効果と同じか、またはそれより優れた治療効果を達成することができる。同様に、該1つまたは複数のさらなる化合物について一般に推奨される投与量よりも少ない量の1つまたは複数のさらなる化合物を用いることにより、ドロキシドパの治療効果を増大させることが可能である。

0099

一実施形態では、ドロキシドパの1つまたは複数のさらなる化合物に対する比は、約500:1〜約1:10の範囲内である。さらなる実施形態では、ドロキシドパのさらなる化合物(1または複数)に対する比は、約250:1〜約1:5、約100:1〜約1:2、約80:1〜約1:1、約50:1〜約2:1、または約20:1〜約3:1の範囲内である。

0100

本発明に従ってドロキシドパと組み合わされる1つまたは複数のさらなる化合物は、その他の適応へのその化合物単独での使用に一般に推奨される量に含めることができる。しかし、上に記載したように、特にDDC阻害剤、COMT阻害剤、コリンエステラーゼ阻害剤、およびMAO阻害剤に関して一般に推奨される量よりも少ない量で、さらなる化合物(1または複数)を本発明に従って使用することが可能である。ある種の実施形態では、ドロキシドパと組み合わされるDDC阻害剤、COMT阻害剤、コリンエステラーゼ阻害剤、またはMAO阻害剤の治療上有効な量は、約1mg〜約200mgの範囲内である。当然、この範囲は例示的なものであって、上記のように、組合せの中に含められるドロキシドパの量および組合せの中の化合物の所望の比によって変動し得る。

0101

上に記載したように、ドロキシドパを、神経調節性低血圧症の治療に補完効果をもたらすことのできるその他の活性薬剤と組み合わせることもできる。そのような補完的な(complimentary)活性薬剤を用いる場合、それらは一般にそのそれぞれの使用に対して処方された量に含めることができる。

0102

V.製造物品 本発明には、本明細書に記載される1つまたは複数の活性薬剤を含む組成物を提供する製造物品も含まれる。製造物品には、本発明に従う使用に適した組成物を任意のキャリアとともに、乾燥形態または液体形態のいずれかで収容するバイアルまたはその他の容器が含まれてよい。特に、製造物品は、本発明に従う組成物を含む容器を含むキットを含んでよい。そのようなキットでは、組成物は多様な組合せで送達することができる。例えば、組成物は全ての有効成分を含む単一の投与量からなってよい。あるいは(Alternately)、1より多くの有効成分が提供される場合、組成物は各々が1つまたは複数の有効成分を含む複数の投与量からなってよく、該投与量は、組み合わせて、連続して、またはその他の近接する時間での投与を目的とする。例えば、投薬は、各々が単一の活性成分を含む、固体形態(例えば、錠剤、カプレット、カプセル剤など)または液体形態(例えば、バイアル)でなされてよいが、組み合わせて投与するためのブリスター包装バッグなどに提供される。

0103

製造物品には、本発明の方法を実行するための、容器のラベルの形態の、かつ/または容器が包装されている箱に含まれる挿入物の形態の説明書がさらに含まれる。また、説明書はバイアルが包装されている箱に印刷されてもよいし、コンピュータ読み取り可能な形態であってもよい。説明書には、被験体または当分野の従事者が医薬組成物を投与できるようにするための、十分な投与量などの情報および投与情報が含まれる。当分野の従事者には、組成物を投与してよいあらゆる医師、看護師技師配偶者、またはその他の介護者が包含されると予測される。医薬組成物は、被験体によって自己投与されてもよい。

0104

実験の項 本発明を以下に様々な実施例を具体的に参照して説明する。以下の実施例は本発明の制限を意図するものではなく、むしろ例示的な実施形態として提供される。

0105

ドロキシドパの組合せの薬物動態特性 本発明の方法で有用なドロキシドパの組合せの薬物動態特性を、雄Sprague Dawleyラットで評価した。各群に4匹のラットを含む4つの試験群確立した。グループ1には、ベースライン群としてドロキシドパを単独で投与した。グループ2には、ドロキシドパをCOMT阻害剤であるエンタカポンと組み合わせて投与した。グループ3には、ドロキシドパをコリンエステラーゼ阻害剤であるピリドスチグミンと組み合わせて投与した。グループ4には、ドロキシドパをMAOIであるニアラミドと組み合わせて投与した。各群に対して、ドロキシドパまたはドロキシドパの組合せは、1%カルボキシメチルセルロースと0.2%TWEEN(登録商標)80乳化剤を含有する水溶液から形成されたビヒクルを用いて処方された。

0106

様々な製剤中に含まれるドロキシドパ、エンタカポン、ピリドスチグミン、ニアラミド、およびビヒクルの重量を表1に示す。各々の成分について計算した濃度を表2に別に提供する。製剤2〜7中で用いられるエンタカポン、ピリドスチグミン、およびニアラミドの量を、それらのそれぞれの既知の適応に対して一般に容認された投与量範囲の文献中の開示に基づいて、「低」用量および「高」用量として提供した。

0107

0108

0109

各々の群のラットにドロキシドパ単独またはドロキシドパの組合せの単回胃管栄養投与を行って、投薬の時間を0時として記録した。投薬は被験体の体重に基づき、全ての被験体に体重1kgあたりおよそ100mgのドロキシドパ用量を与えるように調整した。投薬後、およそ5、15、および30分、ならびにおよそ1、2、4、8、および24時間に血液試料(およそ100μL)を採取した。投薬および血液採取留置している頚静脈カニューレを介した。血液試料をヘパリン化した1mLシリンジ(5μLのヘパリン溶液[1000U/mL]を充填)に吸い上げ、次に微量遠心機移した。

0110

0.2%ギ酸を含有するアセトニトリル(100μL)を、微量遠心管中の各血漿試料25μLに加えた。内部標準(アセトニトリル中4μg/mLの3,4−ジヒドロキシベンジルアミン(DHBA)5μL)を加え、試料をボルテックスし、遠心してタンパク質沈殿させた。上清を、挿入部分のあるオートサンプルバイアル(autosample vial)に移し、Agilent 100高圧液体クロマトグラフィーHPLC装置結合させた、Applied Biosystems API 4000液体クロマトグラフィー−質量分析計(LC−MS)装置に注入した。データ収集し、Analystソフトウェアを用いて処理した。オートサンプラーを4℃に冷却し、試料注入量は5μLであった。ガードカラム備えたWaters Atlantis dC18カラム(25cm×4.6mm、5μm)でクロマトグラフィーを行った。溶媒は0.2%ギ酸を含有する水であり、流速は0.8mL/分に設定した。

0111

ドロキシドパ単独または本発明に従うドロキシドパの組合せの投与の後のラット被験体における血漿中ドロキシドパ濃度を表4に提供する。基準として、ドロキシドパもドロキシドパの組合せも存在しない薬物ビヒクルを投与したラットにおける血漿中ドロキシドパ濃度も評価し、ビヒクル単独を投与したラットの血漿には24時間の間ドロキシドパが検出されなかった。同様に、ドロキシドパまたはドロキシドパの組合せを投薬する前に、どの被験体にもドロキシドパは検出されなかった。表3から分かるように、血漿ドロキシドパ濃度は、投薬の後のおよそ1〜2時間の期間に全ての製剤に関して最高血中濃度に達した。

0112

0113

ドロキシドパの組合せの投与は、ドロキシドパ単独の投与と比較して血漿中ノルエピネフリン濃度に影響を及ぼすことが分かった。試験した様々な製剤の投薬後2時間での平均血漿中ノルエピネフリン濃度を表4に提供する。製剤0は、本発明のドロキシドパもドロキシドパの組合せも含まないビヒクル単独での投与を示し、未処理の被験体における血漿中ノルエピネフリンレベルのベースライン比較級(comparative)をもたらす。

0114

0115

表4から分かるように、ドロキシドパ単独の投与は、血漿中ノルエピネフリン濃度のおよそ5倍の増加をもたらした。COMT阻害化合物と組み合わせたドロキシドパでの処置は、血漿中ノルエピネフリン濃度のさらに大きな増加をもたらした。比較的低用量のコリンエステラーゼ阻害化合物と組み合わせたドロキシドパでの処置は、同様に、ドロキシドパ単独での処理に関して血漿中ノルエピネフリン濃度の増加をもたらした;しかし、ドロキシドパと比較的高用量のコリンエステラーゼ阻害化合物の組合せを用いた場合に、血漿中ノルエピネフリン濃度はドロキシドパ単独での処置に関して低下した。ドロキシドパとMAOI化合物の両方の組合せで処置した後の血漿中ノルエピネフリン濃度は、ドロキシドパ単独での処置に関して低下した。

0116

上記の試験で使用される本発明の組合せの様々な薬物動態特性の平均値を表5に示す。具体的に、表5は、投与した製剤の最終相の排出半減期(T1/2)、各製剤中の活性薬剤の最高観測濃度(Cmax)、最高観測濃度に到達する時間(Tmax)、ゼロ時から最後測定時点までの血漿中濃度時間曲線面積(AUCall)、および定常状態で観測された分布容積(Vz_F_obs)を提供する。血管外モデルに関して、吸収された用量の画分は推定することができないことに留意されたい。そのため、かかるモデルのVz_F_obsは実際に容量/Fである(この際、Fは吸収された用量の画分である)。

0117

0118

上記から分かるように、ドロキシドパを特定のさらなる活性薬剤と組み合わせると、その組合せはドロキシドパの半減期を増加させることができ、かかる増大は、多様な経路(例えば薬物代謝への影響、該薬物の分布容積、または2つの組合せを通じてなど)で見ることができる。例えば、エンタカポンとの組合せに起因する半減期の増加は、3−OM−ドロキシドパ(ドロキシドパの主な代謝産物)へのドロキシドパの代謝を阻害する末梢活性を示し、従って身体中のドロキシドパの滞留時間の増加を示す。同様に、分布容積の増加は、排出器官に利用可能な薬物の量の低下を示し、それはさらに半減期に影響を及ぼし得る。比較的高用量のニアラミドに関連する半減期の増加は、MAOIが一般にドロキシドパの主な代謝経路であると考えられていないために意外であり、おそらく見かけの分布容積が予期せず増加した結果である。同様に、ピリドスチグミンとの組合せもまた、コリンエステラーゼ化合物が一般にドロキシドパ代謝に影響を及ぼさないと予期されていたにもかかわらず、意外にもドロキシドパの半減期の増加を導いた。単独で、あるいはエンタカポン、ピリドスチグミン、またはニアラミドと組み合わせて投与された場合のドロキシドパの半減期を図1図表で表す。

0119

本明細書に示される本発明の多くの変更形態およびその他の実施形態が、前述の説明に示される教示の利益を有する、これらの発明に関連する分野の当業者に思い浮かぶであろう。そのため、本発明が、開示される具体的な実施形態に制限されるものでなく、変更形態およびその他の実施形態は、添付される特許請求の範囲内に含まれることが意図されることは当然理解される。具体的な用語が本明細書において用いられているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定を意図するものではない。


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