カテゴリー:日本 - 機械工学,照明,加熱,武器,爆破 ( 世界での技術分布を見る )

世界でのこの技術分類の技術分布

技術 風車

出願人 発明者
出願日 2010年4月5日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2010-087409
公開日 2010年11月18日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2010-261435
登録日 2011年5月13日 (3年5ヶ月経過) 登録番号 4740382
特許期限 2030年4月5日 (残15年5ヶ月) 状態 特許維持
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課題

風力発電などに利用可能であり、風向きに関係なく全方向に対応して回転でき、通常の風から台風などの強風時においても安定した回転を実現できる風車を実現することを課題とする。

解決手段

鉛直方向の支持軸の周囲に螺旋状に回転羽根が設けられてなることを特徴とし、この回転羽根は、支持軸の取り付け位置を起点として、外周側になるにつれて、傘状に徐々に垂下する湾曲した形状となっており、回転羽根の表面複数風受け板が設けられていることを特徴とし、また、風を捕集して内部に風を取り込むための湾曲したカバー型補助翼が設けられ、該補助翼内に流入した風を回転羽根の反対面側に流出させるための開口部が設けられていることを特徴とする風車としたものである。

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背景

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従来より、風力発電装置用として、各種の風車が開発されている。従来公知の風力発電用の風車として、回転軸設定により、水平軸型垂直軸型がある。

また、回転力発生形態により、風の流れの中におかれた羽根に働く力の中で、風の流れに垂直方向に働く力を利用する揚力型と、風の流れに平行方向に働く力を利用する抗力型がある。

現在、広く使用されている風車の大部分は、水平軸型で、かつ、揚力型のプロペラ型がある。この風車は、大型構造でありながら発生トルクが小さく、また、風向制御を必要とする。

日本の場合には、海外と比べて、風の条件が大きく異なり、風の方向年間を通じて大きく変化し、その方向は360度、全方向に対応した構造の風車が必要である。

また、このプロペラ型は、さらに支持物上部に動力伝達装置発電機等がある為、振動が起こり易く騒音も大きい。さらにそれらの保守点検が困難である等の問題もある。

次に、垂直軸型、かつ、揚力型のダリウス型は、自己起動が不可能である為、補助手段を必要とし、また風速変動に対する制御が困難であり、振動も多く、さらに発生トルクが小さい等の問題が指摘されている。

また、小型用として一部で使用されている垂直型、かつ、抗力型のサボニウス型は、風速変動に対する制御が困難で、風の受圧面積が大きい割には低効率であり、出力当り装置重量が大で、余り経済的ではない等の問題がある。

たとえば、特開2005−248935号公報では、風の流れの中におかれた主羽根と副羽根に働く力のうち、流れに垂直方向の揚力と、流れの中におかれた受風といに平行に働く抗力とを併せ利用できるように、受風といと、主羽根と、副羽根の3個を併設して1組とした回転翼を翼支持軸により風車の垂直回転軸結合している風力発電用の風車が開示されている。

また、特開平9−68152号公報では、風向きに関係なく回転運動を生じる風力原動機として、螺旋状の回転羽根縦式の回転軸に取り付け、これをベアリング等を利用した、軸受けに保持する縦型支持枠に取り付けた風力原動機が開示されている。

概要

風力発電などに利用可能であり、風向きに関係なく全方向に対応して回転でき、通常の風から台風などの強風時においても安定した回転を実現できる風車を実現することを課題とする。鉛直方向の支持軸の周囲に螺旋状に回転羽根が設けられてなることを特徴とし、この回転羽根は、支持軸の取り付け位置を起点として、外周側になるにつれて、傘状に徐々に垂下する湾曲した形状となっており、回転羽根の表面複数風受け板が設けられていることを特徴とし、また、風を捕集して内部に風を取り込むための湾曲したカバー型補助翼が設けられ、該補助翼内に流入した風を回転羽根の反対面側に流出させるための開口部が設けられていることを特徴とする風車としたものである。

目的

本発明の課題は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、風向きに関係なく、回転でき、台風などの強風時においても安定した回転を実現できる風車を実現することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項

以下の情報は公開日時点(2010年11月18日)のものです。

請求項1

鉛直方向の支持軸の周囲に螺旋状に回転羽根が設けられてなることを特徴とする風車

請求項2

前記の回転羽根は、外周側になるにつれて、傘状に徐々に垂下する湾曲した形状であることを特徴とする請求項1に記載の風車。

請求項3

前記の回転羽根は、外周側になるにつれて、一旦上部側に盛り上がり、その後、傘状に徐々に垂下する湾曲した形状であることを特徴とする請求項1に記載の風車。

請求項4

前記の回転羽根の表面若しくは裏面のいずれか一方、または両面複数風受け板が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の風車。

請求項5

前記の回転羽根の螺旋のピッチが、0mmから支持軸に対して垂直方向の、支持軸から回転羽根の先端までの長さの4倍であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の風車。

請求項6

湾曲した回転羽根の曲率半径は、支持軸に対して垂直方向の、支持軸から回転羽根の先端までの長さに対して100〜500%であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の風車。

請求項7

前記の回転羽根の螺旋面始端部終端部とは、支持軸から同一方向であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の風車。

請求項8

前記の回転羽根は、複数組み合わせて構成されていることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の風車。

請求項9

前記の回転羽根は、表面若しくは裏面のいずれか一方、または両面に、風を捕集して内部に風を取り込むための湾曲したカバー型補助翼が設けられ、該補助翼内に流入した風を回転羽根の反対面側に流出させるための開口部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の風車。

請求項10

鉛直方向の支持軸に設けられた円盤羽根は、上面若しくは下面のいずれか一方、または両面に、風を捕集して内部に風を取り込むための1以上の湾曲したカバー型の風受け体が設けられ、該風受け体の内部側に流入した風を円盤の反対側の面に流出させるための開口部が設けられていることを特徴とする風車。

請求項11

前記の風受け体が設けられた円盤羽根を鉛直方向に複数段設け、上下の円盤を連結する連結部材縦型の風受け羽根であることを特徴とする請求項10に記載の風車。

詳細

以下の情報は 公開日時点 (2010年11月18日)のものです。

技術分野

0001

本発明は、風力発電などの動力源となる風車に関し、特に強風時にも安定した動力を確保できる風車に関する。


背景技術

0002

従来より、風力発電装置用として、各種の風車が開発されている。従来公知の風力発電用の風車として、回転軸設定により、水平軸型垂直軸型がある。

0003

また、回転力発生形態により、風の流れの中におかれた羽根に働く力の中で、風の流れに垂直方向に働く力を利用する揚力型と、風の流れに平行方向に働く力を利用する抗力型がある。

0004

現在、広く使用されている風車の大部分は、水平軸型で、かつ、揚力型のプロペラ型がある。この風車は、大型構造でありながら発生トルクが小さく、また、風向制御を必要とする。

0005

日本の場合には、海外と比べて、風の条件が大きく異なり、風の方向年間を通じて大きく変化し、その方向は360度、全方向に対応した構造の風車が必要である。

0006

また、このプロペラ型は、さらに支持物上部に動力伝達装置発電機等がある為、振動が起こり易く騒音も大きい。さらにそれらの保守点検が困難である等の問題もある。

0007

次に、垂直軸型、かつ、揚力型のダリウス型は、自己起動が不可能である為、補助手段を必要とし、また風速変動に対する制御が困難であり、振動も多く、さらに発生トルクが小さい等の問題が指摘されている。

0008

また、小型用として一部で使用されている垂直型、かつ、抗力型のサボニウス型は、風速変動に対する制御が困難で、風の受圧面積が大きい割には低効率であり、出力当り装置重量が大で、余り経済的ではない等の問題がある。

0009

たとえば、特開2005−248935号公報では、風の流れの中におかれた主羽根と副羽根に働く力のうち、流れに垂直方向の揚力と、流れの中におかれた受風といに平行に働く抗力とを併せ利用できるように、受風といと、主羽根と、副羽根の3個を併設して1組とした回転翼を翼支持軸により風車の垂直回転軸結合している風力発電用の風車が開示されている。

0010

また、特開平9−68152号公報では、風向きに関係なく回転運動を生じる風力原動機として、螺旋状の回転羽根縦式の回転軸に取り付け、これをベアリング等を利用した、軸受けに保持する縦型支持枠に取り付けた風力原動機が開示されている。

0011

特開2005−248935号公報 特開平9−68152号公報


発明が解決しようとする課題

0012

現在使用されている風力発電用の風車は、欧州製が主流であるが、欧州と日本では、風の条件が大きく異なるため、そのまま導入すると、種々の問題が発生する。

0013

特に、日本では、風の方向が1年を通して大きく変化し、季節により、逆方向の風向きとなる。欧州では、年間を通して大きな風向きの変化はない。

0014

欧州製のプロペラ型の風車は、風向きが大きく変化する場合は、想定されておらず、360度、全方向に対応できない構造となっている。

0015

前記の特開2005−248935号公報では、風向きに関係なく、全方向対応であるが、もうひとつの日本の風の特徴である、台風のような強風での安定した回転の問題がある。

0016

このタイプの風車では、台風はおろか、風速15m程度が限界と思われる。日本では、台風時には、風車は止めているのが現状であるが、台風のときにも使用でき、安定した回転力を得られる風車が求められている。

0017

本発明の課題は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、風向きに関係なく、回転でき、台風などの強風時においても安定した回転を実現できる風車を実現することである。


課題を解決するための手段

0018

本発明は上記の課題を解決するために、請求項1では、鉛直方向の支持軸の周囲に螺旋状に回転羽根が設けられてなることを特徴とする風車としたものである。

0019

該螺旋状の回転羽根は、鉛直方向の支持軸に取り付けられ、全方向から風を受けることができるものである。

0020

螺旋状の回転羽根は、たとえば、スクリュー形状の回転羽根などでもよく、その螺旋形状ピッチを狭くして、揚力、抗力を受けやすくすることが好ましい。

0021

また、回転羽根の材質は、任意でよく、剛性金属などでも良く、適度な弾力性を有する樹脂材などでも良い。

0022

また、螺旋面裏面は、抗力を受けやすいように、小さな風受け板などを取り付けても良い。また、整流板を設けても良い。

0023

請求項2では、回転羽根の形状として、螺旋形状であるが、外周側になるにつれて、傘状に徐々に垂下する湾曲した形状としたことを特徴とする風車としたものである。

0024

湾曲状垂れ下がる形状とすることにより、風を受ける部分は、螺旋形状の上端部と、側面部となり、これらの部分が風の入り口となる。そして、螺旋形状の内側を順次下方へ風が流れることにより、上向きの揚力が発生し、羽根が回転することとなる。

0025

螺旋形状であっても、その螺旋面が平坦である場合と、湾曲面である場合とでは、その揚力が大きく異なる。

0026

また、湾曲面である場合には、風がその内面側を下方へ流れていくときに、風が外部へ逃げにくくなり、螺旋の巻き数複数段もうけることで、揚力を効果的に回転力に変換できるが、平坦面の場合には、巻数には関係なく、直ちに外部へ風が逃げてしまい、揚力は期待できない。

0027

尚、この螺旋羽根を複数段設けても良い。

0028

請求項3は、前記の回転羽根は、外周側になるにつれて、一旦上部側に盛り上がり、その後、傘状に徐々に垂下する湾曲した形状であることを特徴とする風車とするものである。

0029

本螺旋羽根の湾曲面は、支持軸の取り付け位置付近では一旦盛り上がった状態から徐々に垂れ下がった形状に湾曲させたものである。

0030

回転羽根のピッチ間の風の取り込み量を多くすることができる。

0031

請求項4は、前記の回転羽根の表面若しくは裏面のいずれか一方、または両面に、複数の風受け板が設けられていることを特徴とする風車とするものである。

0032

該風受け板は、螺旋羽根の表面または裏面のいずれかあるいは両面に設けても良く、小片形状突起板などでもよく、風が螺旋羽根の表面または裏面に沿って流れる場合に、その流れる風を受け止めて抗力となるように、羽根面から突出していれば良い。また、螺旋羽根面に垂直ではなく、回転方向とは逆の方向に傾斜させ、より強く風を受けるように設けたものでも良い。

0033

このように傾斜させることにより、螺旋羽根の下面に吹き込んだ風が抗力として螺旋羽根を回転させる力を強く発揮し、回転羽根の始端部から吹き込んだ風による回転と同じ方向に回転させる力となる。また、この方向に傾斜させることで、逆回転させる力は働かない。

0034

また、螺旋羽根の表面または裏面において、支持軸を中心に放射状に風受け板を設け、かつ、放射状の先端側を回転羽根の回転方向とは逆方向に湾曲させて設けたものでも良い。

0035

逆回転方向に湾曲させた放射状の風受け板とすることにより、吹き込んだ風のうち、支持軸に対して右側の螺旋羽根の部分は、抗力として強い回転力が発生し、左側は、抵抗は少なくなるので逆回転力は働かない。

0036

このように、螺旋羽根の表面又は裏面に風受け板を設けると、風の抗力を効果的に利用して、強力な回転力が得られるものである。

0037

請求項5では、螺旋のピッチが、0mmから支持軸に対して垂直方向の、支持軸から回転羽根の先端までの長さの4倍であることを特徴とする風車としたものである。

0038

螺旋のピッチが小さすぎると、風の取り込みが少なくなり、効率が低下することになる。ピッチを0とした場合には、風の取り込みはなくなるが、回転羽根の補強となる。

0039

ピッチが大きくなると、羽根自体が強風に対して抵抗を受けてしまいスムーズに回転できなくなったり、また回転羽根が大型化する。

0040

螺旋羽根のピッチは、好ましくは、支持軸に対して垂直方向の、支持軸から回転羽根の先端までの長さ(羽根の半径)の1/2から1/8程度が良い。

0041

請求項6では、湾曲した回転羽根の曲率半径は、支持軸に対して垂直方向の、支持軸から回転羽根の先端までの長さに対して100〜500%であることを特徴とする風車としたものである。

0042

湾曲の回転羽根の曲面は、曲率が小さいと、風を十分に受けられず、揚力及び抗力が期待できなくなる。逆に大きすぎると、抵抗が大きすぎてスムーズに回転力が得られなくなる。好ましくは回転羽根の半径(支持軸に対して垂直方向の、支持軸から回転羽根の先端までの長さ)に対して100〜200%、さらに好ましくは100〜120%が良い。

0043

このような、垂直軸に螺旋羽根が設けられた場合に、一方から風が吹くと、支持軸を中心として、螺旋面の入り口端面がある側には風が吹き込み、揚力が発生して回転しようとするが、支持軸を中心として、入り口端面がない側では、螺旋羽根の外面に風が当たり、逆方向に回転しようとする力が働くことになるが、湾曲しているので抵抗は非常に小さくなり、逆回転力する力はほとんど働かない。

0044

ここで単純な螺旋羽根の場合には、羽根に直接、風を受けることになり、支持軸を中心として、左右対称に風を受けることになり、回転がスムーズとはならないので、風の誘導手段を設けたり、左右どちらかに風除けを設けるなどの対策が必要となる。

0045

請求項7では、回転羽根の螺旋面の始端部と終端部とは、支持軸から同一方向であることを特徴とする風車である。

0046

螺旋羽根の風の取り込み口となる始端部と、最終的な風の出口となる終端部とは、支持軸から同じ方向に設けることが好ましい。すなわち、支持軸から同一直線上となるものである。

0047

たとえば、始端部を回転羽根の上部とすると、終端部は、回転羽根の下部となるが、始端部と、終端部との中心軸からの方向が一致していない場合には、回転羽根全体の重量及び抵抗のバランス崩れてしまうため、回転がスムーズにならないという問題が生じてしまう。

0048

請求項8は、前記の回転羽根は、複数組み合わせて構成されていることを特徴とする風車とするものである。

0049

複数の羽根部品組み合わせて、湾曲面を有する螺旋羽根を形成できるものであれば、いずれでも良い。

0050

螺旋の1回転づつの部品としても良く、1回転を複数の部品で構成したものでも良い。

0051

たとえば、垂直軸に、湾曲面を有する扇形の羽根を複数組み合わせて、取り付け、螺旋羽根を形成したものでも良い。

0052

請求項9は、前記の回転羽根は、表面若しくは裏面のいずれか一方、または両面に、風を捕集して内部に風を取り込むための湾曲したカバー型補助翼が設けられ、該補助翼内に流入した風を回転羽根の反対面側に流出させるための開口部が設けられていることを特徴とする風車とするものである。

0053

該補助翼は、三日月又は半月型に湾曲したカバー型の形状となっており、回転羽根と補助翼との間に風が吹き込み、その奥の回転羽根に設けられた開口部を通過して回転羽根の反対面にスムーズに流出する。

0054

この時の補助翼に吹き込まれた時の抗力と、補助翼の奥側が狭くなっており圧力が高められ、回転羽根に設けられた開口部を通過するときの抗力により、回転羽根の回転力を高めることができるものである。

0055

補助翼は、回転羽根の表面又は裏面のいずれでも良いが、両面に対称的に設け、開口部を共通に活用できるようにすると、効率的であり、抗力が効果的に高まり、回転力がよりアップする。

0056

また、補助翼の取り付け数は、取り付け間隔を均等にし、3か所あるいは5か所など奇数箇所とすることが好ましい。2か所あるいは4か所など偶数箇所に取り付けた場合には、風の向きによっては、風に対する抗力が左右均等となってしまう場合があり、回転を抑制することとなるので好ましくない。

0057

請求項10は、鉛直方向の支持軸に設けられた円盤羽根は、上面若しくは下面のいずれか一方、または両面に、風を捕集して内部に風を取り込むための1以上の湾曲したカバー型の風受け体が設けられ、該風受け体の内部側に流入した風を円盤の反対側の面に流出させるための開口部が設けられていることを特徴とする風車とするものである。

0058

この風車は、円盤上に三日月又は半月型に湾曲したカバー状の風受け体が設けるものであり、この風受け体が風の抗力を受けて回転力を得るものである。

0059

風受け体の内部に吹き込んだ風は、羽根の奥の開口部を通して円盤の反対側に流出する。

0060

三日月又は半月型になっているため、入口が広く、奥が狭くなっているので、圧力が高まり、抗力が大きくなり、奥部が曲面であり、風がスムーズに流れ、回転力を高めているものである。

0061

そして、湾曲しているため、入口と反対側から風が吹いた場合には抗力はほとんど働かないこととなり、効果的に回転力を発揮できるものである。

0062

請求項11は、前記の風受け羽根が設けられた円盤を複数段設け、上下の円盤を連結する連結部材が縦型の風受け羽根であることを特徴とする風車とするものである。

0063

該縦型の風受け羽根は、少なくとも風を受ける面は、湾曲面となっている羽根板であり、例えば、断面三日月形状の羽根板などでも良い。また、各々の羽根板の角度を変更、調整できるようにした羽根板でも良い。

0064

この縦型風受け羽根を設けることにより、円盤に設けたカバー状の風受け羽根の回転力に縦型風受け羽根の回転力が加わり、より大きな回転力を得ることが可能となる。


発明の効果

0065

本発明は以下の効果を奏する。 1)すべての方向からの風を受けて回転させることができる。

0066

2)螺旋羽根に横方向から風が当たるため、強風においても、適時、風を逃がしながら回転するので、台風などの強風においても安定した回転運動が得られる。

0067

3)螺旋面は湾曲しているので、風を受ける部分と風を逃がす部分がバランスよく形成されるので、効果的に揚力、抗力が得ら、安定した回転が得られる。

0068

4)螺旋羽根の表面に風受け板が設けられるために、螺旋羽根の各段の間に吹き込んだ風を受けて、抗力により、回転力を高めることができる。

0069

5)適度なピッチとすることで、効果的に揚力、抗力が得られる。

0070

6)回転羽根の始端部と終端部を同じ方向とすることで、全体のバランスが保たれ、スムーズに回転させることができる。

0071

7)螺旋形状を複数の部品で形成することで、製作しやすくなり、螺旋の巻き数を増やした複数段の回転羽根を実現できる。

0072

8)羽根が比較的小型であり、発電装置としてトラックなどに搭載できるので、災害時などに非常用の発電機として活用できる。

0073

9)カバー型の補助翼を取り付けることにより、回転力を高めることができる。

0074

10)円盤にカバー型風受け羽根を設けることにより、全方向対応型で効果的な円盤型の風車を実現できる。

0075

11)円盤型風車を積み重ねて設置でき、連結部に縦型回転羽根を設けて、回転力を増強することができる。


図面の簡単な説明

0076

本発明による湾曲面を有する螺旋羽根による風車の実施例を示す概略図である。 本発明による湾曲面を有する螺旋羽根による風車の底面図である。 本発明による螺旋羽根の鉄線フレーム部分が風を受けた状態における風の流れを示す図である。 本発明による組み合わせ構成による湾曲面を有する螺旋羽根の実施例を示す写真である。 本発明による補助翼が設けられた螺旋羽根による風車の実施例を示す写真である。 本発明による補助翼が設けられた螺旋羽根の上部から見た平面写真である。 本発明による補助翼が設けられた螺旋羽根の下部から見た底面写真である。 本発明による補助翼が設けられた螺旋羽根による風車のA、B方向から見た側面写真である。 本発明による補助翼が設けられた螺旋羽根による風車のC、D方向から見た側面写真である。 本発明による補助翼が設けられた螺旋羽根による風車のE、F方向から見た側面写真である。 本発明による補助翼が設けられた螺旋羽根による風車のG、H方向から見た側面写真である。 本発明による補助翼が設けられた螺旋羽根の補助翼部断面図である。 本発明による湾曲面を有する螺旋羽根の風車特性試験結果を示す表である。 本発明による円盤にカバー型風受け羽根が設けられた風車の実施例を示す概略図である。 本発明による円盤型風車の多段連結状態を示す概略図である。


実施例

0077

本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。 図1は、本発明による湾曲面を有する螺旋羽根による風車の実施例を示す概略図である。図2は、底面から見た概略図であり、鉄線フレーム6を示す図である。

0078

本実施例は、風の流れに平行方向に働く力である抗力と、風の流れに垂直方向に働く力である揚力との両方の力を有効に活用し、台風などの強風時においても安定して回転力を発揮できる、抗・揚力型ハイブリット風車である。

0079

本実施例の抗・揚力型ハイブリット風車は、回転軸2に鉄線6をフレームとして、グラスファイバー樹脂で螺旋羽根1を形成したものである。

0080

本実施例である抗・揚力型ハイブリット風車の回転羽根1は、回転軸2に対して左回転する。

0081

3は、螺旋羽根1の上部の端面である、始端部であり、4は回転羽根1の下部の端面である終端部である。

0082

ここで、風は、上記の始端部3から吹き込み、回転羽根1の下面に流れる。このときに揚力が働き、回転羽根1が上部に押し上げられ、左回転するものである。

0083

そしてさらに、螺旋羽根1の各段の隙間5から風が入り込む。この場合には、フレームとなる、鉄線6が回転軸2を中心として、図2に示すように、放射状に配置されており、かつ、先端側が右側に湾曲している。すなわち、回転方向とは逆方向に湾曲している。

0084

この鉄線6が螺旋羽根1の格段の隙間5及び下部側から入り込んだ風を受けることになる。すなわち、風受け面として有効に機能し、効果的な抗力を発揮するものである。

0085

図3は、螺旋羽根の鉄線フレーム部分が風を受けた状態における風の流れを示す図である。

0086

Wは風の方向を示し、6A、6Bは、鉄線フレームを示し、A、Bは、鉄線フレーム付近の風の流れを示す。

0087

図のように、螺旋羽根1が湾曲していることにより、この螺旋羽根1に当たる風のうち、回転軸2に対して、右側は、この鉄線6Aが風を受けて大きな抗力となり、矢印Aのように流れ、回転力を増強する。

0088

一方、左側の鉄線6Bは、風を受け流すため、抗力は小さいので、回転の妨げとはならない。

0089

さらにまた、回転軸2を中心として、右側へ吹き込んだ風は、螺旋形状の下がり面を流れるので、揚力が働き、左回転を補強する。

0090

回転軸2の左側に吹き込んだ風は、螺旋形状の上がり面を流れるので、揚力は小さく、逆回転するほどの力はなく、そのまま外部に流れて出て行くことになる。

0091

本例では、回転羽根1は2段のものである。回転羽根1は、傘形状に下部側に湾曲している。

0092

このように、下部側に湾曲していることにより、単純な螺旋形状ではないことにより、側方からの風に対して、回転軸2の右側と左側での風の受け方、揚力及び抗力の力が異なり、効果的な回転力を発揮し、かつ、風を効果的に逃がしながら回転し、バランスよく安定した回転を実現できるものである。

0093

実験例1〕 本実施例の回転羽根を用いて作動試験を行った。工場扇風機を用いて、作動試験を実施した。

0094

本発明による螺旋羽根の風車を回転軸受け台に設置し、2m離れ位置から工場用扇風機で送風を行った。風力は、中程度でおこなった。

0095

本風車は、送風とともに、ゆっくりと回転を開始し、毎分60〜100回転程度まで回転数が上昇した。

0096

〔実験例2〕 台風時に屋外で作動試験を実施した。

0097

台風接近時に、屋外に、本発明の螺旋羽根の風車を回転軸受け台に設置した。

0098

風が強くなってくるともに、回転数が高くなった。毎分200〜300回転程度であった。

0099

暴風域になった状態においても、回転数は高くなっていたが、安定して回転していることが確認できた。 図4は、本発明による組み合わせ式の湾曲面を有する螺旋羽根による風車の実施例を示す概略図である。

0100

本例では、回転軸11は、硬質樹脂性であり、該回転軸11に回転羽根単体10を取り付ける固定金具12を設けて、回転羽根10を5枚取り付けた状態を示す。

0101

この回転羽根単体10は、組み合わせることで、外面は、平坦になるが、内部は、図に示すように、各々内側に湾曲した羽根が飛び出している。

0102

この飛び出した羽根が形成されていることで、螺旋羽根の下部側から吹き込んだ風を受けて、回転力を高めるようになっているものである。

0103

図5は、本発明による補助翼が設けられた螺旋羽根による風車の実施例を示す写真である。

0104

螺旋羽根20の外周部の上下両面に、120度位相ごとに、三日月型に湾曲したカバー型の補助翼21が設けられている。

0105

この写真は、箱形架台22上に、本発明の風車の軸23を3本のパイプ枠24に取り付けて固定したものであり、風洞実験を行うために、設置したものである。

0106

図6は、本発明による補助翼21が設けられた螺旋羽根20を上部から見た平面写真である。

0107

補助翼21の入口部分三日月状に湾曲させ、螺旋状の回転羽根20をカバーするように設けられている。

0108

図7は、本発明による補助翼が設けられた螺旋羽根を下部から見た平面写真である。

0109

補助翼21に流入した風は、図に示す回転羽根の開口部25から下部側に流出することになる。

0110

本発明の補助翼21の取り付け状況は、解りにくいので、図6の平面写真に示すA〜Hの8方向から見た側面写真を図8図11に示す。

0111

本実施例では、螺旋は2回巻きであり、補助翼21は、120度位相ごとに、2段で上下に6か所づつ設けられており、上下の補助翼21は対称的に設けられ、回転羽根20の開口部25は、上下の補助翼21が共通となるように設けられている。

0112

図12は、本発明による補助翼が設けられた螺旋羽根の補助翼部の断面図である。

0113

本実施例の補助翼部21は、三日月型に湾曲したカバー型の形状であり、螺旋状の回転羽根20の上面と下面の両方に相対するように対称に取り付けられており、その補助21の奥部の回転羽根20に上面と下面とを連通する開口部25が設けられている。

0114

これにより、上部の補助翼21aの入口部21cから流入した風は、補助翼21a内部を矢印のように流れ、奥に行くに従って圧縮され、開口部25を通過して下部の補助翼21bから流出する。

0115

この時に大きな抗力により、回転力が増強されることとなるものである。

0116

この補助翼21は、湾曲したカバー形状であるため、入口と反対側からの風は抵抗なく流れる。また、取り付け位置が120度位相ごとに設けられているため、風の向きにより、風車の左右の抗力が釣り合ってしまうことはなく、スムーズに回転できるものである。

0117

図13は、本発明による湾曲面を有する螺旋羽根の風車特性試験結果を示す表である。

0118

本発明の湾曲面を有する螺旋羽根の風車について、台風などの強風時での実証試験として、琉球大学風洞実験装置を用いて風速5m/s〜50m/sまでの風洞実験を行った。

0119

図13の表は、その実験結果を示す一覧表である。Type2は、本発明の湾曲面を有する螺旋羽根の風車(図1のタイプ)であり、Type3は、補助翼付きの螺旋羽根の風車(図5のタイプ)を用いた。

0120

Type2は、風速35m/s、Type3は、風速50m/sでの確実な回転実績が得られ、台風時においても問題なく発電を可能とする風車であることが確認された。

0121

付加での回転数は、450rpmを超える回転数が得られ、回転力、トルク共に良好な結果が得られた。

0122

図14は、本発明による円盤にカバー型風受け羽根が設けられた風車の実施例を示す概略図である。(1)は側面図であり、(2)は平面図であり、(3)は風受け羽根部(X−X断面部)の断面図である。

0123

この実施例では、回転軸33が設けられた円盤30に、三日月型に湾曲したカバー型の風受け羽根31が設けられている。

0124

風受け羽根31は、円盤30の上面に3個設けられており、120度位相の等間隔で設けられている。

0125

各風受け羽根31の内部の奥部には、円盤30の下面に貫通する開口部32が設けられており、図14の(3)に示すように、風受け羽根31の入口31aから流入した風は、その奥部で圧縮され、開口部32を通過して円盤30の下面側に流出する。

0126

これにより、風受け羽根31が効果的に抗力を受けて、円盤30が回転力を得るものである。

0127

本実施例では、風受け羽根31は、上部のみに設けたが、下部に設けても良く、上下両面に設けても良い。

0128

図15は、本発明による円盤型風車の多段連結状態を示す概略図である。(1)は側面図であり、(2)はY−Y部断面矢視図である。

0129

本実施例では、円盤30を3段設けたものである。各円盤30を連結する連結部材として、図の(2)に示すように、断面が湾曲した板材34が設けられており、縦型の風受け羽根として作用するものである。

0130

これにより、円盤30のカバー型風受け羽根31と、縦型風受け羽根34の両方の抗力により、円盤30の回転力をさらに高めることができるものである。

0131

風力又は水力を動力として利用するものであればいずれにも使用可能である。また、風車が小型になるので、災害時の移動式発電装置として活用することもできる。

0132

1、20 回転羽根 2、11、23 回転軸 3 始端部 4 終端部 5 各段の隙間 6 鉄線(フレーム) 10 回転羽根単体 12 固定金具 21 補助翼 22 架台 24 パイプ枠 25、32 開口部 30 円盤 31 カバー型風受け羽根 34 縦型風受け羽根


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