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世界でのこの技術分類の技術分布

技術 ステント

出願人 発明者
出願日 2006年11月7日 (7年9ヶ月経過) 出願番号 2006-301720
公開日 2008年5月22日 (6年3ヶ月経過) 公開番号 2008-113958
登録日 2012年6月8日 (2年2ヶ月経過) 登録番号 5008181
特許期限 2026年11月7日 (残12年3ヶ月) 状態 特許維持
技術分野
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以下の情報は公開日時点(2008年5月22日)のものです。

課題

体内での加温を行わずとも、良好な、デリバリー性ステント血管内輸送性)、任意留置性および再狭窄防止性を兼ね備え初期留置位置からの変位し難いステントを提供する。

解決手段

ステント11は、屈曲部12を形成した環状ストラット13とそれをつなぐリンク部15とを有するとともに、Nbを含むTi-Ni系形状記憶合金からなる筒状のステント11であり、少なくとも屈曲部12の拡張性保持部の形状回復とする温度デリバリー時において生体温度を超えるようにしている。

この項目の情報は公開日時点(2008年5月22日)のものです。
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背景

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ステント治療は、近年急速に使われてきている新しい技術である。ステントは、血管などの狭窄拡張後再狭窄を防ぐ為に、体内留置されるメッシュ状金属パイプのことである。カテーテル先端部に縮径収納されたステントは、狭窄部への導入後、カテーテルからの解放拡張操作によって、血管などの腔内壁に取り付けられる。PTCA(経皮的冠動脈形成術)の場合、ステントは、収納内壁に組み合わせされている風船膨張による血管拡張操作に伴って拡げられる。これはバルーン(風船)拡張型(balloon-expandable)と呼ばれ、金属材料としてはステンレスタンタル、あるいはコバルトクロム合金が用いられている。

一方、蜘蛛膜出血などの原因となる動脈瘤の破裂防止方法としてはへの血流止めることにある。一例として、プラチナなどの金属コイルを瘤に詰め血栓化を図る塞栓技術がある。しかし、血栓の一部が金属から離脱し、血流と伴に末梢流れ血管を塞ぐ懸念が指摘されている。その対策として、人工血管によって瘤を塞栓するカバードステント技術が検討されている。カバードステント技術のステントはカテーテルから解放されると同時に自己のバネ性で拡張し、人工血管を血管壁押し付けるものである。いわゆる、自己拡張型(Self-expandable)と呼ばれ、バネ特性に優れる材料が求められている。

次に、優れたバネ特性を有する合金としてTi-Ni合金を始めとした形状記憶合金が知られている。形状記憶合金は、高温相である母相から、冷却により低温相であるマルテンサイト相へとマルテンサイト変態をする。また、マルテンサイト相からの昇温による母相へのマルテンサイト逆変態(以下、逆変態ともいう)することにより自発的形状回復を示すと共に、母相温度域において超弾性効果(いわゆる形状記憶合金で見られる超弾性効果であり、以下、超弾性ともいう)を有し、優れたバネ特性を示す。 超弾性特性は、数多くの形状記憶合金の中でも特に、Ti-Ni合金およびTi-Ni-X合金(X=V,Cr,Co,Nb等)に顕著に現れる。Ti-Ni合金の形状記憶効果は、下記の特許文献1に、超弾性効果は特許文献2にそれぞれ示されている。Ti-Ni-X合金の形状記憶効果および超弾性効果は、例えば、Ti-Ni-V合金に関しては特許文献3及び特許文献4に、Ti-Ni-Nb合金に関しては特許文献5に記載されている。 尚、本発明に関わるTi-Ni-Nb合金は、Ti-Ni合金に比べ温度ヒステリシス応力付加によって広くすることができる特長を示すために、原子炉配管継ぎ手などに実用化されている。

Ti-Ni形状記憶合金の特徴は、合金の逆変態温度開始温度(As温度)に始まり逆変態終了温度(Af温度)以上では、外部から変形受けても、外部拘束解除と同時に元の形に復元し、回復量は伸び歪みで約7%に達する。As温度は形状回復とする開始温度、Af温度は形状回復とする終了温度(形状回復とする温度)を意味する。ステント用途の場合、留置内腔よりやや大きめに形成したフープ形状テントは、カテーテルに縮径マウント・カテーテルから解放後、直ちに、その元径に自発的に復元し、内腔に密着する。 即ち、合金のAf温度は生体温度(37℃近傍)以下としている。超弾性ステントは、前記の特徴と同時に、自発形状復元性による血管壁損傷留置位置決めズレデリバリー性欠けるなどの難点があるために、冠動脈などの繊細な拡張、留置が必要な血管系には使用し難い。

PTCA用ステントの素材は、血管を損傷し難くデリバリー性(尚、デリバリーとは、ステントの血管内輸送という意味で使用する)に優れる弾性限の低い金属材料が好ましいが、拡張後の腔壁への押し付け力拡張力)が弱い。その解決手段として、形状記憶合金を用いたステントが提案されている。また、特許文献6には本発明に係るTi-Ni-Nb合金のステント適用が記載されている。特徴としては、「Ti-Ni-Nb形状記憶合金の形状回復時低ヤング率性、外力による形状変形時の高ヤング率性ステントは、合金変形における応力歪み曲線上の荷重時変曲点での応力対非荷重時の変曲点での応力の比が少なくとも、2.5:1とすることで得られる」と述べている。しかし、この技術はカテーテルからの解放後生体温度で超弾性効果を示すもので、PTCAに求められる課題(位置決め任意性など)を十分に解決するものではない。

また、本発明者らによる発明としてのステントを特許文献7に提案している。すなわち、体内挿入時、生体温度での形状記憶効果であって、バルーンによる形状復元後の超弾性効果を示すステントの提案である。実施例では、Ti-Ni合金およびTi-Ni-X合金(X=Cr,V,Cu,Fe,Coなど)からなるステントを強変形することで回復温度を上昇させることを述べている。しかし、歪み付加スロット加工ステントをカテーテルに収納することでの強変形のみであり、スロット形状によっては充分な効果は得られないものである。また、歪み付加による形状回復とする温度の上昇幅が大きいTi-Ni-Nb合金の言及がなく、バルーンへの装着性が不十分で、カテーテルでの外側からの拘束の必要性が述べられている。

特許文献8ではTi-Ni合金、Ti-Ni-X合金を用いたステントで、熱処理によって部分的に材料の剛性を変化させることを提案している。具体的には、熱処理変化によって比較的剛性の高い超弾性部と低剛性の塑性変形部分(明細書中、超弾性が破壊される部分)を交互に連鎖させるとしており、本発明の意図する主旨、手段とは異なるものである。また、ステントの様な複雑な形状に、異なった熱処理を施すことは再現性とコストの面で問題がある。 特許文献9、においては、Ti-Ni-Nb合金を用いたステントの提案を行った。特許文献9では、バルーン拡張され、留置される以前まで形状回復とする温度が生体温度以上となり、拡張後に加温することにより歪み効果を解消し形状回復とする温度を生体温度以下となし、生体温度で超弾性効果を示すステント、を提案している。 米国特許3,174,851号 特開昭58−161753号公報 特開昭63−171844号公報 特開昭63−14834号公報 米国特許4,770,725号 特開平11−42283号公報 特開平11−099207号公報 特表2003−505194号公報 特開2005−245848号公報

概要

体内での加温を行わずとも、良好な、デリバリー性(ステントの血管内輸送性)、任意留置性および再狭窄防止性を兼ね備え初期留置位置からの変位し難いステントを提供する。ステント11は、屈曲部12を形成した環状ストラット13とそれをつなぐリンク部15とを有するとともに、Nbを含むTi-Ni系形状記憶合金からなる筒状のステント11であり、少なくとも屈曲部12の拡張性保持部の形状回復とする温度がデリバリー時において生体温度を超えるようにしている。

目的

ステントに求められる作用は、デリバリー性(血管内輸送性)、任意留置性(必要な箇所への留置の容易性)、再狭窄防止性(留置後の強い拡張力と柔軟な形状追随性)である。近年のステント治療症例急増に伴い、課題として、ステント留置後の再狭窄や初期留置位置からの変位がある。特に前記の様に超弾性効果を有するステントが使用し難い冠動脈等、現在、バルーン拡張が行われる場合に生起する。 本発明の課題は、これらを解決するため、本発明者らの提案である前記Ti-Ni-Nbステントの問題点をも解決し、体内での加温を行わずとも、良好な、デリバリー性、任意留置性および再狭窄防止性を兼ね備え、初期留置位置からの変位し難いステントを提供することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項

以下の情報は公開日時点(2008年5月22日)のものです。

請求項1

変形性保持部を有する屈曲部を形成したストラットとストラットを屈曲部同士つなぐリンク部とを有するとともに、Nbを含むTi-Ni系形状記憶合金からなる筒状ステントであり、少なくとも屈曲部の変形性保持部が形状回復する生体温度を超えることを特徴とするステント。

請求項2

前記屈曲部の変形性保持部が選択的歪み付加され、該変形性保持部の形状回復とする温度が他の部分と比較して上昇する構造を有する請求項1に記載のステント。

請求項3

前記屈曲部の変形性保持部のみ形状回復とする温度を生体温度以上に上昇させ、他の部分が生体温度以下に形状回復とする温度を有する請求項1または2に記載のステント。

請求項4

前記屈曲部の変形性保持部のみ形状回復とする温度を生体温度以上に上昇させ、他の部分が生体温度以下の形状回復とする温度を有することによって生体温度での超弾性効果を有することを特徴とする請求項1または2に記載のステント。

請求項5

前記形状回復とする温度が他の部分と比較して上昇する構造は、屈曲部を波形状連続して形成された環状のストラットであって、屈曲部を前記ストラットの軸方向に向けて配設し、該軸方向へ隣接するストラットの屈曲部間を前記リンク部で連結するようにしたことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載のステント。

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