世界の「再生医療・細胞治療」イノベーター4,650

astamuseでは世界のイノベーター企業を掲載。総数629,364社
再生医療・細胞治療に関するキーワード
iPS細胞、 人工皮膚、 ティッシュエンジニアリング、 臓器再生、 がん幹細胞、 再生工学、 細胞培養ロボット、 網膜再生、 創薬
現在のステータス
  1. 成長前夜
    IPS細胞などに代表される幹細胞を用いた臨床試験・治験が盛んであり、2014年の薬事法改正により再生医療や細胞治療に特化した承認審査制度も発足
  2. 成長開始
    さらなる臨床展開、また承認を得た製品による治療の普及
  3. 成長継続
    臓器など多層構造からなる三次元構造形成の実現へ。2025年世界市場規模は520億米ドル(予測)

幹細胞分野490社

幹細胞分野の関連キーワード

  • iPS細胞
  • がん幹細胞
  • メラノサイト
  • 間葉系幹細胞
  • ES細胞
  • リンパ系
  • 万能細胞
  • グリオブラストーマ

活躍が期待される主な企業

再生治療分野421社

再生治療分野の関連キーワード

  • 臓器再生
  • 人工皮膚
  • 網膜再生
  • アテロコラーゲン
  • 軟骨再生
  • 心筋細胞シート
  • 組織再生
  • 細胞ワクチン

活躍が期待される主な企業

再生医療・細胞治療に関する考察

 再生医学・再生治療とは、疾患や傷害、加齢等により損なわれた生体組織の構造や機能を、幹細胞などを用いて、再生・修復する医学・医療の領域をいう。特定の臓器や組織の再生を指す場合、組織工学という表現を用いることもある。
 また、細胞治療とは、生体細胞を体外に取り出し、選別、活性化、増幅などの処理を行った後に患者に投与する治療法の総称であり、免疫細胞移植や造血幹細胞移植などがこれに当るが、幹細胞から分化誘導した細胞を患者に移植することにより組織修復を目指す治療も細胞治療と呼ぶため、細胞治療には再生医療も含まれる。
 再生医療で主役となる幹細胞には、ES細胞(胚性幹細胞)やiPS細胞(人工多能性幹細胞)のほかにも、間葉性幹細胞、癌幹細胞などの体性幹細胞がある。
 一方、癌幹細胞は、癌細胞のうち幹細胞の性質をもった細胞であり、癌はごく少数の癌幹細胞を起源として発生するという仮説(癌幹細胞仮説)がある。癌幹細胞は1997年、急性骨髄性白血病においてはじめて同定された後、2003年以降、乳癌、脳腫瘍、前立腺癌、大腸癌、頭頸部扁平上皮癌、膵臓癌でそれぞれ癌幹細胞が発見されている。癌幹細胞を破壊することで癌の完全治療ができると期待されている。
 しかし、再生医療に用いられる細胞は、幹細胞だけではない。日本で再生医療用製品として薬事法の承認を受けている製品が2品目あるが、いずれも富士フイルム社の子会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング社の製品で、重症熱傷を受けた患者のわずかに残った皮膚から作製した「自家培養表皮」と、軟骨に損傷を受けた患者から採取した少量の軟骨から作製した「自家培養軟骨」である。
 一方、慶應義塾大学医学部発バイオベンチャー、サンバイオ社は、間葉系細胞である骨髄間質細胞を培養し、遺伝子導入などにより、神経幹細胞様に分化転換した、いわば「人工神経幹細胞」であり、これを脳神経の損傷部位近傍に移植するなどして新しい神経細胞を増やす再生治療を行う(詳細は「中枢神経変性疾患の克服」市場ページ参照)。慢性期脳梗塞、外傷性脳損傷、網膜疾患、パーキンソン病、脊髄損傷、アルツハイマー病など多くの脳神経疾患への適用が期待される。患者本人の自家細胞ではなく、ドナーから得られた他家細胞を用いるため、量産化も可能だ。
 なお、2014年11月25日付で、薬事法が改正・改名され、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(略称:医薬品医療機器等法/薬機法)が施行され、医薬品と医療機器の審査基準が別建てとなったのに合わせ、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」(略称:再生医療等安全法)が制定され、期間限定の仮承認制度など、再生医療や細胞治療に特化した世界最速の承認審査制度が発足した。
 2012年12月時点で上市製品数及び治験製品数は、欧州(上市20品目、治験42品目)、米国(9品目、88品目)、韓国(14品目、31品目)に比べて、日本は(2品目、4品目)と極端に少ない。
改正薬事法により、日本の再生医療関連市場が発展していくことが期待される。
 再生医学・再生医療の現状の流れは、細胞培養法(大量培養、三次元培養、自動システム化など)、細胞治療(幹細胞などを患部に注入・挿入して組織再生させる)、細胞シート療法(皮膚や角膜、網膜、心筋などの細胞をシート状に増やした細胞シートを患部に挿入したり被せたりして患部に同化させ、組織再生させる)が主流だ。
 再生医学のもう一つの流れとして、創薬研究がある。iPS細胞などを様々な細胞に分化誘導することで様々な病態モデル細胞を作製することができ、創薬ターゲット分子の特定や疾病の遺伝子解析などが飛躍的に進むと考えられる。

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