生体エネルギー収支の管理

栄養過剰による肥満の防止

最終更新日:2015/04/28

推定市場規模
26億米ドル

 生物は栄養を通して、体を構成する成分を作り、体内でエネルギーを生み出して生きている。例えばデスクワークをしている30代男性で、基礎代謝量が1,520kcalの場合、2660kcal程度が必要となる。エネルギーの摂取量が、これ以上だと太りこれ以下だと痩せることになる。そのため、健康な体を維持するためにも、個々人によって適切な栄養管理が必要となる。
 これまで日々のエネルギーや栄養素の摂取量を正確に把握しマネジメントすることは困難であったが、近年の技術成長によって抗肥満作用のある食物や脂肪酸、内臓脂肪へ効果のある治療やサプリメントなどようやく解決策が提示されようとしている。
 市場調査会社GBI Researchによると肥満治療市場は急成長を遂げており、2012年に世界市場規模7兆5000万米ドルだった試算が2019年には約3.5倍にあたる26億米ドルになると予想している。

未来への変化の兆し

  • 身体的特徴に合わせた健康維持

     近年、世界的な健康ブームの訪れにより栄養補助食品が多種販売され大きな市場を形成している。しかし消費者はCMや店頭でのパッケージなどを判断基準に購入を行うため自分自身に不要な栄養素を含む栄養補助食品を購入するケースが多い。
     これに対して対象者の身体的特徴に基づいて各栄養素の必要摂取量を算出し、最適な栄養補助食品を購入する補助システムが提案されている。

     その鍵となるのは「血液」だ。人体は血液によって細胞が生きていくための必要な酸素・栄養素が供給される仕組みを持ち、自身の血液状態を把握することで足りない栄養素を把握する事が出来る。
     NTTによって開発されたウェアラブル小型血流センサーは、医療機関での精密機器を用いた検査に頼ることなく装着するだけで血液の流れを長時間にわたって可視化できる。
     こうしたデータを元に自分自身に「今、足りていない」栄養素など、健康状態を自覚することが可能になるため、不要な栄養素を取りすぎることなく不足分に合わせた健康食品や食材を自らで選ぶことが出来るようになる。

     サプリメントなどをはじめとする健康補助食品を常用する人々は年々増加傾向にあるが、従来は栄養素の自己管理が難しかった。今後はより気軽で正しい自分の健康状態の把握が可能となっていく。 身体的特徴に合わせた健康維持
  • 医療費の節約

     OECD加盟国では人口の約半数でが過体重ないし肥満であり、肥満率はさらに今後上昇する見込みであるという。肥満者は正常体重者に比べて年間医療費が25%多く、総医療費の1~3%を占めるほどになるとのデータもある。
     肥満問題と医療費の問題はこのように密接な関係にあると言える。

     2014年Consumer Physics社より登場した光学センサーを活用した「SCiO」は、食物・植物・医薬品・プラスチック・木材などにかざす事で組成分析データをスマートフォンに送信し、例えばチーズであれば71カロリー・脂肪6グラム・タンパク質5グラム・炭水化物0グラム等の表示がなされる。 そして人体にかざす事で体内の水分量の計測も可能になるという。

     こうした技術が広まることで、肥満対策として食事制限や食生活の見直しをする人にとってただ単に食べる量や種類を限定するのではなく、必要な栄養素やエネルギーを摂取しながら過度な摂取を防ぐということが可能となる。
     最新の技術を活用した気軽で精密な栄養マネジメントが生活の中に浸透すれば、個々人に合った最適な栄養状態を維持しやすくし、その結果健康維持に役立つだけでなく医療費を削減できると期待されている。 医療費の節約

現在集まっている公募課題

  • 慢性疾患の状態における健康のセルフマネジメント(海外)

    (原題:Self-Management for Health in Chronic Conditions (R21)) The purpose of this initiative is to support research in self-management focused across conditions. A recent report from the Institute of Medicine (IOM) identifies the epidemic of chronic condition as the nations leading health challenge and calls for cross-cutting, coordinated public health actions for living well with chronic illness. This Funding Opportunity Announcement (FOA) addresses that recommendation by describing an initiative that focuses on self-management as a mainstream science in order to reduce the burden of chronic illnesses/conditions. Self-management is the ability of the individual, in conjunction with family, community, and healthcare professionals, to manage symptoms, treatments, lifestyle changes, and psychosocial, cultural, and spiritual consequences associated with a chronic illness or condition.

    • 公開日:2014/09/19
    • 報酬など$275,000
    • 状態:open

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