センシングウェア・アンチエイジング

環境の変化に適合するファッション

最終更新日:2016/10/28

推定市場規模
約9兆円

 衣料素材や縫製技法に関する技術的なイノベーションにより、人は、特殊な天候や気候においても、好みに応じた衣料で着飾ることができるようになりつつある。
また、コンタクトレンズや、整髪料、香水などのテクノロジーは、視力の増強や害虫避けといった機能的なメリットだけでなく、外見をコントロールする”楽しみ”としての選択肢を広げた。
 人類の外見的なおしゃれにこだわるあくなき欲求と、技術革新への探求のクロスポイントで、人々が使用・身に着ける事で生活を更に快適に送りやすくするための研究が進んでいる。
 衣料品に限定した国内市場規模は、矢野経済研究所によると2015年も約9兆円と堅調な状態が続くと予想されている。

未来への変化の兆し

  • 気候や身体に適応する快適な衣服

     ファッション性と機能性を融合した、衣類の分野におけるウエアラブル技術の研究が活発だ。 外気温に合わせて表面温度が調整されるジャケットや、太陽電池で充電するハンドバッグ等が製品化に受けて動いている。

     NASAのために開発された機能素材「アウトラスト」を使用し通常の10倍もの温度調整機能を兼ね備えた衣服が2014年にアンリアレイジより発表された。常に体の表面温度を人間が一番快適と感じる31~33度に保つように繊維に含まれるマイクロカプセルの中に入ったパラフィンワックスが暑いときは余分な熱を吸収し、寒くなると熱を放出する仕組みになっている。

     温度調節の他にも、色が変わる・背丈に合わせてサイズが変化する、温度に合わせて形状自体が変わる衣服など「衣服の概念」は変わりつつあり、これまで季節や体の成長に合わせて服を選んでいたが今後は外気温に合せて衣服が順応するのが常識になるかもしれない。 気候や身体に適応する快適な衣服
  • 育毛・アンチエイジング

     老化による外見の変化、それを抑制・カバーする技術はあらゆる化粧品や医薬品の大きな市場を創出しているが、効力が小さいものや副作用を誘発してしまうようなものも少なくない。
     近年再生医療による肌の若返りは現実のものとなっており、自分でできる美容再生医療が実用化に向け身近な化粧品として研究されている。

     九州大学と韓国公立研究機関によって共同開発された肌再生医療化粧品は、日々老化し減少するはずの細胞を増殖・促進させ、新陳代謝・血行促進を活発にし皮膚組織再生を3~4倍速め新規細胞を生じやすく育成をスムーズにすると共に、懸念される副作用もなく過剰使用時には成分を必要以上に吸収しないよう配慮されてるという。

     こうした分野において、再生医療の実用化研究が進めば失われた細胞や組織を再生するというアプローチで、新たな育毛促進や肌の老化を防ぐアンチエイジングが実現できるかもしれない。 育毛・アンチエイジング
  • 着ていると体の調子を計測する服

     時計型やリストバンド型など、身に着けることで身体情報を計測するウェアラブル機器が普及しつつあるが、究極のウェアラブルとは「毎日当たり前のように身に付けるもの」であるべきではないだろうか。

     グンゼとNECが共同で開発している「IoTインナー」はまさにそれに当たるかもしれない。
     伸縮性や通気性を維持しつつ、姿勢センサーや配線として活用する導電性繊維を素材として用い、洗濯も可能なこのインナーは消費カロリーや心拍数、体の姿勢状態を計測し、クラウドサーバーにてデータを保管するという。

     このインナーを用い、姿勢・ゆがみ・癖など身体の状態を可視化し、姿勢改善や肩こり予防に役立つ情報提供など、ヘルスケアサービスの提供2016年度中に開始する予定と報じられている。

     未来のファッションは、見た目のかっこよさや、素材の着心地だけでなく、着ていることで自動的に自らの健康チェックを行うより機能的なものになるのかもしれない。 着ていると体の調子を計測する服
  • 光にあてるだけで汚れを落とす

     ファッションと繊維は切っても切れない関係であり、繊維技術の変遷がファッションの歴史といっても過言ではない。
     そして、ありとあらゆる衣料は「洗濯によって劣化し型崩れする」という宿命がある。
     しかし、このファッションの常識が近い未来に覆るかもしれない。

     オーストラリアのRIMIT(Royal Melbourne Institute of Technology)が取り組んでいるのは太陽光やランプの光だけで汚れが落ちる特殊な繊維の開発だ。

     RIMIT教授のJ.ラマサナン博士によればこの繊維はナノテクノロジーを用いて作られ、光を吸収しやすくする特別な3D構造を持っているという。

     繊維にナノテクノロジーを駆使し銀と銅が織り込まれ、この銀と銅を含んだ繊維が太陽光や電灯の光に当たることで化学反応を起こす。
     その反応によって汚れを分解・排除する。しかも洗浄に掛かる時間も約6分と非常に短い。

     未だ開発段階であり、今後は特に落ちにくい汚れをいかにして完全に洗浄するかという点や製品化に向けたコスト・生産技術の確立が必要となる。 光にあてるだけで汚れを落とす

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