スマートシティ・低炭素社会

環境に優しいスマートシティの実現

最終更新日:2016/12/14

推定市場規模
約1000兆円

 人口増加・都市への一極集中が世界的に進むなか、既に都市における環境問題、エネルギー問題は「一人一人の心がけ」だけでは対処しきれない規模になってきている。
 一方、ITや環境技術の発達により従来では実現しえなかった「都市全体を管理する」スマートシティの実現に向けた実証実験も開始されている。都市化が進む=環境破壊と膨大なエネルギー消費が進む、という今までの常識を覆えし、より環境に適応しより快適な都市生活は最も活発な技術分野のひとつである。
 このスマートシティ構想における世界市場規模は、各研究所の予測値と弊社独自算出による計算を踏まえると2018年-2020年をメドに約1000兆円にもなるとの調査結果が出ており、未来型の都市づくりに向けてこれからより急激な成長が見込まれている。

未来への変化の兆し

  • スマートシティ

     従来の水・電気・道路・建築など都市を形成する「インフラ技術」は、IT技術と統合することで消費電力・省資源化の管理・エネルギーの効率利用、交通システムや蓄電の管理など「都市をシステム化する」ことを現実的にした。これらの実現には環境・エネルギー・インフラ・IT等様々な技術分野の革新と融合が欠かせない。

     2015年6月にはグーグルのCEOラリー・ペイジによってテクノロジーで都市生活の向上を目指す新会社「Sidewalk Labs」が発足されるなど、今後世界中の大企業が先端技術を活用した都市問題の解決に取り組む動きが見られる。

     スマートシティの実現に向けた取組みの1つに、株式会社日立製作所によって千葉県で試みられている「エリアエネルギー管理システム」の構築がある。住宅やオフィス・公共機関・発電所・蓄電施設や既存インフラ等の情報を一括で管理しエネルギー利用と地域互換の最適化に取り組んでいる。
     こうした取組みは、10年後に太陽光発電量を2倍にし高効率なLED照明・空調などの設備導入などを目指し、省エネだけでなくエネルギーの創出と貯留を実現・有効利用することで都市生活に必要なエネルギーを最適化する事を目的にしている。

     これからの都市づくりは、地域に住む人々の生活・施設を連携し新しいインフラによって効率的で安全な生活を持続的に提供することが必要であり、高度なシステムで繋ぎ合わせたエネルギー使用の最適化・最大化することの実現に向けて動いている。 スマートシティ
  • 低炭素社会

     環境に適応した都市づくりにおいて、二酸化炭素の排出が少ない低炭素社会を構築することが課題となっている。これを実現するうえで基本となるのが排出量の削減と目標を可視化したカーボンフットプリントと呼ばれるものである。また「低炭素」である事を従来の品質・性能・価格などと並び「一つの商品価値」として組み入れる経済システム構築なども推進されている。

     日米共同でのスマートグリッド実証がハワイで既に始動しており、2030年には二酸化炭素排出量を削減するため必要な発電量の40%を再生可能エネルギーが担うという計画で動いている。
     この実証プロジェクトでは電気自動車の大量普及時代への対応や電力の安定供給、再生可能エネルギーの最大利用を日常にすべく、二酸化炭素を排出する自動車を電気自動車に切替え廃棄物増加やエネルギーの無駄遣いを最適化するために住宅や施設をネットワークで制御し、環境破壊に抑制効果のある再生可能エネルギーを生産し最適活用するという「都市のトータルマネジメント」を施している。

     温暖化が進行し、異常気象が多発し資源は枯渇するといった未来を避けるための重要な手法として、こうした低炭素社会の実現に向けた動きが加速している。 低炭素社会
  • アジア圏でのスマートシティ計画

     都市部への人口集中が進むなか、エネルギーや水問題、催奇物処理などの衛生面、交通システムの整備などいわゆる「スマートシティ」の実現は世界中の課題と言える。
     しかし、日本をはじめとする先進国では既に作られた都市システムとの兼ね合いから、即座にこうした構想を実現するのは難しく徐々に進めるしか無いのが現実である。

     そんな中、経済発展が著しく今後の人口拡大が見込まれ、且つ現時点ではあまり都市インフラの整備が行われてない国や都市においては、こうした取り組みを一気に進めるチャンスとも言える。
     インドは政府がデジタル・インディア構想を打ち出しスマートシティを意欲的に取り組む国の代表格であり、5年以内に環境への配慮がされたスマートシティを国内に100都市整備する計画を政府が打ち出している。

     日本国内からもこうした動きと連動している企業が現れ始めている。
     各種V-CUBEサービスを展開するブイキューブ社は、インドのインテリシス社と共同で政府のスマートシティミッションに協力すると発表した。
     インドのスマートシティ選定都市の1つであるコルカタ都市圏においてビジュアルコミュニケーションサービスを展開する予定である。

     インドが取り組むエネルギー、水問題、効率的な移動を実現する公共移動システム、環境に配慮した衛生的な廃棄物処理システムは、インドのみならず世界中の都市が今後直面する問題であるため、
     これからのインドにおけるスマートシティの取り組み事例への注目と、インドを始めとしたアジア各国への業務展開を検討する必要があると言える。
    アジア圏でのスマートシティ計画
  • 従来のパーツを新技術で提供

     自動運転や通信技術が発達しても、車両本体の駆動時に無駄な消耗や環境にやさしくない物質が発生していたのでは、大きな意味を持たない。
     新しい時代のスマートモビリティ社会実現には、従来の部品をどれだけ環境に配慮した形に変えられるか?も求められている。

     東北大学の流体科学研究所と曙ブレーキ工業が共同で進めているのは、摩擦に頼らない「MR流体ブレーキ」の研究開発だ。
     MR流体(Magneto Rheological Fluid)は、磁気に反応して液体から半固体へと変化する機能性材料。磁場を加えると液体中に分散された粒径数ミクロンの強磁性体粒子(鉄粉)が磁界方向に整列して鎖状粒子クラスターを形成し、半固体化する。

     この仕組みをブレーキに応用すると、摩耗粉が発生せず環境負荷軽減に貢献すると同時に、MR流体が磁場に数msという速さで反応するため、俊敏かつ安定した制御が可能となる。

     現在は超小型モビリティを対象に研究開発し、2015年3月に試作品を完成。スマートシティやスマートモビリティに適合したスマートブレーキとして、2020年の実用化を目指している。 従来のパーツを新技術で提供

現在集まっている公募課題

  • 年々増え続ける自動車が生み出す環境負荷を軽減したい

     世界的に増大し続ける自動車保有台数。International Organization of Motor Vehicle Manufacturersによると、2012年の全世界の自動車保有台数は約11億4,000万台を数えた。過去5年で20%弱増えたように、途上国をはじめ世界各国で自動車の普及が…

    • スポンサー企業:AZAPA株式会社
    • 公開日:2015/01/08

    詳細を確認する

  • 再生可能エネルギーの実用化・改良で環境負荷低下に貢献する

     IEAが2008年に発表した「World Energy Outlook」によると、2030年の二酸化炭素(CO2)排出量は406億トンと予測されている。これは2015年より約20%増に相当する。ちなみに、琵琶湖(日本最大の湖)の貯水量は280億トンのため、その1.5倍弱が排出されると考えると、相当…

    • スポンサー企業:公益財団法人 日立環境財団
    • 公開日:2014/12/08

    詳細を確認する

  • あなたもastamuseに課題を掲載してみませんか?
    astamuseには月間150万人の技術者がサイトを訪れています。

    astamuseに課題掲載しませんか? あなたの技術的な課題に応えられる技術者がastamuseにはいるかもしれません。 技術分野問わず、未来につながる技術課題をastamuseに掲載してみませんか?

    課題掲載について問い合わせる

本ページに掲載されている公募案件については時点での内容を掲載しております。
各公募内容における報酬や条件、詳細につきましては各リンク先に記載されている内容を
ご確認頂けますようよろしくお願いいたします。

この課題を解決するために共有する

この課題に関連する成長市場

関連する成長市場はありません

この課題に関連するイノベーター企業

関連する企業はありません

「環境に優しいスマートシティの実現」に関連する未来の課題