災害エネルギーの無力化・被災環境の改善

防災・災害対策ソリューション

最終更新日:2016/10/20

推定市場規模
約2200億円

 世界における自然災害の被害は甚大である。自然災害の種類ごとに死者の地域別割合を見ると、アジアは洪水、津波・高潮、暴風、干ばつ、地震で世界全体の6割以上を占める。ヨーロッパは熱中症等による異常気温が6割以上を占める。アメリカは火山で6割以上を占める。
 このため、各地で災害による被害を最小限に留めるための努力がなされている。火災が起きても燃えない衣料素材や、被災地でも飲食を可能にするフィルター素材など、多くの技術と手法が生み出されている。
 かつての歴史に残る大災害や大事件による甚大な被害が、今後は極限まで予測され、防災され、打開され、コントロールされていくようになるだろう。
 この防災ソリューションという国内市場において、矢野経済研究所が発表した市場規模予測によると、2012年は1979億円だった規模が2018年には約2200億円になり、市場平均成長率は2.5%程度と予測されている。

未来への変化の兆し

  • 汚水を瞬時に分離

     近年、エネルギー利用に伴う海への油流出や原発事故による汚水問題が増え続けており、日本近海における汚水量は2012年に約25万m3だったものが2014年には約60万m3と実に2.4倍に増加したというデータもある。
     また災害時の被災地で一時的に被災者が生活せざるを得なくなった地域の水が有害物質を含み、健康を著しく損ねる原因となるためこうした汚水問題の解決が強く望まれている。

     2014年三菱マテリアルが開発した「フッ素系化合物」という新素材は、水と油を瞬時に分離させる機能を持っており、この素材を塗布したフィルターを活用することで遠心分離よりはるかに効果的に水と油を瞬時に分離する。2015年以降実用化を目指し浄水装置メーカーなどと協力して広く利用されるための動きを活発に行う予定である。

     こうした技術を始めとした汚水の分離に関する研究が進むことで、今後は被災地のみならず原油流出事故や工場排水処理の問題にも対応できる新素材の誕生が世界中で望まれている。 汚水を瞬時に分離
  • 燃えない木

     森林や山間部における大規模な山火事、都市部における火災被害など木の可燃性の高さは燃料として活用される一方で時には大規模災害の要因となっている。

     近年、不燃木材に関する研究と実用化が進んでおり高熱が加わると素材性質が不燃質に変化するという水溶液を木材に染み込ませることによって実現する。
     2001年に日本で初めて「不燃木材」の認定を受けたアサノ不燃木材では、木の繊維の間に高熱を加えるとガラス状になるホウ酸系水溶液を染み込ませ、その高い防火性能を認められ実用化が広がっている。

     また「ハイブリッドウッド」という技術も生まれており、これは最新技術・高度化学・伝統技術が組み合わさることで実現された無害・防火難燃剤である。無機原料の水系難燃処理剤(ファインウッドシステム)といわれる同剤を木材や布に噴霧するだけで天然素材を難燃化させ変色を起こりにくくし、更にその効力が紫外線や気温の変化によっても損なわれること無く持続する。

     こうした不燃質・難燃化の技術があらゆる素材に対して実用化されれば、住宅内の可燃性素材や衣服など身近で火災の元となる素材を極限まで少なくすることができるだけでなく、世界遺産などの歴史的建造物を火事による焼失などから守ることも可能になると目されている。 燃えない木
  • 有毒ガスを検出する小型センサー

     災害現場や被災地では、有毒物質の対策のために重装備が必要になることがある。
     機敏に動き迅速な対処が必要な現場でこうした装備は作業員の重荷となり、装備にかかるコストも問題となる。

     2016年、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)は、あるエリアの有毒ガス濃度の上昇を検知しモバイルやウェアラブルなどの端末に情報を送るセンサーを公表した。
     10ppmの濃度でも検出でき、有毒ガスが検知されるとセンサー内カーボンナノチューブが絶縁材から解除されNFC(近距離無線装置)アラームが起動される仕掛けとなっている。

     今後はRFIDバッジへの搭載も見込んでおり、軍事目的だけでなく被災地や化学薬品を扱う現場でのガス漏れや塩化チオニルバッテリーの液漏れ検知にも利用可能となる予定だ。 有毒ガスを検出する小型センサー

現在集まっている公募課題

  • あなたもastamuseに課題を掲載してみませんか?
    astamuseには月間150万人の技術者がサイトを訪れています。

    astamuseに課題掲載しませんか? あなたの技術的な課題に応えられる技術者がastamuseにはいるかもしれません。 技術分野問わず、未来につながる技術課題をastamuseに掲載してみませんか?

    課題掲載について問い合わせる

本ページに掲載されている公募案件については時点での内容を掲載しております。
各公募内容における報酬や条件、詳細につきましては各リンク先に記載されている内容を
ご確認頂けますようよろしくお願いいたします。

この課題を解決するために共有する

この課題に関連する成長市場

関連する成長市場はありません

この課題に関連するイノベーター企業

関連する企業はありません

「防災・災害対策ソリューション」に関連する未来の課題